全方位でデータを守る「セキュリティNAS」 バリューチェーン・エンジニアリングの継続が結実(日経BPガバメントテクノロジー 2025年秋号『自治体ITシステム満足度No.1企業に訊く』転載)

日経BPガバメントテクノロジー 2025年秋号
自治体ITシステム満足度調査 2025-2026 ストレージ部門 1位

[調査概要]
「日経BPガバメントテクノロジー 自治体ITシステム満足度調査」は、日経コンピュータ誌が企画・実施した「顧客満足度調査」(対象は民間企業を含む1万2787社・団体の情報システム部門)のうち、官公庁・自治体の計106団体からの回答を集計したもの(調査票発送数は1622団体)。調査の実務は日経BPコンサルティングが担当した。官公庁・自治体に限定した回答率は6.5%。調査期間は2025年4月1日から5月27日まで。郵送法で実施した。

全方位でデータを守る「セキュリティNAS」
バリューチェーン・エンジニアリングの継続が結実

「ストレージ」部門で2年連続の受賞となったバッファロー。法人向けNAS(ネットワーク接続型ストレージ)のTeraStation(テラステーション)シリーズを擁し、全項目で平均点を上回った。この1年で、データの安全性確保に加え、NASへのサイバー攻撃対策も強化した「セキュリティNAS」へと進化。経産省・情報処理推進機構(IPA)のセキュリティ認定制度に対応する製品群も展開し、自治体のニーズに応え続ける姿勢が高評価につながった。

株式会社バッファロー
法人マーケティング部 次長
山田 磨氏

データの改ざん・消去対策に加え
サイバー攻撃の対策機能も充実

 2年連続で自治体からの高い支持を獲得したバッファローの山田 磨氏は、「コスト面だけでなく、今回はすべての項目で高い評価をいただきました。特に“信頼性”の高得点は大変うれしいです」と喜びをかみしめた。

 前回の受賞時は、2023年に追加した「データ適正消去実行証明協議会」(ADEC)の認証を取得したデータ消去機能など、NASに保存したデータの安全性を高める機能を受賞要因に挙げた。今回は、さらにNASのネットワーク・セキュリティを高める新機能を加えて、購入から平常時、感染時、廃棄時とあらゆる局面でデータを守る「セキュリティNAS」と名付けた製品コンセプトに転換。膨大な個人情報を抱え、サイバー攻撃対策に悩む自治体の信頼獲得につながった。

 具体的には、NASに保存したデータファイルの異常を通知する「異常ファイル操作検知機能」を2024年9月に追加した。NASに書き込まれるファイルの拡張子をチェックし、ランサムウェアに感染した疑いがある場合は管理者へメールなどで通知する。バッファローは従来から、誤って削除・上書きしたデータを復元できる「スナップショット機能」の搭載機種を拡大してきた。このスナップショット対応機であれば、ファイルの変化量を監視して、異常を検知した場合にはスナップショットを保持し、NASのLANケーブルを抜くなどの緊急措置を講じたうえで、最終的にはデータを回復できる。

 2025年3月には、管理者になりすましてNASに不正アクセスされた際でも、データの削除・変更を防ぐ「不変スナップショット機能」を搭載。管理者権限を持つ使用者でもスナップショットのファイルを削除できない期間を設定可能とすることで、データ保護能力を強化している。

JC-STAR認証で製品選択の負荷軽減
遠隔設定やトラブル対応も容易に

 バッファローは、自治体の情報システム担当者の業務負担を軽減する取り組みも併せて進めてきた。最も注力しているのは、2025年3月から運用が開始された経済産業省のIT政策実施機関であるIPAの「セキュリティ要件適合評価及びラベリング制度」(JC-STAR)への対応だ。IoT製品に対する適合基準への適合性を確認・可視化するための制度で、バッファローは25年5月の制度開始に合わせて認証を取得した。「自治体への訴求力を高める観点から、周辺機器メーカーの中では先行して対応しています」と、山田氏は語る。

 遠隔地からインターネット経由でNASを監視できる無料サービスのキキNaviにおいて、24年9月に追加した「リモート設定」機能も自治体から好評である。「NASを共有するユーザーの追加や共有フォルダ、バックアップの設定変更などを、リモートで設定できる機能です。自治体の担当者や代行業者は、NASの設置場所とは異なる拠点で業務をしていたり、出張先や自宅などからも急な要請に対応したりする必要があるので、重宝されています」(山田氏)

 キキNaviでは、同社のユーザーサポートと情報共有する機能もある。NASに障害が発生すると、従来はサポートに電話して現状の伝達から始める必要があったが、システム担当者の了解があれば、エラー内容や関連ログを即座に同社サポートと共有できる。山田氏は、「迅速にNASの復旧対処を進められるため、トラブル解決の所要時間と手間を大きく短縮できます」と強調する。これらのシステム担当者に優しい機能群が、今回の調査における「運用性」「サポート」の高得点につながっているのだろう。

追加機能を厳選して低コスト化
ユーザーの声を製品開発で徹底検証

 ここまで紹介したNASの機能改善はすべて、自治体をはじめとするユーザーへのヒアリングからニーズを精査し、反映したものだ。バッファローは製品の開発、設計だけでなく、ユーザーとの商談、改善点のヒアリングを含めたすべての行程をエンジニアリング活動の一環と位置付け、「Value Chain Engineering(バリューチェーン・エンジニアリング)」というスローガンを掲げている。

 例えば、異常ファイル操作検知機能や不変スナップショット機能は、「データの異常を判別できるならメールで送ってほしい、管理者権限を乗っ取られてもデータを復旧できるようにしてほしい、などの声から生まれた機能です」と、山田氏。ユーザーへのヒアリングは、追加候補に挙げた機能のニーズが本当にあるかどうかを確認する場にもなる。求められている機能を精査し、選び抜いたものだけを追加することで、製品の価格競争力を高める狙いだ。「NASは細かい設定項目が非常に多い製品なので、必要十分な機能に厳選し、シンプルさ・分かりやすさを突き詰める努力が使いやすさにつながります。また、こういった活動を実現できるのは、弊社が国内開発であることが強みになっています」(山田氏)

 現在注力するJC-STARの対応機種は、主に中小規模向けの製品が中心であり、今後は対応機種の拡大を順次進めていく。また、JC-STARの制度検討を行う助言機関である「通信機器適合基準検討ワーキンググループ」には、バッファローの技術者も参加する。こうした活動も含めて、「セキュリティNAS」の迅速な機能改善と市場拡大を推進していく。

※各機能の最新の対応情報はWebをご確認ください

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