店頭に自分のパッケージデザインが
並ぶ風景を見てみたい。

  • #理系
  • #その他
  • #メーカーとしての姿勢

2018年入社

芸術工学部 卒
デザイン室

小学生の頃は自作のイラストを周囲の人に贈り、相手が喜ぶ顔を見るのが好きだった。その気持ちは今、モノづくりの世界におけるパッケージデザインという仕事にピタリとはまっている。人々の生活を豊かにする製品があり、その製品を求める消費者がいて、双方をデザインの力で結びつける。消費者と製品の架け橋になれる瞬間に魅力を感じている。

部署・仕事紹介

デザイン室の主業務には三つの領域がある。一つ目はマウスやルーターなど製品の外観を考案するプロダクトデザイン領域。二つ目にアプリケーション画面をデザインするGUIデザイン領域。そして三つ目がパッケージデザインだ。現在はパッケージデザインのディレクターを担当している。

『ユーザーに届くデザインとは』
議論が白熱する。

Wi-Fiルーターのパッケージデザインについて社内で打合せ中、私のデザイン案に周囲は微妙な反応を示した。営業サイドが思う製品のセールスポイントと、私がパッケージで表現すべきだと思った点に食い違いがあったのだ。デザインに配属されてまだ三ヵ月だが何度か同じ経験をしている。例えば「通信速度や接続台数など、製品の利点をもっと強調したい」という営業サイドの意見と「デザイン性を全面に出して、インパクトで製品を手にとってほしい」という私の意図がすれ違う。バッファローとしてユーザーに伝えたい情報と購買意欲を促進させるデザイン性。どちらも欠かせない要素だからこそ、バランスを取るのが難しい。しかし、先輩たちは私のような新人の意見にも真剣に耳を傾けてくれるからいつも議論が白熱する。

熱弁する担当者の想いに
突き動かされる。

デザインの方向性やパッケージへの記載情報を決定するには、市場ニーズを深く理解している営業やマーケティングへのヒアリングを大事にする。しかし人が違えば製品に感じているセールスポイントも違う。マウスなら外観なのか、握りやすさなのか。Wi-Fiルーターなら接続台数なのか、通信を安定させる機能なのか。全てを伝えようとしても、セールスポイントに優先順位をつける必要があるから難しい。デザインを感性で捉えていた学生時代とはまるで違う。しかし、いろんな人の話を聞けば聞くほど各々の担当者の想いに触れることができる。多くの人が苦労の末に生み出した『生活を豊かにする機能』を、ユーザーに伝わるように魅力的に表現するのが私の役割だ。

仕事のコツ?
今はまだ掴めていません。

仕上がってきたパッケージデザインを初めて目にするときは緊張する。私の意図がデザイナーにきちんと伝わったか不安になるからだ。「制限が多い中でこんな表現の仕方があるのか」と感動することもあれば、ディレクションが曖昧だったばかりに目指した仕上がりにならず落ち込む日もある。
デザインは正解がない世界だ。パッケージデザインがどれだけの情報をユーザーに届けられたか数値では測れない。しかし最終決定はディレクターである自分が下さねばならず、いつも不安を感じる。それでも配属後すぐに仕事を任せてもらい、自分の引き出しがものすごいスピードで増えている実感がある。店頭で自分が担当したパッケージがたくさん並んでいる風景を目の当たりにすることが、今の密かな目標だ。

社員一覧に戻る