マウスにスタイリッシュ感は
必要なのか。

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2006年入社

総合情報学部 卒
コンシューママーケティング部

学生時代から大のガジェットツール好き。携帯電話の新機種が発売される度に家電量販店へ通った。着信音が16和音に進化する過程など新機能に夢中になった。当時の彼にとって、家電量販店は宝箱のような場所。携帯電話に留まらず、やがて「PC周辺機器ならアイツに聞け」と友人から相談されるまでになった。

部署・仕事紹介

コンシューママーケティング部は一般家庭向けの新商品企画立案を行っている。自身はマウス・キーボードなどのPC周辺機器を担当したのち、HDDやSSDなどのストレージ製品のマーケティング担当として活躍している。あらゆる製品の企画立案には時代の流れからニーズを探るための、ニュースや雑誌からの情報収集が欠かせない。

製品に求められるのは、
性能だけか。

「おたくのサプライ品、面白い製品が少ないんだよなぁ」。いつだったか、納品先の家電量販店の担当者が漏らした言葉がずっと気になっていた。確かにサプライ品というジャンルに限って言えば、ハードディスクやWi-Fiルーターなどと比べて圧倒的シェアを誇る製品が少ないかもしれない。私はこの事実に、密かに対抗心を燃やしていた。
一般的なマウスはデスクでの使用を想定し、握り心地や大きさを大事にしている。しかし働き方の多様化が進む今、カフェなどの場所でノートPCを開く人も多い。そうしたシーンを想定し、持ち運びやすい形状のマウスがあればどうだろう。私が発案したのは、薄型で、落下しても壊れにくいマウスだ。社内で企画が通り、このまま開発と話を進めれば製品は世に出せる。しかしまだ、自分の中で心底「面白い」と思えなかった。利便性だけではない何かが欲しかった。

「便利」と「使ってみたい」は、
イコールではない。

マウスに限らず、世の中には似たような製品が山ほどある。例えばUSBメモリだ。耐久性・小ささ・容量・データ転送速度など、どこかのメーカーが優れた性能を実現すれば、他メーカーが上回ろうとやっきになる。この競争が利便性の高い製品を生み出してきたことは事実だ。だがあの量販店の担当者の言葉は、『mm(ミリ)』や『GB(ギガバイト)』の単位では表せない感覚を求めていたのではないか。
人は身に着けるものを買うとき、商品を着た自分を想像して空想に浸る。マウスも同じはずだ。PC操作をするシーンを想像してワクワクできる製品にしたいと思った。悩んだ末に思いついたのは、まるで宝石のような、多面カットが施されたマウスの外観。過去のバッファローのイメージとはかけ離れたスタイリッシュなデザインだった。

サプライ品も、
もっとお洒落をしよう。

「ジオメトリー」といういわゆるジュエルカットのような幾何学デザインは、ラグジュアリー感だけでなく硬質な印象も与える。落下に強い製品特徴も表現できるはずだ。「これはいける」。確証はないが、直感はあった。
社内では疑問の声が多かった。そこで自分の直感を証明するためにサンプルを製作し、社内のいろんな部署から意見を集めた。その結果「かっこいい」と肯定的な意見が多数だったことが功を奏した。企画の実行が決まったのだ。
私が精魂を込めたジオメトリーデザインのマウスが、もうすぐ発売される※。ヒットするかどうかは分からない。しかし私には、学生の頃に家電量販店で感じたワクワク感を多くの人に届けたいという目標がある。だからこれからも、チャレンジを続けていくだろう。
※現在は発売中

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