#140 アレンジャー/コンポーザー/レコーディングエンジニア MSG

抜群にコピーの速度が速い!肌身離さず持ち歩ける大好きな赤い色のハードディスク

第140回目の@Professional Usersはアレンジャー、コンポーザー、レコーディングエンジニアのMSG(エムエスジー)さん。地元広島から飛び出し、たくましく、アグレッシブに活躍するマルチ音楽家。8年ほど前にLAVAはMSGさんのエンジニアリングでアルバムの制作もしています。人気の洋楽カバーアルバム、“LA Girl”のすべての制作も手がけ、日々スタジオから離れる日はないと言います。そんなMSGさんは以前からのバッファローユーザーで、現在はバッファローのポータブルハードディスク、HD-PNF1.0U3-BRDを愛用しているとのこと。そしてこの@Professional Usersに出ることを7年間待ち望んでいたMSGさん。どんな熱い話が飛び出すか!早速LAVAが東京、恵比寿にあるFARMスタジオを訪れお話を伺いました。

プロクリエイターが選んだ商品

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Creator's Profile

MSG(エムエスジー)

広島県出身。バンドで上京。精力的な活動を続ける傍らギタリストとしてメジャーアーティストのレコーディングやサポートに携わる。友人に紹介されたレコードレーベル“FARM”にアレンジャーとして潜入。これをきっかけとしてロックのみならずクラブミュージック、HIP-HOP、ボサノヴァ、アイドル、CM楽曲等、ジャンルを問わず雑食マルチクリエーターとして数々の作品を作り出している。現在、若手シンガー/ラッパーのMichael Herrington a.k.a OneTwentyとのプロジェクト“Regenerator”を鋭意制作進行中。

Interview

ピアノのお稽古から始まって、吹奏楽、そしてエレキギターに熱中

——7年越しの希望がかない@Professional Usersに遂に登場のMSGです。まずは音楽の世界に入っていった経緯を教えてください。

両親がともにできなかったという理由で3歳の時からピアノを始めました。1つ上の姉もやっていました。続けはするんですが女の子みたいで嫌だったし常に辞めたかったです。でもピアノを辞めたら大好きなソフトボールのチームも辞めさせるということになっていて渋々続けていました。でも中学に入ったらピアノが弾けるやつはモテることが発覚しました。合唱コンクールでも当然ピアノは僕。女子からも男子からもものすごい支持。これでもか!とペダルも踏みまくっちゃう(笑)。ピアノは嫌でしたがモテてたのでオッケーにしました。ブラスバンドまで始めてトランペットも吹いていたんですよ。

——単純だけど、ま、そういう感じだよね、音楽始めるって。

はい、まさに。そんな頃バンドブームもあって日本のロックが好きになりました。その時に母親が「世界の洋楽100選」というカセットテープを買ってきたんです。それも5巻セット(笑)。ディープパープル、ツェッペリン、ストーンズ、10CC、始めて聴く音楽で正直ぶったまげました。ギターの音色もなんか違うし、言葉も英語だし。

——そりゃそうだ。

いやあ、迫力があったんですよね。当時の子供には魅力的でした。一体どういう人たちがやってるんだろうと興味津々です。これが洗礼となりギターを始めます。家にクラシックギターがあってそれを弾きまくりました。みよう見まねですから激しく弾いてたら弦が切れて楽器屋に「壊れました」って(笑)持っていったら店員がエレキギターというものを教えてくれたんです。そうか!ロックはこれを弾いていたのか!とその時知りました(笑)。なにせ僕の住んでいたところは広島のど田舎。エレキギターなんて知ってる人も持ってる人もいませんからね。

——そこからバンド活動?

はい、それで中学を卒業したらギタリストになるための東京に行くと決めていて、それを母親に伝えたら、「あんたには魂がない。魂を作るには高校に行って友達を作りなさい」と言われました。

——なかなかユニークなことを言うお母さんだね。

そして言われるがまま広島の高校に行き、吹奏楽、ピアノ、ギター、バンド活動に明け暮れました。ちなみに吹奏楽ではトランペットからチューバに移行します(笑)。

——それで卒業後に上京だね。

そうなんですがまた母親からの言葉があり、「あんたは輝く準備ができてない。あんたみたいなのはごまんといる。世間を知れ。働いてもいない男がなにがロックだ」とピシャリ。

——輝く準備。ポイントポイントでのお母さんの言葉が強烈だね。それでどうしたの?

でも胸に決めていたので東京の大学を受けに行きました。雪が見たかったという理由で仙台の大学を最初に受けたんですが、それからすぐに盲腸になってしまい、他の大学は受けられす結局広島から仙台へと。

——笑える。

でも母が言う通り大学には本当に色んな人がいました。それが衝撃的でしたね。仙台でもこれなんで東京に出たら一体どうなるんだろうとさらに東京への想いが募りました。

デモテープ用のレコーディングではじめて使ったMTRのキレイな音質に衝撃

——でも仙台でもバンドは続けたんだよね?

はい、ある時デモテープを作って友人たちにあげようと思い録音できるYAMAHAのMTRを買ってレコーディングをしたんです。これが楽しかった。今まではラジカセ2台を駆使して録音していましたが音が悪い悪い。でもMTRを使うと音がキレイに録れるんです。この衝撃が今のエンジニアになったきっかけにもなっています。そして大学を卒業して念願の上京です。バンドメンバー全員就職もせず、アルバイトをしながらひたすらバンド活動をしていました。

——現在所属するFARMと出会ったのは?

今から12年ほど前にFARMの社長と出会いまして、「この会社はダンスミュージックを作っている。だからハウスを作れ」といきなり言われ、「ハウス?、なんだ?」と。でも「はい、作れます」と大嘘ついてすぐにレコード屋に行って「ハウスを売ってください」とそこから猛勉強開始です(笑)。そして作ったハウスミュージックを社長に聞かせたら採用になりました(笑)。そこからトランスブーム。今度はトランスかとまたレコード屋に行って勉強。僕はもともとロックミュージシャンだしライブハウスしか知りません。ディスコもクラブも行ったことがなかったんです。でもダンスミュージックの会社に入ったわけですから人に聞いたり、ひたすら勉強しました。レコーディングなんかもどんどん入ってくるので知ってるふりしてやってました(笑)。歌なんて録音したことないですし!でも気づいたらここで12年間活動しています。

——僕と会ったのは8年ぐらい前だっけ?

そうです。やってるふりからちょっとは成長してきた時です。僕はLAVAさんと会ってProtools(音楽制作ソフト)を知りました。それまではLogicを使っていましたがLAVAさんに会って学び、いろいろと変えたんです。これは本当の話ですがLAVAさんとのレコーディングが今思えば転機。しっかりレコーディングエンジニアとしてやっていこうと決めたんです。

——そうだったんだね。でもやってるふりだったとは。。(笑)でも今では本当に多くの制作に携わっていますね。現在FARMでMSGが手がけている作品を教えてください。

はい。まずはオリジナルのダンスミュージックの制作、J-POPのカバーアルバム、洋楽のアコースティックカバーアルバム。これを配信やCDでもリリースしています。

演奏するカバーバンドメンバー一人ひとりの性格まで想像してアレンジします

——MSGの音楽制作の過程をなにか作品をピックアップして教えてください。

今年の頭から制作に入った“LA Girl”というヴィレッジヴァンガードやTSUTAYAでも販売している洋楽のアコースティックカバーアルバムがあるんですが、それが完成するまでの話をしますね。最近の洋楽、例えばEDMやHIP-HOP、R&B。そういうヒット曲をカフェで流れるようなお洒落なアレンジにした作品が大ブレークしていて、そこにたくましい我々も当然乗っかろう!と(笑)。そして作り出したのが”LA Girl”です。洋楽のヒット曲をこれでもかとお洒落なアレンジにしてお届けします。その中の1曲、Major Lazer & DJ Snakeによる“Lean On”。このヒット曲をどうカフェ風にしたかをご説明します。原曲はテンポが早いので、落ち着きを持たすためにまずはテンポをぐっと遅くしました。そして歌は外国から取り寄せたものを使います。その歌を聞きながらギターでコードアレンジをしていきます。とにかくお洒落なコードをあててみる。弾いてる自分の顔もお洒落になるまで(笑)。コードが決まったらそれを忘れないうちにピアノで弾いて録音しておきます。その時のピアノもきっちり録音せずに一気に弾いておきます。なにかここからひらめきがあるかもしれないので。それに沿ってドラムを入れます。何度も言いますがお洒落な音で。ここまで来るとこのカバーソングを演奏しているバンド編成が見えてきます。多分目黒で活動している5人組だなと。

——なにそれ?

見えるんですよ、本当に。その5人組のイメージから外れないようにギターやベースを録音していきます。ベースがバンドのリーダーで弾きたがりのやつだとか、どんどんと想像していくんです。ギターは地方から出てきてお洒落じゃなかったんだけど、みんなにいろんなお洒落なところに連れて行ってもらうことでどんどんお洒落になっていったギタリスト。この曲もギターは自分で弾いていますがそのエピソードはまさに俺(笑)。シェーカーの人はシェーカーしかやらせてもらえないからかなり上手いとか。

——本当笑える。

それが集まるとこのアレンジ、この1曲が完成するんです。想像がキーポイントです。でもアレンジも自由にやらせてもらっているので楽しいですよ。

——MSGらしいね。ではパソコンの話をしましょう。メインのパソコンと使用しているソフトを教えてください。

メインはiMacです。ソフトはLogic、Protools、LIVE、そして最近Studio1も使います。多くの人がスタジオに来るので持ち込むデータも様々。いろんなソフトを使いこなせるようにしています。パソコンを使って仕事をするのは好きですね。自分のイメージが記録できるし、偶然良くなることもあるし、それがまたきちんと残ってくれるのも嬉しいです。初めて使った大好きだったMTRが絵になって録音できるんですからね。楽しいですよ。

——現在使用しているバッファローのポータブルハードディスク、HD-PNF1.0U3-BRDについて聞かせてください。

まず僕はバッファロー製品には昔から愛着があり、今は家に2TBの大きな黒いハードディスクがあります。あとは16GBのUSBメモリー、そしてメインのパソコンにもバッファローのメモリーがささっています。そして仕事で使用している、この赤いポータブルハードディスクですね。扱う音楽データが膨大なので、まずは大きな容量のハードディスクが必要になってきます。家でのノートパソコンとスタジオのパソコンを同じ環境にしているので、このポータブルハードディスクを使ってデータの行き来もしています。抜群に軽いですし、持ち運びには当然ですが便利です。そして1TBの大きな容量も役立っています。それとこのハードディスクにコピーする際、コピー速度が抜群に速い!こないだ64GBほどのデータをコピーしたら2分ぐらいしかかかりませんでした。以前は64GBをコピーしようとすると、外に一服に行って帰ってきてからもまだ終わってないなんて当たり前でしたよね。でもこのハードディスクはたった2分。最初「えっ?」と思いましたよ。気がつけばコピー完了です。みなさんそうでしょうがコピーに時間がかかって出かけられないなんてイライラしますよね。それが完全に解消されました。そしてこの色!赤!素晴らしいです。それにしてもいい赤なんですよね、これ。僕は広島出身。熱烈なカープファン。なので必ず赤を見につけるようにしています。Tシャツも赤しか持っていません(笑)。赤が最高です!いやあ、本当にこのハードディスクの色、素晴らしいです。あとはバックアップとしても使っていますが、実は5年ぐらい前まで僕は驚くべきことにバックアップをとっていなかったんです。ある時1秒もかからずすべてのデータが全滅。その時とりかかっていたプロジェクトも、つぎ足しつぎ足し作っていたサンプル集、思い出の写真も(笑)、オールゴーンです。本当に衝撃を受けまして、それ以来確実にバックアップをとっています。歴代の僕のバックアップ用のハードディスクもバッファローですよ。大事な音楽データですからね。肌身離さず持ち歩けるので安心です。大好きな赤い色のハードディスクに大切な音を入れているわけですから、これは間違いなく僕の宝物です。

——ありがとうございます。今後のMSGが作る赤く燃えるような情熱的な音楽、期待しています。では最後にMSGのような音楽制作に携わっていきたい人たちにメッセージをお願いします。

僕はピアノに始まり、吹奏楽、ロック、そしてダンスミュージック。様々なジャンルの音楽に携わりましたが、好き嫌い関係なくいろいろな音楽をやってみたらどの音楽にも深さがあり、やってみると楽しいことがわかりました。トライしてみたすべての音楽の経験はなにひとつ無駄になっていません。楽しみ、なんでもやってみることが大切だと思います。

——今日はどうもありがとうございました。

Interview Photos

MSGが日々黙々と作業を行う東京、恵比寿にあるFARM Studioです。やはり壁は彼の好きな赤でしたね。

ここからはMSGが手がけたアルバムを紹介します。彼本人に説明してもらいます。「インタビュー中にもお話しさせて頂いた洋楽アコースティックカバーコンピ“L.A. GIRL -LIFE STYLE MUSIC SELECTION”です。オリジナルとはまた違ったアレンジでお届けしております。”もしもジャスティンビーバーが横浜の洒落たバーで地元の渋いバンド(平均年齢40歳)のライブに飛び入りしたら……””あのイケイケEDMがこんなしっとり??”想像しながら聴いて頂きたいです。」

「こちらもアレンジで参加しているアルバム“BROOKLYN CAFE -NO CAFE NO LIFE”です。 L.A.Girlの流れをくむアコースティックシリーズの最新作です。全国のレコード店はもとより、ヴィレッジヴァンガード等の雑貨屋さんでもお取り扱い頂いております。L.A.Girlが西海岸ならば、こちらは東海岸のあの感じでしょうか!(行った事はないのですが……)」

「こちらは一転、レゲエ風味の登場です。アルバム“REGGAE FLAVOR DANCE CLASSICS BEST”です。 選曲はダンスクラシックスと言われる超有名曲をレゲエアレンジです。聴いた事のある曲でもアレンジが変わるだけでこんなに雰囲気や印象も変わるのか、と感じて頂けると思います。名曲を辱める事の無いよう大事に取り組んで行きたいと思います。」

「またこのようなダンスミュージックのコンピレーションやアルバムも取り扱っております。“BEST EDM -ESSENCIAL DANCE HITS”。様々なジャンルの音楽や、その楽しみ方も色々だと思いますので僕も楽しむ事を忘れず「好き勝手」に関わって行きたいと思っています(笑)。」

このタイトルはTSUTAYA限定でのお取り扱いとなります。

MSG大絶賛のバッファローのポータブルハードディスク、HD-PNF1.0U3-BRDです。スーパーバッファローユーザーの彼も太鼓判を押しまくる一品。容量、スピード、軽さ、そして色!どれもパーフェクトと熱く語ってくれました。「大事な音楽データですからね。肌身離さず持ち歩けるので安心です。大好きな赤い色のハードディスクに大切な音を入れているわけですから、これは間違いなく僕の宝物です。」

スタジオにて作業中のMSG。スタジオワークはとても好きだと言っていましたが、やはり長年プレイしているギターを弾いているときが最も楽しそうでしたね。いい音出していましたよ。

久しぶりにMSGとゆっくり会いましたが相変わらずのナイスガイでしたね。現在の音楽界でこれだけの作品に携われるのはもちろん彼のスキルもあるのでしょうが、その勉強熱心さと人間性も大いに関係していると思います。ひとりスタジオで「グッドサウンド」を追求している彼の姿を垣間見ることができてなんだか嬉しかったですね。MSG、また楽しく、熱く、広島弁で(笑)話そう!

Creator's Favorite Foods

MSGの好きな料理 “この一品!”「喜八郎のブリの甘塩焼き定食」 990円

「会社近くにある魚料理のお店、喜八郎。僕は魚が大好きです。でもブリしか頼まない。ない場合は厚切り銀ジャケ。常にこの二択。とんでもなくお気に入りです!」

今回登場した商品

ミニステーション ターボPC EX2 Plus対応 耐衝撃&USB3.0ポータブルHDD

デザインと機能性を追求したポータブルハードディスクです。フラットデザインが際立つ6カラー(レッド、ブルー、ブラック、ピンク、イエロー、ホワイト)をラインナップ。「衝撃吸収フレーム」(特許取得済)と「衝撃吸収ゴム」を組み合わせることで内蔵ドライブを外部衝撃から守る高い耐衝撃性能を実現しています。また紛失時も安心な「かんたんロック」機能や暗号化ソフトウェア「セキュアロックモバイル」対応で他者による読み取りからデータを保護しますので安心して大切なデータを持ち運べます。