2025.9.12
おすすめサイトや比較サイトは信用できる?データ復旧業者選びのポイントとは
PCやHDD、SSDなどのデータ復旧が必要になった場合、依頼するデータ復旧業者はどんな方法で選べば良いのでしょうか? よく聞かれるのが「データ復旧」「おすすめ」「比較」などのキーワードでネット検索をして探す、たまたま目にした広告をきっかけに依頼する、などの方法。しかし、データ復旧業者の中には顧客対応に問題のある会社もあり、安易に依頼をするとトラブルにつながる危険があります。安心できる会社、リーズナブルな会社を見つけるためには、以下を参考にしっかりと情報をチェックし、複数の会社を比較して選ぶことをおすすめします。
1. データ復旧業者を選ぶ際のチェックポイント
データ復旧業者を選ぶ際に最も気になるのは復旧にかかる費用ではないでしょうか。しかし、おすすめサイトや比較サイトを見て、安そうだから、信用できそうだからという理由だけで選ぶのは危険です。データ復旧業者選びには、料金以外にも確認しておくべきいくつかのポイントがあります。自分の目でしっかりチェックして、比較して決めるようにしましょう。
1-1. データ復旧料金を確認する

データ復旧にかかる費用は会社によって異なります。また復旧したいメディアの種類やデータ障害の程度によっても異なります。いくつかの候補を見つけたら、各社のWebサイトを確認して、メディア別、障害レベル別の料金が明記されているかどうかを調べましょう。料金が明記されていない業者や、極端に安い料金が書かれている業者はトラブルにつながる可能性があるので要注意です。
1-2. 追加費用の有無を確認する

データ復旧業者によっては、Web サイトの表示価格だけでなく、作業内容に応じて追加費用が発生する場合があります。場合によっては高額な追加料金を請求されることもあるため、追加費用がかからないことをWebサイトに明記している会社を選ぶことをおすすめします。明記されていない場合は、見積り時に必ず追加費用の有無を確認しましょう。
1-3. 診断・見積もり料金を確認する

データ復旧を行う際には通常、事前にメディアの状態を診断し、見積りを提示します。多くのデータ復旧業者が診断・見積りを無料で行っていますが、依頼する会社によっては診断・見積りをした時点で費用が発生する可能性があります。データ復旧業者を選ぶ際には、診断・見積り料金がどのようになるかを明記している会社がおすすめです。
1-4. データ復旧できなかった場合の対応を確認する

データ復旧は必ず成功するとは限りません。メディアの状態によっては復旧できない場合があるため、その場合の対応についても事前に確認しておきましょう。復旧できなかったのに高額な費用を請求された、メディアを返却してもらえなかったという事例も報告されています。復旧できない場合には費用がかからない、メディアは返却するなどの対応を明記している会社を選びましょう。明記されていない場合は、どのような対応になるのか確認しましょう。
1-5. セキュリティー体制を確認する

PCやHDD、SSDなどには多くの場合、個人情報などの機密情報が保存されています。セキュリティー管理が不十分な会社や悪質業者にうっかりメディアを送ってしまうと、そこから情報が流出する危険があります。大事な情報が保存されているメディアのデータ復旧依頼は特に慎重に。Webサイト等でセキュリティーの重要性や体制について説明している会社をおすすめします。
1-6. サービス拠点、受付拠点を確認する

データ復旧業者の中には、サービス拠点・受付拠点がある会社と、オンライン・電話対応のみの会社があります。拠点を持つ会社には、メディアを直接持ち込んで相談できるというメリットがあります。スタッフと直接話ができれば、予期せぬ事態が起きたときにも安心です。Webサイトに拠点が記載されている会社はより信頼性が高く、データ復旧業者選びのひとつの基準になります。
2. データ復旧業者を探すときに注意すること

データ復旧を依頼した会社から作業後に高額な費用を請求された、見積り後にキャンセルができなかったなど、データ復旧に関するさまざまなトラブルが報告されています。トラブルを避け、安心安全なデータ復旧業者を見つけるために、以下の点に注意しましょう。
2-1. インターネット広告を安易に信用しない
インターネット広告を出している会社がすべて信用できるわけではありません。トラブルを避けるためには、広告から誘導されたWebサイトの情報は、そのまま信用せずに若干疑いながら見るように心がけましょう。信用できそうだ、お値打ちそうだと思ってもそのまま申込みをせずに、改めて会社名で検索をして、詳しい情報収集をしてから申し込むようにしましょう。
2-2. 1つのサイトだけで判断しない
「データ復旧 おすすめ」「データ復旧 比較」などで検索すると、複数のデータ復旧業者を紹介するおすすめサイトや比較サイトなどが上位に表示されますが、これらのサイトの多くはデータ復旧を行っている会社などからアフィリエイト広告による収益を得る目的で開設しています。まとめサイトの情報はそのまま信じるのではなく、あくまで情報収集の一環として利用し、1つのサイトだけでなく複数のサイトをチェックして比較検討することをおすすめします。
2-3. 候補のデータ復旧業者のサイトを確認する
おすすめサイトや比較サイトに掲載されている情報には間違いがあったり、料金などの情報が古かったりする可能性があります。まとめサイトで良さそうな会社を見つけたら、その会社のWebサイトをチェックし、データ復旧料金、追加費用、診断・見積り料金、復旧できなかった場合の対応、セキュリティー体制、サービス・受付拠点などを確認。複数の会社の情報を比較して、最も信頼できそうな会社やお値打ちな会社を選びましょう。
2-4. 候補のデータ復旧業者の口コミ情報を調べる
依頼先を決める際には口コミ情報も確認しましょう。「[会社名] データ復旧 口コミ」などで検索すると、実際に利用した人の感想が掲載されているサイトを探すことができます。利用者が自分のブログやSNSに書いている体験記事は特に参考になります。口コミの良くない会社や口コミ情報が出てこない会社は避けた方が無難です。
2-5. 高い復元率や成功率を鵜呑みにしない
前章でご説明したとおり、データ復旧は必ず成功するとは限りません。「復元率〇〇%」など100%に近い高い復旧成功率をPRしている会社も見受けられますが、「データ復元率」の算出方法は、法律や規格などで決められた明確な定義はなく、業者ごとに算出の仕方が異なるのが実態です。「データ復元率が高い=技術力が高い」とはならないので注意しましょう。
2-6. 不安な点は必ず事前に質問する
相談のつもりで連絡をしたのに断りづらくなった、すぐに作業しなくてはいけないと急かされた、などの理由で細かいことを確認しないまま依頼してしまった…というケースがありますが、このような依頼の仕方はトラブルにつながりやすく危険です。わからないことや不安なことは遠慮せずに質問し、納得がいかない場合はすぐに契約せずに、いったん保留して検討することをおすすめします。冷静に対応するためには、連絡する前に確認事項を整理しておくと良いでしょう。
3. DRAJ(日本データ復旧協会)会員企業にデータ復旧を依頼する

近年、データ復旧業者の増加に伴い、データ復旧に関するトラブルが増えています。データ復旧に関する正しい情報を発信し、データ復旧サービスを安心してご利用いただくために設立されたのが「一般社団法人 日本データ復旧協会(DRAJ)」です。DRAJの会員各社は、データ復旧サービスについてHPや新聞等で対外的に情報発信する際には事実を正しく反映する責務を負っており、お客様からデータ復旧業者として安心してご依頼いただけるよう活動しています。
以下、DRAJの加盟企業をご紹介します。
DRAJ加盟企業(2025年9月時点)
常任理事企業(五十音順)
・アイフォレンセ日本データ復旧研究所株式会社 (大阪データ復旧)
・アドバンスデザイン株式会社
・株式会社アラジン (データレスキューセンター)
・A1データ株式会社
・株式会社くまなんピーシーネット
理事企業(五十音順)
・株式会社バッファロー
・ロジテックINAソリューションズ株式会社
正会員企業(五十音順)
・株式会社アイ・オー・データ機器
・株式会社DD-RESCUE
・株式会社パソコンドック24
賛助会員企業(五十音順)
・FICT株式会社(旧社名:富士通インターコネクトテクノロジーズ株式会社)
・株式会社ジャングル
特別賛助会員企業(五十音順)
・一般社団法人情報サービス産業協会
・特定非営利活動法人デジタル・フォレンジック研究会
DRAJのWebサイトにはデータ復旧に関するトラブル事例や、相談窓口なども紹介されています。
データ復旧を検討している方はぜひご一読ください。
4. メーカーのデータ復旧サービスを利用する

HDD、SSD、USBメモリーなどを製造・販売しているメーカー企業でもデータ復旧サービスを提供しています。メーカーならではの技術やノウハウを活かした高品質なデータ復旧サービスが期待でき、安心して依頼ができます。国内メーカーが提供するデータ復旧サービスの多くは自社商品以外のデータ復旧に対応していますので、一般の業者と同じように利用できます。
バッファローでは、保証期間内のバッファロー商品を対象に軽度の論理障害のデータ復旧を無償で行うサービスも実施しています。他メーカーの料金およびサービス内容については直接各メーカーにご確認ください。