#173 アーティスト、サックスプレイヤー Tag
壁の厚い防音室でも快適なWi-Fi環境を実現するAirStation connectを導入。最強のクリエイティブ環境です
第173回目の@Professional Usersはアーティスト、サックスプレーヤーのTag(タグ)さんです。2005年のソロデビュー後、数多くのアーティストとの共演を重ね、今ではスーパーメジャー級アーティストのサポートも手がけています。Tagさんのサックスは吹くというより歌う。そのメロディアスで誰でも覚えられるメロディーを高らかに歌い上げるプレイスタイルに多くのファンが魅了されています。そんなTagさんが最近自宅のひと部屋を防音にしたことでメッシュWi-Fiが必要となり、 バッファローの提供で「AirStation connect WTR-M2133HP/E2S」を導入 したといいます。早速LAVAがTagさんの自宅スタジオを訪れお話を伺いました。
プロクリエイターが選んだ商品
(バッファロー提供)
WTR-M2133HP/E2S
Creator's Profile
埼玉県出身。高校在学中よりSaxophoneの専門的な勉強を始め、 日本大学芸術学部音楽学科卒、桐朋学園大学研究科修了。 大学在学中より、演奏活動も精力的に行い、 イベントやコンサートを開催。その後ユニットでのライブ活動を経て2005年1月にソロデビューミニアルバム『Style』を リリース以降、現在までにフルアルバム『Saxoful Stroke』 『Suite for Shining Life』ベストアルバム「Best&Next」を リリース。現在も自身のLIVEやイベント出演、 様々なアーティストのサポートやレコーディング等、 積極的に演奏活動を行っている。2009年に再結成された大事MANブラザーズオーケストラの メンバーとしても活動。
「まるで歌っている様だ」と称されるTagのSax、その音楽性は ファンク、ロック、ジャズ、クラシック、ソウル、プログレ、 そして POPS と幅広く、あらゆる演奏形態やジャンルも柔軟に対応できる。
主な共演者
萩原健一 、KinKi Kids、氷川きよし、串田アキラ、LAVA、須永辰雄、高橋直純、 DJ MAKAI 、清水靖晃、村上 “ ポンタ ” 秀一、立川俊之 (大事MANブラザーズバンド) 、 立木文彦、辻谷耕史、Blu-Swing、田中裕梨、高橋飛夢、下川みくに、 小野大輔、閃雷、Me-gu、その他 多数
Interview
親からすすめられて中学で吹奏楽部に。サックスを選んだのは当時流行っていたチェッカーズと友人からの影響です。(笑)
——先週僕のリリースライブにLAVA BANDのメンバーとして参加してくれたばかりのアーティスト、サックスプレーヤーのTagです。まずはサックスプレーヤーを目指していった経緯を教えてください。
兄の影響もあって小さい頃からピアノを習っていました。バイエルをすぐに終わらせ周りからは天才か!と噂されるような子でした。でもうちはどちらかと言うと体育会系。父は少年野球の監督もしていて特訓好きのとても厳しい人でした。僕もそのチームにいたんですが自分の子供だからと優先するような父ではありませんでしたね。結局ずっと僕は補欠でした。
——ピアノはそれでも続けたの?
はい、ピアノは小学校卒業まで続けたんですが当時は男でピアノをやっていると男のくせに、なんて言われてしまう時代でしたのでちょっと恥ずかしくなってきたんですよね。そして中学校に入る時に親からは吹奏楽部に入ればと言われたんです。スポーツよりも音楽の方が向いていると思ってたんですよね。「お前は運動には向いてない」と父にもはっきり言われたので結局吹奏楽部に入りました。
——お父さんの一言が今のTagを生み出したんだね。
そういうことになりますね。
——サックスをすぐに選んだの?
はい。当時はチェッカーズが流行っていたのでその影響もありましたが、一緒に吹奏楽部に入った友人がサックスをやると言ったのでそれを真似しました(笑)。
——それがきっかけか(笑)。
はい(笑)。でもとにかく部活が楽しくて試験で部活が休みになるのも嫌だったし、毎日毎日練習していました。他の人の演奏を聞くのも大好きでした。そこからプロになりたいという気持ちは芽生えず、漠然とこういう日々が一生続けばいいなと思っていました。
——その後音楽の学校に通うんですか?
はい、専門学校の管楽器コースに進みました。クラシック音楽を徹底的にレッスンしました。ちゃんと勉強したのもここが初めてです。人前で演奏する喜びを知ったのもこの学校でした。定期的なコンサートや発表会も楽しみでしたね。そして大学は日本大学の芸術学部音楽学科に行きました。ここでも基本的に専門学校と同じ勉強をしていましたが挫折を味わうんです。
——ふむふむ。
中、高は楽しかったんです。たとえプレイをミスしても楽しく学べました。でもミスすることが怖くなっていったんです。人前で演奏する怖さを知るようになっていきました。そうしたら演奏するたびにガチガチに緊張するようになってしまったんです。中、高では周りが結構いいねと評価してくれていたのが大学に入ると周りに上手い人も増えて僕はまったく評価されなくなっていました。そこでプレッシャーのようなものが襲いかかり、自然とミスをすることが怖くなっていったんです。あげくに後輩に自分のポジションを取られ、もうやめようと思いました。あれだけ吹いていたのにその年の夏休みは一度も吹かなかったんです。
——その後どうやって自信を取り戻したの?
それじゃ駄目だと思い毎日楽器に触り、吹いて自信を取り戻す努力をしました。周りの評価ではなくとにかく練習あるのみと気持ちを切り替えました。そしてまた吹きたいと自然に思うようになっていったんです。
——よかった。大学卒業後は?
別の音楽大学の研究科に進みさらに2年間勉強しました。先生はとても厳しい方で、褒められたことは2年間で一度もありませんでした。ただ卒業する時に先生に「これからどうするんだ?」と聞かれ恐る恐る続けていきたいですと答えたら、「活動をしながらチャンスをつかめ。なにかあったら連絡してこい」と言ってくれたんです。普段はあまりそういうことを言う人ではなかったので嬉しかったですね。その言葉が励みになりYAMAHAの講師の試験を受け一発で合格しました。その後講師として生きていき、自分の好きな音楽ができるバンド活動も始めました。それが24歳の時です。
みんなに喜んでもらえる音楽をもっと勉強したいとポップスのジャンルに向かっていきました
——クラシックからスタートさせてポップスの方向に向かっていったのは?
僕は当時パーティーや営業の仕事もしていました。そこで依頼されるのがグレンミラー等のジャズで演奏するとみんな喜ぶんです。だったら自分もみんなに喜んでもらえる音楽をもっと勉強したいなと思ったんです。そこでクラシックから音楽全般の方に向かって行きました。僕の場合根底にあるのはジャズやブルースではなく、一度聞いて覚えられるようなポップスの持つキャッチーな部分。ベストテン世代でもありますからポップスのジャンルに行ったのも自然な流れだと思っています。
——最初に組んだバンドはどんなスタイルだったんですか?
女性ボーカルとダンサーがいるユニットでした。ライブハウスに出たりCDも出しました。テレビでも音楽が起用され、とてもいい感じに進んでいたんですが、だんだんとメンバーの気持ちが変わっていき活動が休止。その時に誰かの夢が終わる時に自分の夢も終わるのは馬鹿らしいなと思い、これからは絶対にソロ活動だ!と決めました。
——すごい決め方だね(笑)。でも確かに道連れは嫌だよね。その後は?
高橋直純さんという声優もやりながらシンガーとしても活動をするアーティストのサポートに抜擢されました。これは人生の中での決定的なチャンスだと感じました。その仕事をどうやるかで今後の自分の仕事が決まっていく。そこまで思えたんです。
——それは重大だ。
サポートとしての仕事もしたことがなかったので必死にしがみついてやりました。すると高橋さんのスタッフからCDを出さないかと声をかけてもらいファーストアルバム “STYLE”をリリースできたんです。これが自分にとって最初のソロアルバムです。そこから様々なセッションにも参加するようになり、ネットワークがぐっと広がりました。そのつながりからライブでの演奏にも誘ってもらえ、一気に活動の幅が広がっていきました。そしてメジャーアーティストからのオファーも増え、大きなコンサートやレコーディングでも吹けるようになっていきました。
——ものすごいスピード発展をしているよね。Tagは自分はどんなタイプのミュージシャンだと思いますか?
僕は自分で自分を開拓していくタイプではないと思います。人との繋がりなしでは今の自分は得られなかったはずです。時にキャパを超えるようなことも言われますが、自分はやってくれると思って言ってくれてるので、まずはやってみる!という姿勢でいます。やってみるとできたりするんですよね。自分で自分の限界を決めないようにこれからも活動していきます。ちなみにLAVAさんのレコーディングにもようやく参加できると思ったら当時は得意ではなかったフルートを依頼されました(笑)。でのその曲をJ-WAVEで聴いた時は嬉しかったですね。
——ごめんごめん(笑)。でもフルートも上手くなったよね。さて、新作のリリースが間もなくですが、新曲がレコーディングで完成するまでのプロセスを教えてください。
まずアルバムが10年ぶりのリリースになります。個人のライブ活動も多くしていたので録音していない新曲もたまっていたんです。そこでよし、これは新譜を出そうと決めました。最初にすることは夜な夜な自宅スタジオにこもってキーボードを使って作曲することです。このコード進行いいな、この感じでイケるなと思えたらパソコン内の音楽用ソフトLogicにキーボードでそのコードを録音します。そこに簡単なリズムを乗せます。そこからそれに合わせてサックスを入れてみます。メインのメロディーはそこでようやく作るんです。なので僕はメロディー先行ではなくコードが先です。サックスが先行になると自分の手癖が出てしまったり、サックスにありがちなフレーズが多くなってしまいます。それは嫌なんです。自分の作品は根本的にサックスプレーヤーが作ったものだというふうに聴いてほしくありません。サックスはひとつの表現方法だと思って欲しいんです。他のギターやリズム、歌もまとめてTagブランドだと思って欲しいですね。話が少しそれましたが自分はソロアーティストなので常にサポートミュージシャンに依頼しないといけない立場です。なのでその後スタジオに入ってみんなと悩んだりする時間も予算も余裕もないので、デモの段階である程度決めておかなければならないことが多いのです。リズムやフレーズもほぼ自分で考えていきます。それをサポートメンバーに伝えていきます。ということはある程度まで自分で全部やるということです。その上でサポートミュージシャンのスキルやセンスでさらに音楽に輝きを与えていきます。今回のアルバムの場合はライブで披露してきた曲がほぼなので、ライブで曲を育てていったという感じもあります。そんな4枚目にあたるアルバム “Sound Travelers”は2019年5月8日にリリースされます。そしてリリースライブが4月29日の祝日に東京、目黒にあるブルースアレイジャパンであるので是非みなさま遊びにいらしてください。
——楽しみですね。今後のTagの活動は?
今やっていることを変わらずに続けより大きく、そして楽しく活動していければと思っています。夢は大きく広げて進んでいく方がいいですもんね。
いい音楽を作っていたら、いい音を出していたら、周りの人がほっとかないと思います
——ではパソコンの話をしましょう。メインで使用しているパソコンとソフトを教えてください。
メインはMacBook ProでソフトはLogicです。譜面を作成するのにSibeliusというソフトも使っています。主にパソコンは作曲、そしてサポートをする仕事でのホーンセクションのアレンジで使います。LAVA BANDのようなホーンセクションの場合は僕以外にトランペット、トロンボーンもいるのでアレンジを構築させないといけません。コーディネートをしっかりしないとまとまりがなくバラバラになってしまいます。そういったこともありホーンセクションのアレンジはパソコンを使って緻密に作り上げます。プロジェクトによっては日替わりでアレンジが変更していくこともあるので、パソコン内でアレンジのデータを残しておくことが大事になってきます。サイズやアレンジが急に変わり上書きされていくことも多々あるので、変更がある場合は手書きよりもパソコンの方が便利ですよね。でも正直に言うと綺麗な手書きの譜面が世界で最も見やすいのです。手書きの譜面はラブレターのようなもの。好きな人に渡すので。
——手書きの譜面はラブレター、いい表現ですね。ではバッファローから提供を受けて現在使用しているメッシュWi-Fi「AirStation connect WTR-M2133HP/E2S」についてお聞かせください。
先ほども話したホーンセクションのアレンジの仕事は夜中までかかります。ということは夜中まで音も出します。そうすると近隣にも気を使いながらの作業になるのでとてもストレスが溜まります。ただこの仕事は続けていきたいので、今後もストレスなく作業をするために自宅のひと部屋を防音にするための工事を去年の春にしました。結果無理なくストレスなく作業ができるようになったんですが、防音のスタジオにするために壁を厚くしたことで部屋が狭くなりました。そこでスタジオはずっといる環境なのでなるべく物を置かないようにして、もともとスタジオ内にあったWi-Fiで接続するプリンターをリビングに移動させました。その後、スタジオ内からプリントアウトしようとしたら認識エラーが頻繁に出るようになり、遂にはプリントアウトができなくなりました。そのためプリンターの電源を入れ直したり接続を直したりいろいろやってみたのですが、結局、防音化したことで壁が厚くなりWi-Fiの電波が弱くなってしまったんですね。僕は資料の譜面だったりホーンセクション用の譜面だったり、日々プリントアウトすることがとても多いのですが、Wi-Fiを通しての印刷ができなくなってしまいました。これは大変困った事態です。そこでWi-Fi環境の見直しを考えている中でバッファローから提供いただいたのが、メッシュWi-Fiルーターと専用中継機2台のセットモデル「WTR-M2133HP/E2S」です。以前から口コミサイト等で気になっていた製品でもあり、これを機に迷うことなく提供を受けましました。自宅は3LDKで親機をスタジオ内に置いて、中継機をリビングと寝室に置いています。正直言うとその中継機がなくても大丈夫だと思えるぐらい電波が強いです。導入して以来プリンターの認識エラーは一度も出ていません。実は防音室を作ってからこの部屋でサックスを録音してそのデータを送ってくださいという依頼が増えたんです。そういう時のデータのやり取りも大容量なので、以前は送受信にも時間がかかっていましたが今ではストレスなくスムーズに送受信ができています。データのやり取りがスムーズになることは気分もいいし大きな喜びでもあります。あとはこのルーター、自分のスマホで電波の接続状況をチェックできるんです。「connectアプリ」というアプリをダウンロードすれば一目で今の家の接続状況をチェックすることができます。親機に何が繋がっているか、中継機に何が繋がっているかがわかることでひとつの中継機のところでみんながそれを使用することもなくなり、まんべんなくルーターが使えるようになります。要は全員が親機のWi-Fiを使用すると接続が悪くなり電波が弱くなります。それをこの接続アプリを見て緩和させます。中継機自体にどれだけ親機から電波が行っているかもチェックできます。なので設置場所をそれを見て変えて、より電波が行き渡る状況を作ることができるんです。これはもう未来の生活ですね。3歩ぐらい先に行っています。あとは個人的な話ではありますが、今ネット上で音楽のセッションを世界中のミュージシャンとできるようになっているので、この自宅スタジオの電波状態が悪いと途中で途切れてしまいそういうセッションに参加できなくなります。でもその心配もこれで完全になくなりました。防音にしたこと、そしてバッファローのメッシュWi-Fiを取り入れたことで最強のクリエイティブルームを作れたと思っています。
——ありがとうございます。確かに壁が厚くなると電波は届きにくくなりますよね。そういったところにもバッファローが役立っていること、素晴らしい!僕も嬉しいです。これからのTagの活動を本当に楽しみにしています。では最後にTagのようなアーティスト、サックスプレーヤーになりたい人たちにメッセージをお願いします。
いい音楽を作っていたら、いい音を出していたら、周りの人がほっとかないと思います。声をかけてもらえるってそういうことだと思うんです。僕も周囲の人達に「あいつと一緒に音出したい!」と思ってもらえる様なプレーヤーを目指しています。常に自分を磨き練習もして、感性も磨き人との関わり合いも大切にしながらいい音を出すことを心がけてください。
——今日はどうもありがとうございました。
Interview Photos
Creator's Favorite Foods
Tagの好きな料理“この一品!”「インド・アジアンキッチンのシリジャナの ほうれん草チキンとエリンギとチキンのダブルカレーセット&ナン」
「ここはとにかく美味い。夜に来るとデガンマサラというカレーもあってそれがメチャクチャ大好き。ナンも最高。僕はカレーとラーメンを心から愛しています。この駅前にはラーメン屋がないのでここばかり。おススメです!」
今回登場した商品
WTR-M2133HP/E2S