#128 絵描き 田中 紗樹

ミニステーション エアとタブレットを持って世界中を旅しています

第128回目の@Professional Usersは絵描きの田中 紗樹(タナカ サキ)さん。サンフランシスコで生まれ香港で育った田中さんは、自由な感覚と独特の感性で多くのファンを持つ絵描きです。まるで風を描いたようなタッチと、見るものを虜にする色彩感覚で作品を確実に我々のライフスタイル中に溶け込ませてくれます。彼女自身が様々な国、現場を訪れ「滞在制作」という名のもとで“LIVE” で描く活動も積極的に行っています。そんな田中さんもバッファローユーザーのひとりであり、今回バッファローのWi-Fi接続ポータブルハードディスク ミニステーション エア HDW-PDU3を制作でお使いとのこと。早速LAVAが田中さんが滞在制作と展示を行っている六本木のホテルH&Rを訪れお話を伺いました。

プロクリエイターが選んだ商品

ミニステーション エア Wi-Fi接続ポータブルHDD

Creator's Profile

田中 紗樹(タナカ サキ)

1984

アメリカ・サンフランシスコ生まれ

2006

女子美術大学 絵画科洋画専攻 卒業

個展

2006

Saki / 牙狼画廊 /神奈川 横浜
混在する温度 / ぱちか村 /東京 高円寺

2007

TSUCHI no NE / Gallery-T /神奈川 江ノ島

2008

saki tanaka / 湘南中央病院 /神奈川 辻堂
inside color / Gallery-T /神奈川 江ノ島

2009

Drawing Sounds / ADAN OHANA GALLERY /東京 渋谷

2010

air rhythm / iTohen / 大坂 北区

2011

Cycle / maruchan / 東京 駒込
Line port / gallery COLOR / 兵庫 神戸

2012

New language / ラガルリ / 大阪 茨木
built a color / クレフテ / 大阪 中津
index / imagine / 兵庫 神戸
sakitanaka exhibition/ tokyobike UK / イギリス ロンドン

2013

trip to classic / 家ie / 大阪 池田
田中紗樹のプロダクト展/ gallery point /東京 恵比寿

2014

Solo Orchestra / iTohen / 大阪 北区
architect of colors / gallery 工房親 / 東京 恵比寿
土の束/ GULIGULI / 大阪 池田

受賞

2006

卒業制作賞
加藤成之記念賞

2009

VISUAL ART AWARD 最優秀賞

その他

2012

LIVE PAINT / ノルウェー オスロ、ベルゲン/ 2週間

2013

ワイン会社mottoxとコラボ、“サンタムール”アーティストラベル絵制作
アパレルメーカー「ワンピースとタイツ」より田中紗樹デザインのタイツ4点リリース
兵庫県立光風病院3F壁画担当、ドローイング提供
Accovioアルバムジャケットアートワーク

滞在制作

2009

Mt.shasta / USA / 1カ月

2012

ガムランフェスティバル 装飾 / インドネシア ジャワ / 2週間
tokyobike UK / イギリス ロンドン / 10日

2014

菊水旅館 / 岡山 / 1週間

2015

Art Castle International Artist Residency/ India / 5週間

Interview

中学・高校・大学と人間の自由さや輝きに触れたことが自分の作品のスタイルになっています

——田中さんが絵描きになっていった経緯を教えてください。

私は父の仕事の関係で生まれたのがサンフランシスコで、そこには3年間滞在して、その後6歳まで香港で育ちます。香港の幼稚園に通いましたが園児がみんな英語で私は馴染めずに、日本人のいる幼稚園に移ります。6歳で日本に帰国しますがそこまでアートとの関わりは一切ないですね。今でも続けていますが、東京の小学校に入って書道を始めました。でもそれぐらいでまだアートとの出会いはありませんでしたね。実は小学校にも私はあまり馴染めずに、日々窮屈な感じでした。

——どうしてなんでしょう?

私は小さい頃から人前に出たくない、目立ちたくない子でした。後ろに隠れて自分とだけ対話するような子ですね。でもそんな暗黒の時代(笑)を抜け出た頃、小学校5、6年生の時でしたか、私立の中学校を色々と見学して廻ったんです。そして女子美術大学付属中学校の文化祭に行ったら、そこの生徒さん達がとても輝いて見えたんです。色んな部活での出し物も覗きましたが。全てが楽しそうでした。私は女子美でアートを学びたいというよりも、そこにいる人達に魅かれて女子美術大学付属中学校に入学しました。

——アートの世界に入るきっかけが人間の輝きに触れたというのも面白いですね。それで?

そこから10年間、中、高、大と女子美に通いました。そこでキテレツで面白い友人達にたくさん出会います。「わっ、こんな自由でいいんだ!」と思えるほど自由ではじけた日々が続きます。美術よりも、その中でもまれながらも自由に行きていくことの素晴らしさを女子美が教えてくれました。

——いい学校ですね。その頃はどんなスタイルの作品を作っていたんですか?

今の作風とはうって変わって、細かい花びらの絵や、錆やカビといった、時間が経過して出てきたような、人が作れないような質感のものを油絵で描いていました。大学3年生の終わりぐらいに他の美大の展示会に行ったんですが、落書きみたいな絵を描く人がいて、その人の作品を見て「こんな簡単なものでもいいんだ!」と単純に思えたんです。今までもそういったタイプの絵には触れたことはありましたが、私は具象画のタイプだから影響はされなかったんですね。でもタイミングなのか、同年代の人が描いていたからなのか、私はその落書きのような作品を見て「はっ!」となったんです。中学生になって女子美に入ってコミュニケーションの自由さを感じたように、その作品からも制作の自由さを感じたんです。私が生まれ育ったサンフランシスコや香港は海のある港町で、開放的で様々なところに開かれている街。なにかが来るし自分からも行ける。その開放感の中で私は育ちました。なので中学に入った時の自由な感覚や展示で見た絵の自由さ、懐かしさ、私はそこに魅かれて今の田中紗樹の作品のスタイルが作られたんだと思います。

現地の人達の日常に入って作品を作りたいという強い思いが、旅先での滞在制作をするきっかけです

——僕は田中さんの絵がとても好きですが、このラインや色はどこから来るんだろう?ってずっと思っていました。今日はそれが聞きたかったんですがこの話でよく分かりました。海のある開放的な場所で育ち、人間の自由さや輝きに触れたことが大きかったんですね。さらにファンになりましたよ。その開放感を求めたいので、よく旅に出て滞在制作もしているんですね。

そうだと思います。それと人とのコミュニケーションですね。旅に出るということは日常を移動させること。旅先ではお客さまではなく、現地の人といかにコミットしていけるか、コミュニケーションをとっていけるか。そして私自身が現地の人達の日常に入って作品を作りたいという強い思いを持っていますので、それが滞在制作をするきっかけにもなっています。例えば今いるホテルでの滞在制作だと、まずはそこのスタッフと馴染んだり話したり、コミュニケーションをとったりします。こういった行為の中から私なりに感じ、読み取り、それが作品になっていきます。旅先でもそうですが、現地の人達とのコミュニケーションをとることで、その国、場所の空気を感じ、人々がなにを求めているのかを知り、それを知ることで自分がなにを描きたいかを見つけます。それが絵描きとしての私のスタイルです。

——田中さんの作品が完成するまでの制作のプロセスをなにか例をあげて教えてください。

お水で有名なクリスタルガイザーの源の場所でもあるアメリカのマウントシャスタという山のふもとでネイティブアメリカンが使うTipi(ティピ)というテントの中に入って1ヶ月滞在制作をしました。その時は犬小屋を私が作ることになったんですが、まずは作るものがその場所の風景にしっかりと馴染む作品になるよう考えます。「ストロベール」という藁と泥で出来たおうちを作りました(写真参照)。そしてまわりの赤茶色の山々に合うようなペイントをほどこしました。全ての作品に言えることなのですが、大事なのはその場所場所に馴染むように作っていくことです。自身の感覚とすり合わせながら、現地でフィットするものを作っていき完成させていきます。

——田中さんが今後やりたいこと、トライしたいことはありますか?

このホテルでの滞在制作の後はインドでの滞在制作が始まりますが、今後は海外での活動をもっと増やしていきたいですね。アメリカで生まれたことが関係しているとは思いますが、やはり私は外に出て色々な人とのコミュニケーションをとっていく中で制作していきたいんです。それは国内でも同じなのですが、そこから生まれてくる感覚を大切にして作品につなげていきたいですね。

たくさん旅にも出てください。そうすることで絵を描くには大切な観察力を養っていけます

——なるほど。僕も田中さんが様々な場所で呼吸し、感じ取った作品をもっと見てみたいですね。楽しみにしています。さて、パソコンの話をしましょう。制作ではパソコンやデジタルなものも使用しますか?

はい。自宅にWindowsのデスクトップのパソコンがあり、それを使用しています。主に資料作り、DMの制作、作品写真の整理、イメージ作りにも使います。持ち歩き用にはSonyのタブレット、Xperiaを使っています。Xperiaに関しては旅先で自分の作品の写真を現地の人達に見せることが主ですね。それが目的で買いました。私はハードディスクに関してはずっとバッファローのものを使っていて、今もWindowsにはずっとバッファローの外付けハードディスクがつながっていて、バッファローの商品は昔から信頼しています。今回タブレットを購入したんですがこのタブレットはUSB機器が接続できないので、そこに対応してくれるワイヤレスのハードディスクを探していました。それでやはり信頼しているバッファローのWi-Fi接続ポータブルハードディスク ミニステーション エア HDW-PDU3を使用することにしたんです。このミニステーション エアは最適でしたね。私の作品の写真をここに全て入れておき、旅先ではタブレットとミニステーション エアを持ち歩いて、みなさんに私の作品を見てもらっています。これで容量が1TBもあるんですが、本当に軽くて使いやすいです。私ってアナログ人間なので、ワイヤレスで大丈夫なのかな?直接つながってないのに大丈夫なのかな?とかなり最初は心配だったのですがそんな心配は吹き飛びましたね(笑)。Wi-Fiがないところ、ネット環境のないところでも使用出来るのも大きな魅力です。このミニステーション エアを起動させることで、これ自体が発信源になるんです。例えば地下でも機器同士がWi-Fi接続で直接つながるので、ミニステーション エアに保存した動画をタブレットで見ることができます。デザインもとてもいいですよね。本体の上の部分がマットコーティングで滑り止めにもなっているのもお気に入りです。色も私から見ると暖かみのある優しいグレー。いい色合いですよね。軽いしお洒落だし、女子受けも良さそうです。一生大切に持ち歩き、様々な国で活躍してもらいたいハードディスクです。

——どうもありがとうごいざいます。なんかそのタブレットとミニステーション エアのセット、田中さんにはお似合いな気がしますよ。どうぞこれからもお役だてください。では最後に田中さんのような絵描きを目指す人達にメッセージをお願いします。

あらゆる分野で活動しているあらゆる人種の人達と話して欲しいです。そしてたくさん旅にも出てください。そうすることで絵を描くには大切な観察力を養っていけます。ひとつひとつを判断していくことが絵を描くこと。そして判断して答えを出すことが絵につながっていくと私は思っています。ポジティブに自由に行き来してください。

——今日はどうもありがとうございました。

Interview Photos

ここからは田中さんのアートワークです。本人のコメントでお届けします。

この取材時に田中さんが「滞在制作」をしていた六本木のホテルH&Rでの制作現場。ここに入ってきて一般の方も彼女の制作を見ることが出来る素晴らしい企画。僕にもなんと1枚描いてくれました!

「ロンドンにある、tokyobike(日本の自転車メーカー)にて個展を開きました。公開制作で自転車にペイントしたものです。」
photo by BANANA DESIGN

「木をテーマにした展示の風景です。」

インタビュー中にもあったマウントシャスタですね。「アメリカのマウントシャスタにてテント生活をしながら制作をしました。藁と泥で出来た犬小屋を作りました。」

「大阪での個展風景です。」

「島根、日本海を臨む開放的なスペース。風景に馴染むよう、テントの外面にペイントをほどこしました。」

「岡山県宇野港の近くの旅館。海のすぐそばで開放的で瑞々しい絵を客室壁面に。」

田中さんがタブレットとのマッチアップのために導入した、今人気の、バッファローのWi-Fi接続ポータブルハードディスク ミニステーション エア HDW-PDU3。当初ワイヤレスは心配だったそうですが、今ではガンガン海外でも使用しているとのこと。毎日必ず持ち歩いているそうです。プロとして素晴らしい色使いを駆使されている田中さんにも褒められた、このグレーとデザイン。やりました!

ホテルH&Rで滞在制作中の田中さん。作品の前にはタブレットとミニステーション エアも!通りに面したガラス張りの部屋で制作していたので、道行く人もかなり興味深く見ていました。描き上げていくさまもかっこ良かったですよ。

実は彼女と知り合ってから知ったのですが、僕が地元でよく行く大好きなイタリアンレストランの絵は全て田中さんの作品だったんです。これには本当に驚きました。やはり好きなものはリンクするんですね。何度も言いますが僕は彼女の作品がとても好きで、インタビューをしてみてさらにそのキャラクターも好きになりましたね。アクティブで自由人!各エリアからライブで生まれて来る彼女の色彩豊かなアートを常に楽しみにしています。

Creator's Favorite Foods

田中 紗樹の好きな料理“この一品!”ホテルH&R内のレストランCOCONOMAの「本日のシェフきまぐれワンプレートランチ」 ¥1,000

田中さん曰く、「ここでの滞在制作で毎日お世話になっているホテルH&Rの1階にあるレストランCOCONOMAのランチセット。とってもフレッシュなサラダも食べ放題で、今回の気まぐれランチはイタリアンハンバーグにチーズを乗せたものでした。美味しい!」

今回登場した商品

ミニステーション エア Wi-Fi接続ポータブルHDD

Wi-Fi(無線LAN)とUSB3.0で接続できるポータブルHDD。PCではWi-FiもしくはUSB3.0接続の外付けHDD、スマートフォン・タブレットではWi-Fi接続のHDDとしてお使いいただけます。 長編の動画データや音楽ライブラリーなど、スマートフォンの内蔵メモリーやSDカードには収まらない大容量のデータを持ち出して、どこでも楽しめます。Wi-Fi接続のポータブルHDDとしては世界で初めて※DTCP-IPに対応しています。

DTCP-IP機能搭載を謳うWi-Fi接続ポータブルHDDとして。(2014/5 当社調べ)