新人プログラマーの一番の弱点は、
日本語でした。

  • #理系
  • #開発
  • #顧客志向
  • #若手活躍

2017年入社

工学部 卒
ネットワーク開発部 (SW開発)

高校生の頃、ネットワークの知識や技術に強くなることが将来に役立つと考え、大学で情報工学を学んだ。ソフトウェア開発に関心を持ち、いつか自分が手掛けた製品が多くのユーザーに使ってもらうことを夢見るようになる。

部署・仕事紹介

ネットワーク開発部は、Wi-Fiルーター、ハブ※などのネットワーク製品の企画・開発を担当する部署だ。その中で所属するチームでは、製品に付随するスマートフォンアプリとPC向けのソフトウェア開発を行なっている。自身が担当するアプリは、Wi-Fiルーターの初期操作をサポートする「QRsetup」やネットワークの管理・設定を行う「エアステーション設定ツール」などだ。

  • ハブ|何台ものパソコンを同時に繋ぐための分配器。

プログラム技術を磨いても、
足りない言語があった。

部署に配属されて一年が経った頃、バッファロー製品に付属するスマートフォンアプリ『QRsetup』のメンテナンス・アップデートを任された。アプリにバグが見つかれば、プログラムに起因するのか、OSアップデートが要因か調査する。原因を突き止め、起案から修正完了まで約一ヵ月。経験を積むと問題を自力で解決できるようになり、自信もついてきた。
まだ大きなプロジェクトの経験は無いが、必要な技術は身につけてきた。しかし未だに習得しきれないことがある。それは日本語だ。アプリの画面に表示される操作方法などのテキストも私が検討し、マニュアル担当に提出するのだが、ほとんど毎回校正されて戻ってくる。どうやら私の日本語がユーザーの使いやすさを妨げているようなのだ。

社会人3年目。
『ことば』は思ったより難しい。

製品もアプリも使いやすさが重要。頭では分かっていても難しい。何しろネックは、プログラム言語ではなく日本語だ。まずは自分の言語感覚を疑ってみる。正しい文法は当たり前。専門用語は使わない。説明ステップは初心者向けに手を抜かない。
例えばスマートフォンの『電源ボタン』という表記。間違いではないが、メーカーの公式サイトで「サイドボタン」と書いてある場合、アプリ内の表記もサイドボタンに統一する。「まあ伝わるだろう」という曖昧な選択も、「自分は分かる」という思い込みもNGだ。日本語にこれほど悩まされるとは想定外だった。

日本語を学び直すことが、
プログラム技術の
向上につながるとは。

説明文のテキストに悪戦苦闘する中で気づいたことがある。よく考えれば、相手の目線に立つことが大事なのはユーザーだけではない。社内の担当案件はどんどん移り変わる。『QRsetup』の次回アップデートでは別の技術者が担当しているかもしれない。未来の担当者がスムーズに作業に入れるよう、変更したプログラム箇所の経緯が分かるように資料を残す。それがメーカーとしての素早い修正対応を生み、ユーザー満足度向上に繋がるはずだ。日本語を意識することで技術者として一つ学びを深められたと感じる。
最近の日課は、アプリストアをチェックして担当アプリの評価を見ることだ。星5つのコメントも嬉しいが、重視するのは低評価コメント。ユーザーが不満に感じている事柄を認識できれば、次にやるべきことが見えてくるから。

社員一覧に戻る