#164 ギタリスト、コンポーザー 大西 孝明

コピーが速いハードディスクに加えてデータ復旧サービスをプラス 安心して使えることが大事です

第164回目の@Professional Usersはギタリスト、コンポーザーの大西 孝明(おおにし たかあき)さん。日本のワールドミュージック界屈指のギタープレーヤーであり、その優れたギターセンスと音楽へのあくなき追求心で各方面から支持される人気のギタリストです。そして現在LAVAのニューアルバム制作にも参加し、7月にはブラジルでのライブも決定しています。そんな大西さんがクリエイティブの現場でバッファローの外付けハードディスク、HD-GD3.0U3Dを使用とのこと。早速LAVAが東京、大田区にある大西さんの自宅兼、仕事場を訪れお話を伺いました。

プロクリエイターが選んだ商品

ドライブステーション ターボPC EX2対応 DRAMキャッシュ搭載 USB3.0用 外付けHDD

Creator's Profile

大西 孝明(おおにし たかあき)

10代からロック/ポップス/R&B/ジャズなど数々のアーティストのライヴサポートやセッションを行う。1997~2002年にクラブミュージックのユニット【Bayaka】にギタリスト/コンポーザー/アレンジャーとして参加し、国内外のレーベルから作品をリリース。2003~2005年、半野喜弘のプロジェクトにてUAや細野晴臣をフィーチャーした作品に参加する。2005年以降ブラジル音楽を核としたアコースティック編成にて、首都圏近郊のライヴスポット、ホテル、レストランを始め、大使館イベントやブラジル関連フェスティバル等、様々なライヴ活動を展開する。2013年にはピエール・バルーの来日イベントにギタリストとして共演し、2016年、インターネット番組DOMMUNE(ドミューン)にて再度共演、演奏がライヴ配信される。同時期から自身の声とギターによるソロパフォーマンスも開始。2017年秋、舞台『ラストダンス-ブエノスアイレスで。』にてバンドネオン奏者・渡辺公章とともに劇中タンゴ曲の生演奏を担当。2018年7月、ブラジル・サンパウロで行われる「フェスティバル・ド・ジャポン」に出演予定。

Interview

4歳の頃、テレビから流れてきたビートルズの“Let It Be”を聴いて泣きました

——ギタリスト、コンポーザーの大西 孝明さんです。ますは大西さんがギタリストになっていった経緯を教えてください。

確か4歳ぐらいの時だったと思うんですが、テレビから流れてきたビートルズの“Let It Be”を聴いて泣いたんです。感動して。それはメロディーなのか、音楽そのものだったのかはよくは覚えていませんが、とにかく“Let It Be”を聴いて泣いたんです。

——感受性豊かな子だったんですね。

そうですね。小学校6年生ぐらいの時にそれはビートルズだったんだと知りました。その頃から音楽を好きで聴くようになりました。そしてテレビばかり見てたら目が悪くなってきたので母親から「目がもっと悪くなるからテレビは見ないで聴く方にしなさい」と言われラジオのFMで音楽を聴く方に移行しました。はまりましたね。FM雑誌でなにがかかるかを日々チェックしてエアチェック(録音)してました。でもリアルタイムの音楽とは別に70年代のロックやR&Bをかける番組もあって、自分にはそっちの方がインパクトがありました。ギターの音色やリズム自体も個性的だと感じたんです。そこから70年代の各音楽を聴くようになっていきました。

——僕も覚えていますが、それは決して古くは感じずに逆に新しいなと思うんですよね、70年代の音楽は。そこが当時の音楽の魅力でもありますね。その頃からギターを弾くようになったんですか?

そうですね。ツェッペリンやジミヘン、クラプトンあたりのギターがメインのロックを聴いていたのでやはり自分でも弾きたくなってきました。家にはガットギターがあったので、そこにフォークギターの弦をはって歪んでる音をイメージしながら弾いていました。歌謡曲のコードブックを読みながら練習しました。

——バンド活動もしていたんですか?

当時はバンドブームだったのでもちろんやっていました。学校内ではバンドマンがモテた時代ですからね。地域の区民ホールを借りてコンサートをしたり、ライブハウスでプレイしたり、地域のイベントに出たりとそんな活動でした。当時僕は70年代のロックをバンドではやっていましたが、それ以外の音楽も僕は聴いていました。R&Bやファンク、ジャズ、ボサノバあたりですね。それをバンド内にも取り入れたかったんですが、高校生のメンバーにはむずかしい音楽だったので自分で市販のMTR(録音機材)を使ってバンドではできない音楽を自宅で録音していました。

——地元は広島ですね?

はい。でも上京したくて東京の大学に進みました。そこではジャズのビッグバンドのサークルに入りました。コード譜を初見して演奏するトレーニングをひたすらやるんですがそれが本当につまらなくて他の大学のジャズサークルに入り浸るようになりました。早稲田大学のモダンジャズ研究会というところでしたが、自分の大学のサークルに比べたら面白かったですね。ブラジルの音楽をやっているような学生もいました。おのおのが好きなものを追求している感じがあったんですよね。そのサークルにいたベースプレーヤーの学生がクラブミュージックを作る現場に行っていると教えてくれました。ふーんなんて聞いてたらある時朝方に見知らぬ男性から電話が来たんです。「今日ギターを録音したいんだけど家に来てくれないか?」と。全く知らない男だしそれも早朝(笑)。よくわからないままその夜に指定された家に行ってみたんです。そうしたらその彼はDJで「今作っているHOUSEのトラックがあってその上でアドリブでギターを弾いて欲しい。それを録音するから」と。いくつかのテイクを録ったらそれを12インチシングルでリリースすると聞かされ、そういう話だとは思っていなかったら驚いたんです。

——その早稲田のベーシストの子が大西さんの連絡先をそのDJに教えたんですね。

そうなんです。彼がギター弾ける学生がいるからとDJに言っちゃったんですよね。それで僕に電話が。そのDJはBayakaというクラブミュージックを手がけるユニットをやっていた人でした。それが自分にとっては最初のレコーディングになり、その曲は日本だけでなくNew Yorkでもリリースされチャートに入ったり、ロンドンでもリリースされました。

ブラジル音楽をやっているとシャンソンやタンゴ、ワールドミュージックの仕事も増えていくんです

——とてつもないデビューでしたね。

ほんとですね。その後もギターだけでなくオリジナル楽曲の制作もBayakaと一緒にやるようになりました。そこでアレンジや作曲と色々とチャレンジを始めました。これが今思うと大きな糧になっていますね。ただしBayakaの現場はギターを弾かずアレンジや作曲の方に重きを置いていたのでストレスが溜まってきました。同時に他のレコーディングも増えてきたんですがポップスの現場だとAメロだけ録ったりサビだけ録音したりと、このままだとギターが下手になってしまうと思える現場が増えてきたんです。僕が純粋にギターに向き合えるジャンルはなんだろうと考えた時に浮かんだのがブラジル音楽でした。元々ブラジル音楽が持つ独特なハーモニーやリズムが好きでよく聴いていたので本格的にそこに自分を没入させようと決めました。

——なるほど、それがブラジル音楽に入っていったストーリーだったんですね。没入ってのがすごい。

実際にギターも下手になっていってたので、それだけは嫌だったんです。でも不思議なものでそう決めたらサンバカーニバルでのダンサーに誘われたり(笑)、ブラジル人女性のシンガーに知り合えたりとブラジルとの縁が深まっていったんです。でもどんどんとブラジル音楽に傾倒していくと今まで我流でやってきたことがマイナスとなり、ギターのプレー自体を見直したり改善する必要が出てきました。もちろんその国や歴史、人々のことも含めて勉強しないとと思いましたね。ギターをプレイする上で全て繋がっていると感じました。そしてエレクトロニカのアーティスト、半野 喜弘さんの現場でギターを弾き始めました。半野さんがサントリーのワインのCMのアレンジを手がけていてジョビンのボサノバ曲をやることになったんです。ギターとバックトラックのハーモニーのアレンジも手伝いました。歌はUAでしたね。ちょうどその頃から人にも教えるようになりました。ギター雑誌での譜面のアレンジやライブハウスでの演奏も圧倒的に増えていきましたね。

——フランス人アーティスト、ピエール・バルーとも共演していますね。

はい。ブラジル音楽をやっていると不思議なことにシャンソンだったりタンゴだったりと、ワールドミュージックの仕事も増えていくんです。その中でフランスの詩人でありアーティストのピエール・バルーと共演させていただきました。最初は彼が来日した際の小さな会場でのイベントで弾いてほしいという依頼でした。彼は詩人なので言葉を大切にしています。当初は言葉の意味をわからずに弾いていましたが、ちゃんと読んでみると人間の普遍性を言葉にしていることがわかりどんどんと彼の世界に引き込まれていきました。そして小さな会場だとピエールの歌と自分のギターだけなので、より親密で彼のやりたいこと、息づかい、グルーブ感を感じることができてとても楽しい現場でした。

——そして現在僕のアルバムにも参加してくれています。

Bayakaをやっている時にLAVAというアーティストのことは知り、遠巻きにこんな音楽をやれていていいなって思っていたんです。LAVAは基本的に音楽がいろんな意味で明るいですよね。それがいいなって。時を経ていつの間にか一緒に音楽を手がけられるのがとても嬉しいです。

——最初は僕がプロデュースしていたブラジルレストランで大西さんにギターを弾いてもらっていました。そして新作を作ることになったのでコードアレンジを一緒にやってみたかったので早朝には電話しなかったけど(笑)、うちにまず来てもらったんですよね。

とても楽しく作業させてもらっています。一緒に楽しみながら作れる現場ってありそうでないんです。そう言った意味でも貴重な現場だと思っています。そしてLAVAは判断が早い!いい、悪いに対してとてもわかりやすくオープン。やりやすい現場です。

自分のプレイや音楽は極力残し、それを時々取り出して音楽の大切さを確認するようにしています

——ありがとうございます。今後大西さんがやりたいことはありますか?

自分が主体となったと時にどういうことができるのかを知りたいので、もっといろんな場所でプレイできるようにしたいです。この7月にブラジルでもコンサートやレコーディングも決定しているので、そこでよりステップアップを目指しチャレンジしてこようと思っています。

——ブラジル公演楽しみですね。ではパソコンの話をしましょう。お使いのメインのパソコンとソフトを教えてください。

パソコンはMacBook ProとMac mini。音楽用ソフトはLogic9です。パソコンは作曲、音楽アレンジ、あとはメモとして使います。自分の大事なフレーズや思いついたリズムを録音しておきます。当然プライベートなものと仕事のものは分けなくてはいけないので必然的に大容量のハードディスクが必要となります。

——では大西さんが最近お使いのバッファローの外付けハードディスク、HD-GD3.0U3Dについてお聞かせください。

僕ら音楽家は音声データが常に溜まっていきます。仕事で手がけているデータだけでなく、個人でストックしている音声データやライブやリハーサルの音源や映像が限りなく日々溜まっていきます。今までは消すかDVDに焼いてストックしていましたがそれもだんだんめんどくさくなります。作業する際はパソコン本体のハードディスクは極力空けておきたいですよね。なのでデータを移したり退避させたりするので、大きな容量のハードディスクが常に必要になります。現在僕はバッファローの外付けハードディスク、HD-GD3.0U3Dを使用していますが、今まで使ってきたハードディスクに比べるとまったくストレスなく使用できています。僕はスピードに関してはそこまで要求しているタイプではないんですが、このハードディスクは動作が速い。コピーが断然速くなりました。そしてデータ復旧サービスに関しても本当に助かっています。永久に同じハードディスクに残せておくわけではないんですが、そのサービスがあるかないかでは安心感も違いますよね。そういった意味でもストレスなく使用できます。容量があって安いハードディスクも世の中にはたくさんありますが、そういうのに比べたら俄然バッファローのハードディスクの方がいいです。安心して使用できることがまずは大事ですよね。あとは海外も含め外に出ての活動も多いので話題のポータブルハードディスクも今後使ってみようと思っています。音楽をやっている人の中には昔やったフレーズを思い出したくてデータをストックしている人も多いと思いますが、自分はそういう意味でハードディスクに過去のデータをストックしていません。あの時はどういう気持ちでこの音楽を作ったのかという当時のフィーリングやシチュエーション、マインド、それらを思う出すことで今の自分がどうなっているのか、ギタリストとしてどういう立ち位置にいるのか、成長しているのか、なにか忘れてはいないか、基本的なギタリスト、コンポーザーとしての気持ちの部分に立ち帰るためにデータを残しておきます。自分を客観的に見るということが時に僕らには大切になってきます。そういった意味でも自分のプレイや音楽は極力残してその歴史を時々取り出すことで音楽の大切さ、やっていくことの大切さを確認するようにしています。僕はギタリストで音楽家ですが、ハードディスクには決してフレーズのメモではなく、マインドのメモをとっているんです。

——マインドのメモ、素晴らしい言葉ですね。音楽家としてのこれからの成長とともにバッファローのハードディスクをずっと使ってくださいね。では最後に大西さんのようなギタリスト、コンポーザーを目指す人たちへメッセージをお願いします。

結局は好きでいることが最も大事なので、好きでいられる音楽をやり続けてください。嫌なことがあっても好きで楽しんでいれば乗り越えられます。好きな音楽を見つけて、それをフルスピリットで追求してください。

——今日はどうもありがとうございました。

Interview Photos

ここからは大西さんのクリエイティブについてご本人に説明していただきます。

「White Lounge / bayaka (Teichiku Imperial)です。2カ月で制作しなければならなかった企画アルバム。ラウンジミュージックを超えて、タンゴ風、スパニッシュ風などの作曲オーダーがあり最終的に全体の2/3の楽曲を手がける結果となりました。」

「Nephews / UA (victor entertainment)です、1曲目のアントニオカルロスジョビンのカヴァー「A felicidade」でギターを弾いています。元々は某社ワインのTVCF用の楽曲でした。」

「2016年10月、インターネット番組Dommune(ドミューン)におけるピエールバルー氏との演奏生配信の模様。これが2度目で、そして最後の共演となってしまいました。」

「赤坂・ARK HiLLS CAFEにて。カナダのシンガーソングライター、JESSICA STUARTとのジョイントライヴ。」

当たり前なんですがギタリストの仕事場に行くとギターがたくさんあるからいいんですよね。練習を常に欠かさない感のある空間でしたね。

大西さんご愛用のバッファローの外付けハードディスク、HD-GD3.0U3Dです。「僕はスピードに関してはそこまで要求しているタイプではないんですが、このハードディスクは動作が速い。コピーが断然速くなりました。そしてデータ復旧サービスに関しても本当に助かっています。」データ復旧サービスについても絶賛。最後に語ってくれた「ハードディスクには決してフレーズのメモではなく、マインドのメモをとっているんです。」も印象的な言葉でしたね。

作業中の大西さん。7月にブラジル公演も控えているので気合十分といった感じ。ここで多くのフレーズを生み出しハードディスクにその歴史を刻んでいっているんですね。

インタビューでもお伝えした通り大西さんが現在進行中の僕の5枚目の新作の楽曲アレンジをサポートしてくれています。もちろんギターも彼が弾いてくれます。ただ一緒にやってくれるだけでなく、アイデアや方向性もとても真剣に考えてくれるので、彼といると常に新しい発見があり興奮します。完成が楽しみですし、大西さんの今後の活躍も本当に楽しみです。ブラジル公演の大成功も心から願っています。

Creator's Favorite Foods

大西 孝明の好きな料理 “この一品!”「自由が丘 エル・ペスカドールの魚介類のパエージャ」

大西さん曰く、「自分にとっては、ここのパエジャが最も美味しいです。もちろん他のタパス(一品料理)も絶品ぞろい。大事な仲間やこれから絆を深めたい相手はここに連れてきます。旨い料理といい雰囲気を共有することで、その人との間柄がより深まると思うので」

今回登場した商品

ドライブステーション ターボPC EX2対応 DRAMキャッシュ搭載 USB3.0用 外付けHDD

ハードウェア上に搭載した「DRAMキャッシュ機能」及びファイル転送を高速化するソフトウェア「ターボPC EX2」(Windows用)によって高速転送を実現したUSB3.0対応外付けハードディスクです。大容量1GBのDRAM(メモリー)をキャッシュ(データの一時保存場所)として搭載しており、パソコンとハードディスク間のデータ転送がスムーズで高速。またMacでも従来商品より高速でコピーができます。さらに暗号化によるセキュリティーソフトウェア、バックアップソフトウェアなど豊富な添付ソフトウェア(Windows用)もご利用いただけます。