#191 写真家 秋田 大輔

世界中を飛び回るカメラマンにとって高速・耐衝撃SSD2台持ちで常にバックアップを持っておくことが大事です

第191回の@Professional Usersは写真家の秋田 大輔(あきた だいすけ)さん。世界を股にかけクールかつエッジー、そして深みのある写真を撮り続ける「冒険とエレガンス」のフラッグを掲げた日本を代表する写真家です。LAVAのサードアルバム“Conexion”のジャケット写真も秋田さんによるもので、LAVA自身も世界で最も好きなフォトグラファーと称賛しています。そんな秋田さんが バッファローの提供を受けてポータブルSSD「SSD-PH1.0U3-BA」を2台、撮影とクリエイティブでご使用とのこと 。SSDがプロの写真家の現場で、それも2台がどう使われているのか?早速LAVAが東京、代々木公園近くにある秋田さんのスタジオを訪れお話を伺いました。

プロクリエイターが選んだ商品

(バッファロー提供)

静かで衝撃に強く、コンパクトで大容量を実現するSSD/ソリッドステートドライブの総合情報はこちら。

Creator's Profile

秋田 大輔

1992年に米国より帰国後フリーランス・フォトグラファーとしてライフスタイル誌・広告・建築・グラビアなど広い分野で活躍中。特にライフスタイル誌では「冒険とエレガンス」を軸にハイエンドのライフスタイルを撮影するため世界各地の秘境やリゾートホテル、食やプロダクトに関わるその全てを可能な限り体験し記録し続けている。2019年にはオーストリアで撮影したアートパフォーマンスのビジュアルが英国立ヴィクトリア&アルバートミュージアムで行われた「FOOD展」のメイン広告ビジュアルに採用され全世界のメディアに配信された。

Interview

米国公認会計士になるため留学した大学で、アートの講義を受講し写真の面白さに目覚めました

——僕が大好きな写真家、秋田 大輔さんです。実は聞いたことがなかったのですが秋田さんが写真家になっていった経緯を教えてください。

80年台後半、米国公認会計士になろうと思いアメリカの大学に留学しました。たまたま大学でアートのクラスをとらないといけなかったので僕は陶芸と写真をとったんです。課題でモノクロプリントを提出するのがあってそれを見た先生がとても褒めてくれたんです。続けた方がいいって。それで気がついたらお金の計算よりも写真の方が面白くなっていったんです。

——まさか最初は会計士とは。知らなかった。帰国後はすぐに写真家としてのアクションを起こしたんですか?

24歳で帰国して独学と現場主義でバリバリ撮影の仕事をとっていきました。結婚式場や専門誌、週刊誌などでコツコツ撮影を続け、お金がたまったら2ヶ月休んで海外に旅に出ました。ヨーロッパ、アフリカや南米大陸、オーストラリア等をひたすら回ります。

——でもなぜ旅好きに?

アメリカの大学時代の時によく行っていたカフェのオーナーが僕の顔を見るたびに「とにかく旅に出ろ」と言うんです。それ以降はそのメッセージに忠実にバックパッカーとなって旅を続けました。

——結構前ですが僕が秋田さんと知り合った頃はもう写真家として大忙しでしたよね?

30歳ぐらいの時にある大物俳優さんの写真集の仕事をゲットしてからはグラビアの仕事が増えたんです。ビッグネームのアーティストたちの仕事も取れるようになりました。そこからはアルバイトもしなくてよくなりグラビアや広告の仕事でやっていけるようになったんです。LAVAさんと知り合ったもその頃だと思います。

アーティストを撮影

「オーストリアのウィーンを拠点に世界各地でパフォーマンス・アートを展開するアーティスト Honey & Bunnyの最新刊「掃除」をデザインする2人を撮影しています。」

南極にて撮影

「英国グローブトロッター社のスーツケースを南極にて撮影した作品です。」

——秋田さんのグラウンドともいえる海外での撮影ができるようになったのはなにかきっかけがあったんでしょうか?

グラビアや広告の仕事をすると業界の人たちとの繋がりも増えます。フリーランスのライターさんや編集者の方々とかホントに凄い人たちばかりで鍛え育ててもらった感じです。そこからカード会社の上級会員向け会員紙や機内誌もやれるようになりました。語学もできるし写真も撮れるし旅も好き。彼らからしてみても僕はちょうどいい感じだったのかなと。そして自分の実力が最も出せるエリアで仕事ができるようになったことは嬉しかったです。僕は人物撮影も大好きですが、海外で普通の観光客が入っていけないような場所で取材許可を得て撮影することも大好き。旅を繰り返しながら貴重な瞬間を撮影をして経験値を上げていったことが今でもこの仕事ができることにつながっていると思います。発信する仕事は定住していては駄目だと思うんです。どこかに移動して新しいなにかを常に頭に入れていく。それを養うのに一番いい環境はやはり新しい人たちとの出会い。その環境は私にとって海外に多かった気がします。

様々な雑誌の表紙や特集を担当

「広告を含む機内誌やカードの上級会員誌、インバウンド用ツールなどハイエンドのライフスタイル誌の表紙や特集を世界各地で取材撮影しています。」

写真展のメイン写真

「写真展「Full tuned」メインカットで60年代のレースマシンのエンジンをアルミ板にプリントした作品です。」

——僕もファンなので1枚持っていますが秋田大輔という写真家としての作品作りについてお話しください。

根底には自分が撮る写真には絵画的要素が必要と思っています。有名な美術館に行くと何百年も前に描かれた絵画があります。それは今見ても構図が色あせていないんです。その絶対的な安定感、自分の写真もそうありたいという気持ちで作品撮りをしています。普遍的な要素を入れる、これはいつまでも自分の作品を色あせさせたくない、常にフレッシュであって欲しいという想いからです。僕の作品を観た人が時代やジェネレーションに関係なくロマンティックな気分になったり日々の生活が豊かになってくれればいいですね。

オーストラリア・ケアンズにて撮影

「取材で訪れた世界最古の森、オーストラリアのケアンズにあるデインツリー国立公園を撮影した作品です。」

スイスの渓谷にある小さな村にて撮影

「時計ブランドの広告写真展用ビジュアルでスイスの渓谷にある宿もない小さな村に単独で10日間滞在し村人達との交流を撮影した作品です。」

——僕が持っているタトウーの腕の写真がありますよね?(写真参照)あれはそもそもタトウーの腕を撮ろうと思って撮ったものなんですか?

いや、違うショットも相当撮ってるんです。何百枚と撮ってます。被写体はプロのタンゴダンサーなので実は顔もいいんです。まったく写ってないけど(笑)。椅子に座らせたりポーズを変えたり色々やりましたがそこからどんどん削いでいって最終的に腕になった。ひとつ言えることは写っているものが一番重要ということ。カメラ機材のスペックも大事ですが、自分の中で普遍的な美しさをどう撮るか。色気、人が色っぽいと感じるものをどう撮るかをいつも考えています。そしてそれが人の購買意欲につながっていくと信じています。そして結果自分の作品作りが商業的な仕事にもつながっています。好きに撮っていいですよと言われる仕事もあるので。共通して言えるのはどちらの仕事もいつ撮ったのか?いつ発表されたのか?そういったことがまったくわからない写真であって欲しいということ。普遍的な美しさをこれからも撮り続けていきたいですね。

ノルウェー・オスロ国立美術館にて撮影

「取材で訪れたオスロ国立美術館の美しい展示室を撮影した作品です。」

インタビュー中に登場した「タトウーの男」写真

我が家(LAVA宅)にある秋田さんの作品です。かっこいいでしょ。ずっとリビングに置いてあり見続けている作品ですが、まさかこの腕の方がイケメンだったとは。驚きです。今度これをさらに大きくプリントしてくれるとのこと。最高に楽しみです。

世界中で取材・撮影をするための機動力を支える、コンパクトで耐衝撃性に優れたSSD

——撮影ではパソコンも持っていくそうですね?

はい、普段ロケに持っていくのはコンパクトなカメラバッグに小型の三脚、これ軽硬で最高です。そしてカメラ、あと最近購入したAppleの16インチMacBook Proのを入れていきます。16インチを持っていく理由は現地でもきっちり画像処理を行う仕事が増えいてきたからです。しかしながらバッグを小さくしているのは僕の場合起動力がすべてだからです。なので大きなハードディスクは持ち歩けません。という理由もあってコンパクトで容量もあるSSDが必要になってきます。そこで最近バッファローの提供を受けてポータブルSSD「SSD-PH1.0U3-BA」を導入しました。まず選んだ理由としてこのSSDは衝撃に強くできています。僕は過酷な環境での撮影が多く、ほこりっぽい所での仕事も多くあります。そんな中で画像処理をすることも多々あるので、今は衝撃に耐えられるSSDが絶対に必要になってきています。ハードディスクは中でぐるぐると回っているので過酷な環境では壊れてしまうこともあります。一度現場でハードディスクが壊れてしまい困り果てたこともありました。データを守ってくれている感のある機器は移動の多い僕にはとてもいいです。

万が一の落下から大切なデータを守る。

コンパクトで持ち運びに便利。

そして僕はこのSSDを必ずふたつ撮影に持っていきます。ひとつはこのコンパクトなカメラバッグの中に。常に自分が手の届く携帯しているバッグに入れます。もうひとつはスーツケースの中に入れていきます。飛行機内、陸路、昼間のロケでも必ずスーツケースに鍵をかけてバックアップとして持っていきます。

カメラバッグに1台目のSSD

こちらが秋田さんが今やロケでは欠かせないバッファローのポータブルSSD、「SSD-PH1.0U3-BA」です。まずはご自身のカメラバッグに入っている状態。移動が多いのでコンパクトなSSDはこのカメラバッグには最適なサイズですね。秋田さんがいう通りSSD自体のデザインもこのバッグ内でフィットしています。

スーツケースに2台目のSSD

そして世界中を共に旅をするスーツケース内に入れておくもう1台のSSD。「もうひとつはスーツケースの中に入れていきます。飛行機内、陸路、昼間のロケでも必ずスーツケースに鍵をかけてバックアップとして持っていきます。」と大切に使ってくれています。

——なぜふたつ持っていくんでしょうか?

これはリスクヘッジの問題です。万が一ひとつなくなっても必ずもうひとつを持ち歩いているという安心を得るためです。我々カメラマンには撮影したデータがすべてです。命です。だったらクラウドでもいいのではと言われますが、僕がロケで撮影するデータの量はクラウドに上げられる量ではないんです。1回のロケで1週間滞在するとほぼそれでデータ量が1TBぐらいになり満杯になります。JPGとRAWデータと両方ともバックアップをとります。それに高画素のカメラを使うとすぐにいっぱいになりますよね。Wi-Fi環境も日本みたいにいい所はほぼないです。アップロードするだけでももの凄い時間がかかります。急に停電になる国もあるし(笑)。なのでクラウド環境もあってないようなもの。信頼できないし不安です。要するに自分の目で一番確認できるもの、そして安心して大容量をストックしておけるもの、それがこのSSDです。以前のようにフィルムだとそれ自体がなくなったらもうおしまいです。データはフィルムと違って同じコピーが作れます。ひとつなくしても保存さえしておけばまた再現できる。だったらしっかりバックアップをとってふたつのSSDをちゃんと持ち歩くこと。これを徹底してやっています。

秋田さんのロケ旅セット

これが秋田さんのロケ旅セット!ふたつのSSDがプロの写真家と共に世界中を飛び回ります!

——速さはどうですか?

これはUSBが3.1(Gen 2)。画像処理が本当に速い。高速データ転送が売りのSSDなんです。何度も言いますが僕はより多くの枚数を撮るカメラマンです。撮ったものはパソコン経由でSSDにコピーしていきますがこのSSDに変えてからはコピーにまったく時間がかかりません。驚くほど速いですね。日の出から夜中まで撮影してそれから必ずバックアップをとっていきますが、そのコピーが早く終われば終わるほど明日に備えて早く寝られますし現地の人とも飲みに行って最新の情報も聞けます。そのエクストラな時間をこのSSDが僕に与えてくれています。時間に余裕があるって本当に重要ですよね。それも安全でコンパクトにいけるっていうのが最高です。

次世代のNVMe SSDを採用。

実は以前はハードディスクを2台持ち歩いていたんです。もちろん1台づつ同じデータが保存してありますが現地でひとつが壊れてしまいその時に思ったんです。「あとひとつしかない。どうしよう!」って。これでは大事なページに穴をあけてしまう可能性があります。たくさんの企業がロケや僕に予算をかけて撮影を実現させてくれています。それがデータがなくなるということだけですべてが終わります。でもこのSSDにしてからはより安全度が増したことは間違いありません。もう絶対手放せないものになっています。あと僕はMacBook Proを使っているんですが、付属されているType-Cケーブルを使って簡単に直接接続できます。Mac派の人たちにもお勧めです。あとSSD自体のデザインもいいですよね。持ち歩くものはやはりかっこいいものがいいです。SSDを入れる袋自体もブラックなので、僕のカメラバッグともコントラストがフィットしていて気分もいいです。こういった部分もクリウエイティブの現場では大事なことだと思います。これからもこのふたつのSSDを持って世界を駆け回って撮影してきます。

——さらにかっこいい、そして普遍的な美しさを持った写真を楽しみにしています。今日はどうもありがとうございました。

Mac派にもお勧めのSSD

秋田さんのパソコンは16インチMacBook Pro。今回のSSDにはType-Cケーブルが付属されていて簡単にMacBook Proに直接接続できます。「Mac派の人たちにもお勧めです。」とのことです。

スタジオ作業中の秋田さん

スタジオ内で作業する秋田さん。テーブルにはロケの3点セット、カメラ、ノートパソコン、そしてバッファローのSSDが並びます。

秋田さんご愛用のポータブルSSDの詳細はこちら。

Creator's Favorite Foods

秋田 大輔の好きな料理“この一品!” ファイヤーキングカフェの「カウアイシュリンプのガーリック風味・おかず付きプレート」

秋田さん曰く、「ここは自分の写真の展示もするいわばホームタウンレストラン。これはランチの一品でカウアイシュリンプ、春巻き、焼き鳥、目玉焼きが乗った人気のライスのプレート。ボリュームたっぷりで本当に美味しい。昼からこの強烈なガーリックでまたワインが飲みたくなります。」

Interviewer Profile

LAVA

作曲家、DJ、サウンドプロデューサー

90年後半からロンドンでDJのキャリアをスタート。その後3枚のオリジナルアルバムを世界中でリリースさせる。1枚目の”Aile Alegria”はドイツのフロアチャートで4位を記録。2019年6月には待望の新作”Som do Verde”を自身のレーベル”Mundo Novo“よりリリースさせる。
音楽をまるでインテリアのように展開するそのサウンドスタイルで、選曲家としても不動の地位を築き上げ、各方面からのオファーは絶えない。今後も音楽を通して世界中へのコミュニケーション、リレーションを積極的に行っていく。

今回登場した商品

SSD-PHU3-Aシリーズ

本商品は、USB 3.1(Gen1)よりも高速な転送規格USB 3.1(Gen2)に対応したポータブルSSDです。内蔵SSDにはSSD本来の転送速度が発揮されるNVMe SSDを採用。USB3.1(Gen2)接続時では従来品(SSD-PMU3Aシリーズ)と比べて約2.3倍以上高速な約1,000MB/s※のリード速度を実現しました。Type-Cケーブル1本でUSB Type-C端子を搭載するSurface GoやMacBookに接続できるほか、USB Type-A端子搭載のパソコンと接続するためのUSB Type-C to Aケーブルも付属。多くのパソコンで使用できます。また米軍納入品の選定に用いられる米国MIL規格「MIL-STD-810G 516.6 Procedure IV」に準拠しており、万が一の落下による衝撃から保存されたデータを守ります。

2019年3月、バッファロー調べ。あくまで特定のテスト環境で得られた結果であり、必ずしも全ての動作環境で同様の結果が得られることを保証するものではありません。詳細は商品ページをご確認ください。