避難所管理システムの導入と避難者の利便性向上を目的に、公衆Wi-Fiサービス「FREESPOT」導入キットと法人向け無線LANアクセスポイントでWi-Fi環境を構築

宮崎県都城市 様

宮崎県内第2位の人口(2022年10月、宮崎県調べ)と面積(2019年12月、都城市調べ)を有する都城市は「南九州の広域交流拠点都市」としてのまちづくりが期待されています。同市では2019年にデジタル化推進を宣言し、各分野のデジタル化に取り組んできました。その一環として避難所管理システムの導入を検討。そのために必須となるWi-Fiの整備は、避難者への情報の提供にも役立ちます。平時にはコミュニティー活性化ツールとなる公衆Wi-Fiにも活用できます。BTV株式会社が導入のサポートをし、株式会社バッファロー・IT・ソリューションズが現地での電波調査、設計、施工、キッティングを担当しました。

取材協力:

BTV株式会社/株式会社バッファロー・IT・ソリューションズ

導入先プロフィール(2022年12月現在)

組織名

宮崎県都城市

所在地

〒885-8555
宮崎県都城市姫城町6-21

お客様インタビュー

都城市 総務部危機管理課
危機管理・防災担当 主任主事
脇田 丈士氏

遠隔で「緊急時モード」に一斉切り替え可能なWi-Fi環境を一次避難所に構築
平時には公衆Wi-Fiとして、市民の利便性向上や観光への積極活用にも期待

概要

一次避難所33施設でWi-Fi環境を構築

防災・公衆Wi-Fi環境を同時に整備

災害時に避難所で利用可能な防災Wi-Fiを整備

デジタル化による市民サービス向上を進める都城市は、危機管理分野においてデジタルの特性を発揮できるとして、一次避難所に指定される施設へWi-Fi整備を計画。回線費以外のランニングコストが不要な、バッファローの公衆Wi-Fi導入キットでWi-Fi環境を整備しました。

災害時はパスワード不要に一斉切り替え

災害時にはパスワード不要でWi-Fiを開放し、避難所の入退所管理をタブレットPCで行うシステムの準備を進めています。整備したWi-Fiは平時に公衆Wi-Fiとしてコミュニティー活性化に利用するなど、デジタル化推進の一翼も担っています。

目標・課題

一次避難所にWi-Fi整備が必要

Wi-Fiに平時にも役立つ付加価値を

デジタル化で一次避難所の機能を拡充したい

デジタル化を推進する都城市では一次避難所へWi-Fiを整備し、避難所の入退所管理をタブレットPCで行う避難所管理システムの導入を検討。スムーズかつ正確な受付が可能です。災害時には迅速な情報取得が重要になることから、避難者自ら災害の発生状況や安否確認が行える情報収集支援としても、Wi-Fi整備は欠かせません。

緊急時と平時の双方で役立つWi-Fiの整備

都城市 総務部危機管理課 危機管理・防災担当 主任主事 脇田 丈士氏(以下、脇田氏)は「危機管理面で有意義なWi-Fiですが、導入にはコスト面が課題でした。災害時だけでなく、平時にも役立つWi-Fiが求められました。」と話します。

解決策

手軽に利用できる公共Wi-Fiを提供

集中管理ソフトウェアを導入

施設規模に応じた機器でWi-Fiを拡張

株式会社バッファロー・IT・ソリューションズ(以下、BITS)が現地調査を実施し、その結果と各避難所の収容可能人数を基にバッファローのフィールドエンジニアが機器を選定。「WAPM-2133TR」と「WAPM-1266R」を施設規模により使い分けることで費用を抑え、施工はBITSが担当しました。

リモートで緊急時モードへ一斉切り替え可能

収容人数が多い笛水小中学校体育館には「WAPM-2133TR」を設置。

平時は都城市の公衆Wi-Fiを提供し、緊急時には集中管理ソフトウェア「WLS-ADT/LW」で全避難所のWi-Fi機器を都城市役所危機管理課からリモートで緊急時モードに一斉切り替え可能。パスワード入力不要でWi-Fi通信ができます。

効果

Wi-Fi環境整備で避難所機能が拡充

防災Wi-Fiにとどまらない活用

一部避難所の試験運用で活用された防災Wi-Fi

避難所管理システムは市内全33施設で2023年4月からの運用準備を進めています。2022年度の大雨と台風時には試験運用を実施し、避難所開設と同時にWi-Fiの開放を行っただけでなく、各避難所の収容人数などの情報がシステムに反映されるかといった確認を行いました。

公衆Wi-Fiとしてさらなる活用に期待

公民館などの小規模施設には「WAPM-1266R」を導入。

「公民館などのコミュニティー施設に整備したWi-Fiは、高齢者施設などの生涯学習での活用や、スマートロックを使った施設予約管理での活用が始まろうとしています。」と脇田氏は話してくれました。

公衆Wi-Fi導入キットと法人向け無線LANアクセスポイントで、施設規模に対応したWi-Fi環境を構築。計95台の無線LANアクセスポイントを「WLS-ADT/LW」で危機管理課からリモートで管理。各施設では公衆Wi-Fi導入キット「FS-M1266」でVLANにより仮想的に分割した一般用・業務用と2つのネットワークを提供。


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