お預かりした製品はポータブルの外付けハードディスクでお客様からは誤ってフォーマット（初期化）してしまったということでご依頼をいただきました。お預かりしたハードディスクを確認したところ、フォーマットされておりデータが全て消えた状態でした。解析の結果、フォーマットにより削除された元のファイルシステムが見つかりましたが、特に重要とお伺いしていたデータは削除されたデータとしてフォルダ構成を保った状態で検出されました。

この状況から推察すると、おそらくUSBメモリーにデータを移動する際に、コピーではなく移動（ムーブ）をされたのではないかと思われます。移動（ムーブ）の場合、移動元からはデータが削除されてしまうため、今回のようにデータコピーに失敗してしまった時にデータを消失してしまうリスクがあります。そのため、データを移す際は、移動（ムーブ）ではなくコピーがおすすめです。

今回、重要とお伺いしていたデータも含め、概ね良好に復旧することができた大きな要因として、お客様がフォーマット後にハードディスクを使用せず保管されていたことが挙げられます。もしハードディスクを使用されたり、復旧ソフトウェアをお試しになったりしていたら上書き等が発生し、フォルダ構成の破損や破損ファイルの発生が多くなっていた可能性があります。的確なご対応、そして本取材へのご協力、誠にありがとうございました。

関連情報
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