#130 ランドスケープデザイン 紅林 豊/高田 英里

最も大切な財産“作品集”を安心して預けられる最も信頼できるHDD

第130回目の@Professional UsersはGREEN SPACE 代表取締役の紅林 豊(クレバヤシ ユタカ)さんと、デザイナーの高田 英里(タカダ エリ)さん。GREEN SPACEはランドスケープデザイン(造園)とグリーンのレンタル事業を展開する会社で、個人から公共施設、レストラン、アパレル等、人が集う多くの場所に美しいお庭やグリーンをデザインし提供しています。レンタル事業に関しても単なるグリーンのレンタル事業ではなく、トータルの空間プロデュースを得意とし、設計からメンテナンスに至まで、一貫して生き物への愛、カスタマーズへの真心を持って携わっていると言います。そんなGREEN SPACE ではクリエイティブ作業の強力なサポートとしてバッファローのネットワーク対応HDD(NAS) LS210D0301(3TBモデル)を導入しているとのこと。早速LAVAが渋谷にあるGREEN SPACEのオフィスを訪れお話を伺いました。

プロクリエイターが選んだ商品

リンクステーション ネットワーク対応HDD

Creator's Profile

紅林 豊(クレバヤシ ユタカ )

1971年東京生まれ。商業ビル等を手がけるデベロッパーに勤務。
その後ガーデンデザイン会社で10年間、大規模ビルのランドスケープや造園のデザインを学ぶ。
在籍中に手がけた個人邸の造園は500件以上にのぼる。独立後、GREEN SPACE株式会社を設立。自身もガーデンライフを日々の暮らしの中で楽しんでいる。

高田 英里(タカダ エリ)

兵庫県宝塚市出身。大阪府立大学大学院にて緑地計画、ランドスケープデザインを専攻する。
卒業後、建設コンサルタントにて河川空間の景観計画、基本設計に携わったのち、ランドスケープ設計事務所を経て、GREEN SPACE株式会社に入社。個人邸の外構・造園、集合住宅のランドスケープデザインを手がける。
現在はオフィス・店舗・ショウルームのグリーンプロデュースを中心に活動を行っている。

Interview

気分の良い外観を提供していこうと考えてランドスケープ事業を独立して始めました

——このバッファローのインタビューでは初登場となるランドスケープデザイン(造園)のクリエイティブを手掛けるGREEN SPACE 代表取締役の紅林 豊さんとデザイナーの高田 英里さんです。まずは紅林さん、この業界に入っていったプロセスを聞かせてください。

紅林(以下紅):初めて就職した会社が大きなデベロッパー(不動産屋)で、そこには建築家として入社しました。大きなビルや施設を作る場合は担当制というのがあって、足場だったら足場のみ、大工だったら大工のみ、それだけを10年間手掛けます。さすがにそれは自分らしくないと思いました。自分で考え、自分で作り、お客様の顔も見る。同じものづくりでもトータルで携わっていきたかったんです。そしてその後独立しました。

——でもどうして建築の世界からランドスケープデザイン、いわゆる造園に携わっていったのでしょうか?

紅:私の実家は小さなビルです。父が建築家で彼が作ったビルなんですが、屋上にテラスがあり、各部屋にも演出されているお庭があるんです。父は小さな空間でも外観にゆとりがあることで景観も良くなり、スペースも広く見えて気分も良くなると教えてくれました。私もそういう所で小さな頃から生活をしていて、草むしり等のメンテナンスにも慣れ親しんでいました。なので家を建てる人や施設を作る人に、そういった気分の良い外観を提供していこうと考えたんです。ちょうどイングリッシュガーデン(英国庭園)がブームでしたが、そのまま海外のものを取り入れるのではなく、自分の持っているグリーンへの感覚と融合させたかったんです。その思いが重なり11年前の32歳の時にランドスケープ事業を独立して始めました。

——なるほど。高田さんは?

高田(以下高):私は宝塚が出身なんですが、そこがとても面白い街だったんです。小林一三(こばやし いちぞう)さん(※)が街作りをしたことで有名ですが、徒歩15分圏内に遊園地、動物園、宝塚歌劇上、温泉があります。でもそこはあくまでも住宅街。その街が小さい頃から大好きでした。でも阪神淡路大震災で街中がダメージを負いました。ただし復興もとても早かったんですが、私が好きだった街のメージは一変してしまいました。震災があったのが私が14歳の時でしたが、実はその時に街の風景や景観に興味を持ったんです。そこから自然景観の保全という仕事に就きたくなりました。失われつつある自然、それは熱帯雨林であったり里山だったり。これはちゃんと勉強をしようと思い大阪府立大学に行き、ランドスケープの研究室に入り大学院まで行きました。

宝塚歌劇団・阪急百貨店・東宝をはじめとする阪急東宝グループ(現・阪急阪神東宝グループ)の創業者

——街の再生への想いがきっかけにあったんですね。その後は?

高:大学院を卒業してから公共工事の企画、設計、計画をする建設コンサルタントの会社に就職しました。道路、橋、ダム、港、鉄道等、国交省から委託を受ける会社でした。実際に公共の仕事は自然を破壊することが多いのです。私は河川にまつわる仕事を専門に行っていましたが、堤防やダムを作ったりと、自然環境を破壊することが多いものでした。私は正直疲れてしまい、お休みをとって半年間カナダのバンクーバーに行きました。市内の右側に位置する場所に住んでいましたが、そこは住人の方々がお庭をとてもキレイにしていて、それは個人個人のお庭ではあるんですがよく見るとひとつひとつが街全体の景観を作り出しているんです。私が大震災の時に感じた「美しい風景のある街なみを作りたい」と思った感覚がバンクーバーで蘇ってきたんです。そこから緑を使った風景の在り方に興味を持つようになり、バンクーバーの植物園 「ヴァンデューセン・ボタ二カル・センター」で短期ですが勉強をさせていただきました。帰国後は公共の仕事には戻らずに、ランドスケープの会社で2年半仕事をして、現在紅林さんのもとでデザイナーとしてグリーンのクリエイティブに携わっています。

——高田さんのランドスケープへの想いはひしひしと伝わりましたよ。さて紅林さん、現在GREEN SPACEが手掛けている仕事内容を教えてください。

紅:まずひとつは住宅、商業施設の外部空間の設計、施工、外部空間においての中庭、屋上、テラスのデザイン。この業界では「我々は庭はやるけど屋上はやらない」といった作業を分断する所も多いのですが、私たちはそういった分断はしません。全てにおいて設計からメンテナンスまで一貫して愛を持って行います。

——いいですねえ。まず依頼がきた場合はどう進めるんですか?

紅:私がまずプランを作りお客様に提案します。そして10年以上付き合いのある職人さんたちと一緒に作り上げていきます。完成したらそこで終わるのではなくそこがスタート。自然も変わっていくので自分たちでコントロールしてお庭を導いていきます。

——お庭を導く、なんで素敵な言葉でしょう。では高田さん、もうひとつ手掛けているというグリーンレンタルについて教えてください。

住宅のお庭や屋上を手掛けている際に、部屋の中のグリーンのアレンジもして欲しいという依頼がありました。代官山のマンションではテラスとテラスへと向かう階段を「ジャングルのようにして欲しい」というリクエストがあったんですが、その時も部屋の中もやって欲しいという依頼がありました。それらを手掛けているうちに商業施設やオフィス内のグリーンの提案を行っていくことを新事業のひとつとして立ち上げました。

既製品ではなくオリジナルのものを試行錯誤でつくることで、喜んでもらえるものが完成します

——依頼があってからどういったグリーンを納品するかのプロセスを教えてください。

高:外苑前にある人気のブラジルレストラン "Carioca(カリオカ)"でのお話をしますね。まずはお店に行きお店を実際に見て感じて、店長さんの話をヒアリングします。カリオカは座席数が多いのですが、でも自然を増やしたいというリクエストでした。置く場所も正直あまりなく、数置くことも出来ないのでどうしようと思いましたが、やはり数が少なくてもインパクトのあるものを作ろうと決めました。目に映る箇所で緑の印象を大きく見せたいと思ったので、植物を使ってシャンデリアのような大きなハンギングプランツ(つり下げる植物)をデザインして制作しました。カリオカはブラジル料理を出すところなので、もちろん国のカラーでもあるグリーンを強調させて、かつエキゾチックなイメージも大切にして全てハンドメイドで制作をしました。イメージを実現するためには直接市場に足を運び、材料ひとつひとつを厳選して見極め、想い描いたグリーンを直接仕入れることが大切です。既製品を納品するのではなく、オリジナルのものなので頼れるのは自身のスケッチだけですが、試行錯誤の日々を通り、喜んでもらえるものが完成したと思っています。

紅:この業界は考える人と作る人が別々の場合が多いんです。そうするとお客様に本来の考える人のイメージが又聞きになってしまい伝わりづらくなります。しかしGREEN SPACEでは考える人と作る人が同じです。なので提案を下回ることはあり得ません。

——その言いきりがいいですね。確かにファッションでも音楽でもデザイナーや作曲家が全て自分ひとりで作り上げるかといったらそうではないですからね。GREEN SPACEの発案とクリエイティブの考え方はよく理解出来ます。GREEN SPACEがこれから手掛けていきたいことはありますか?

紅:今までは住宅分野に対して一家族がハッピーになることを考えて仕事をしてきましたが、これからは世の中を花だらけ、緑だらけにしていきたいですね。それに触れることが幸せであるということを発信していきたいです。人が多く集まる場所、それはレストランであったり商業施設であったり。その公共の場所を対象に緑とお花でいっぱいにしたいです。私たちは観葉植物のレンタル業をやっているのではなく、空間自体を作り上げるプロデュースをしています。それをもっと多く作っていきたいですね。緑は癒しというよりはコミュニケーションを発生させます。五感にも感じます。香りも目でも楽しめます。体にもいいんですよ。植物は家に入れて変化して成長していくものなので、その部屋も成長して変化していくのです。それをみなさんにはもっと楽しんでもらいたいですね。

——僕も植物と一緒に成長したいです。本当に。いい話をありがとうございます。ではパソコンの話をしましょう。高田さんが現在作業でお使いのパソコンは?

高:DellのAlienware X51です。ソフトはRIKCAD、あとはイラストレーター、フォトショップ、インデザインが主ですね。パソコンはほぼ100%デザインのために使用しています。

我々が取り扱っている商品は生き物
生き物を扱うという責任感を持つことが大事です

——今回導入したバッファローのネットワーク対応ハードディスク、LS210D0301について聞かせてください。

高:私たちにとってはデザインする上での図面、写真の資料、そして今まで手掛けた作品集が最も大切な財産です。それをみんなで共有出来るようにあるひとつのサーバーコンピューターが社内にはあります。それが万が一破損してしまったら大変なことになります。これらの大事な財産のバックアップとしてバッファローのネットワーク対応ハードディスク、LS210D0301を使っています。特徴としてはスタッフ全員でGREEN SPACEの資料を共有出来て、そこから自身のパソコンに取り込み作業をして、またこのハードディスクに保存していきます。これは3TBあるので 余裕を持ってクリエイティブの作業に向かえます。それと優れている点が無線LANを使用すれば自分たちのスマホからもこのバッファローの共有フォルダーにデータを簡単に送れますし、送ってももらえます。例えば私が現場でスマホで撮影した写真を社内ですぐに共有出来るんです。今まで手間や時間がかかっていたことがいとも簡単に社内で、それもスムーズに共有出来るようになったんです。これは本当に便利だと思います。もともと私は個人的にもバッファローのハードディスクはかなり昔から使用していて、私の大好きで大切な音楽の全てが家のバッファローのハードディスクの中に入っています。でもそのハードディスクは10年前のものなんですよ!でもまだ壊れてもいなく動作もなんの問題もありません。ちなみにその音楽を入れているハードディスクのバックアップもバッファロー製品です(笑)。最初違うブランドのハードディスクも試しましたがすぐに壊れました(笑)。それ以来バッファロー製品を本当に信頼しているんです。私たちデザイナーにとってはどれだけハードディスクのブランドを信頼出来ているかが大切ですし、信頼しているハードディスクがあることは幸せなことだとも思います。何度も言いますが保存されているのは私たちの財産ですからね。データもハードディスクも大切にしていきます。

——ありがとうございます。GREEN SPACEのクリエイティブでグリーンやお花だらけの世の中になることを僕も祈っております。では最後にランドスケープデザイナーを目指す人達にメッセージをお願いします。

高:自分の頭の中で描いたイメージを形にするのは大変ですが、とてもやりがいのある仕事です。街を歩いたりショッピングをしたりする時に目に映るもの全てがデザインにつながっていきます。面白い仕事ですよ!

紅:我々が取り扱っている商品はものではなく生き物です。生き物を扱うという責任感を持つことがこの業界に入るための資格。その上で変化あるもの、人の感性に訴える、そういったデザインが出来るのは外部空間でグリーンをコーディネートする醍醐味だと言えます。

——今日はどうもありがとうございました。

Interview Photos

ここからはGREEN SPACEの手掛けたクリエイティブです。デザイナーの高田さんに説明してもらいます。

「エントランスのウッドデッキにプランター詳細を並べてお花屋のような雰囲気にしました。店内はスタイリッシュなテイストに合うようテラリウムやコウモリラン等でメンズライクな印象に仕上げています。」

「インタビュー中で紹介した人気のブラジルレストラン "Carioca(カリオカ)"でのクリエイティブです。」

「豊かな緑が四季折々の表情を映し出すお庭です。石組みと水面を覆う水生植物が、経年変化に伴って趣を与えます。」

「石積みの水景と屋外ファニチュアが贅沢な空間を演出しています。」

GREEN SPACEのクリエイティブで大活躍しているバッファローのネットワーク対応ハードディスク、LS210D0301です。高田さんは「私たちデザイナーにとってはどれだけハードディスクのブランドを信頼出来ているかが大切ですし、信頼しているハードディスクがあることは幸せなことだとも思います。」とおっしゃってくれました。社内での共有や、スマホからのアクセスもとっても便利だと大絶賛でした。しかしグリーンとも合いますね、このハードディスク。

おふたりの生き物への素直な愛情がそのまま現れているチームがGREEN SPACEです。植物は癒しではなくコミュニケーションという紅林さんの言葉が残っています。美しい緑には人が集まってくるんですよね。自然を生み出す仕事って素晴らしいですね。僕も改めてそう感じました。

Creator's Favorite Foods

高田 英里の好きな料理“この一品!”「マヌエル・コジーニャ・ポルトゲーザのポルトガル定番ランチ 豚肉とアサリのアレンテージョン風」

高田さん曰く、「会社の近くにあるポルトガル料理のお店、"マヌエル・コジーニャ・ポルトゲーザ"の豚肉とアサリのそれぞれの旨みをあわせたソテー。これはポルトガルでは定番のお料理です。潮加減がとにかく絶妙でパンがすすみます。全てのランチにはスープとサラダ、パンがついてこれで1000円!とってもお薦めです。」

今回登場した商品

リンクステーション ネットワーク対応HDD

スマートフォン・タブレット・パソコンなど各種機器から利用できるNASです。いつでもどこでも自宅のNASに手軽にアクセス・操作できるアプリ「WebAccess」に対応しているので、まるで大容量のハードディスクを持ち歩くように自宅のNASを使えます。本商品に保存した写真などのデータを知人・友人の共有も簡単。データが必要になる都度、スマートフォンなどにコピーする手間も不要になり、スマートフォン側の空き容量を気にする必要がなくなります。万が一、スマートフォンなどを紛失したり故障しても、本商品にデータが残っているので安心です。