#193 フレグランス・マジシャン 中田 真由美
香りをデータ化して送ることのできるポータブルSSDが開発できたら、なんてことを考えています
第193回の@Professional Usersはフレグランス・マジシャンの中田 真由美(なかだ まゆみ)さん。21歳という若さで自身のキャンドルブランド”SWATi(スワティー)”を立ち上げ、新宿ルミネへの出店も含め全国6店舗での展開まで広げます。その後も中田さん独自の香りへの追求は進化していき、2019年に「ロジックとマジック」で形成されたフレグランスブランド “5W1H”を立ち上げます。そんなフレグランスの世界では引っ張りだこの中田さんが バッファローの提供を受けてポータブルSSD「SSD-PH1.0U3-BA」をクリエイティブのサポートで使用しているとのこと 。香りの世界でバッファローのSSDがどう活躍しているのか、早速LAVAが東京、目黒にある中田さんのアトリエを訪れお話を伺いました。
プロクリエイターが選んだ商品
(バッファロー提供)
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Creator's Profile
キャンドルブランド「SWATi(スワティー)」を立ち上げ、キャンドル制作のほか、ウインドウディスプレイやエキシビションなど多方面で活躍。調香師とブランドをつなぐ、フレグランスの世界には欠かせない“エバリュエーター”としてメゾンブランドや大手フレグランスブランドとの仕事に携わり、2021年、自身の技術と経験を集結させて「5W1H」を立ち上げる。
Interview
出会ったお客様のオリジナルの香りの一品を作り出すのがフレグランス・マジシャンの宿命
——フレグランス・マジシャンの中田 真由美さんです。そのかなり気になるフレグランス・マジシャンへとなっていった経緯を教えてください。
母が英語の先生なので幼少の頃から海外によく連れていってもらえるというとてもいい環境で私は育ちました。行くのはアメリカが主でしたがそこで外来的なものに子供の頃から触れることが多かったです。就職はオンワード樫山でアパレルの仕事をしました。でも1年で退社。
——1年ですか。
はい。自分は会社員には向かないと1年で見切りました。
——本当に向いてないんでしょうね。
間違いないです(笑)。そしてキャンドルの製造と販売を手がけるブランド “SWATi”をひとりでスタートさせます。当時はアルバイトをしながらなんとか続けていましたが世の中がアパレルのセレクトショップブームになり、多くのショップでSWATiのキャンドルが置かれるようになったんです。いきなり多忙になったので26歳の時に病気にもなったんですが、2年の時間をかけ完治させたら今度は世の中が香りのブームとなった時にキャンドルに香料を入れて欲しいという依頼が殺到したんです。
キャンドルのセレクトショップ “SWATi”のアイテム
中田さんがキャンドルのセレクトショップ “SWATi”を手掛けているときの写真です。中田さんに説明してもらいます。
「SWATi時代のキャンドルの画像です。沢山の商品を開発して作りました。コラボレーションしたブランド、企業様は21年間で300社以上あります。1から型を作り、色や形作りは全て手作業で行いました。徹夜して作り続けたことは今でも楽しい思い出です。」
セレクトショップ “SWATi”
高品質の香り付きキャンドルを扱っていました。
——香りに関してはまだその時点では詳しくはなかったんですね。
はい。なのでエルメスの調香師のクロード・ヘレナさんと日本人で唯一同じラボで働いていた宮口さんという男性の調香師の方に運良く調香を教えてもらえたんです。その時に香りに対する興味と知識が一気に入ってきました。そこからは香り付きのキャンドルの依頼ももちろん、ノベルティーの依頼等も増えとても忙しくなってきましたね。
——実は僕もSWATiでキャンドルを買っていたファンのひとりですが、その後残念ながら閉店してしまいましたね。
店舗が6店舗まで増えた時点で時代の流れがナチュラル思考になりオーガニックブームが到来するんです。キャンドルが危険物と言われ始めキャンドル業界が危機を迎えます。それが2014年ぐらいですね。私のブランドも大打撃を受け、2016年の暮れに会社を売却しました。売却先で2年半ほどブランドディレクターとして働きましたが、香りへの情熱は尽きずそこは退社してもう一度調香師のもとへ勉強に行きました。
——その中田さんのあくなき香りへの情熱はどこからきてるのでしょう?
単なる香りとしてだけでなく心理学や脳の働きと香りは繋がるという部分に目をつけたら自身のデザインに対する価値観が変わっていきました。今までは様々な商品を手掛けてきましたが、視覚だけでなくストーリーのある、そして語れる商品をここから10年、20年先まで作り出したいと思えるようになっていったんです。そしてもう一度ブランドを作りたいという気持ちになり、香りへの可能性、香りへのさらなる追求を掲げ2019年に新ブランド “5W1H”を設立しました。
——ではその新ブランド5W1H”について教えてください。
ロジックとマジックで形成されたフレグランスブランドで、ブランド名の5つのWはWish、Walk、Wonderful、Want、Wake。そしてひとつのHはHarmonyです。ここでは主にフレグランスブランドとしてお客様がチャート形式で自分に合った香りが見つけられるブランドとして活動をしています。性格やメンタル等から自分に合った香りが見つけられるんです。今は店舗がまだないので全国を巡業しながらワークショップも開催しています。その時に出会ったお客様のオリジナルの香りの一品を作り出すのがフレグランス・マジシャンの宿命だと思って日々追求をしています。私が長年香りの仕事をしていて気づいたことは人は外見よりも内面の香りを意外と知らないということです。内面の性格や心情、願望、そういったキャラクターの部分が持つ香りのモチーフを作りスタイリングしていく。そして自身の香りを知るとことでそれはその人の自信にもつながっていきます。私のこの仕事は目には見えませんがスタイリストにも近いと思います。本来みなさんが持っているはずの内面の香りを見つけるお手伝いをしています。そしてそのオリジナルの香りこそ内面の輝きに変わっていけるものだと信じて活動をしています。
——内面の香りが存在するという言葉は初めて聞きましが確かに人それぞれあるんでしょうね。それはまた人それぞれまったく違う香りでしょうし。僕も是非見つけにきいきたいと思います。中田さんのこの5W1Hの活動についてはホームページ、そしてインスタグラムでもチェックできますよ。
ロジックとマジックで形成されたフレグランスブランド“5W1H”
そして現在のブランド”5W1H”です。「今は香りを1から作るので、スケッチをし、想像して香りを組み合わせていきます。また、チャート診断で自分に合った香りが見つかります。 」
香りをイメージしたスケッチ
なかなか見られない貴重なデザインのスケッチもありますね。
香りをクリエイトするために参考にする膨大な画像、それをストックしておくのに最適なSSD
——ではパソコンの話をしましょう。中田さんが使っているパソコンとその用途を教えてください。
iPadとWindowsのノートパソコンを常に持ち歩いています。用途はパワーポイントを使用しての企画書作りやネットでの調べ物が中心です。企業やクライアントとの仕事で、自身の香りをプレゼンする際にはパソコンを使ってプレゼン資料のイメージ作りもします。そして香りをクリエイトする上でサイトを見ることもとても多いですが、「ピンタレスト」という画像サイトがあって、自分のイメージに合ったものだったりこれからやりたいことがこのサイトからイメージすることができます。例えばフレグランス用のボトルをデザインしたい時に参考にしたい画像等、ピンタレストにはもの作りの参考になる画像が多くあります。あとは海外のディストリビューターから香水用の瓶を探してもらうことが多々あるので、そういった海外とのコアなやりとりはパソコンでしています。なのでパソコンはほぼ毎日使っています。
——最近バッファローの提供で導入したポータブルSSD「SSD-PH1.0U3-BA」について聞かせてください。
ピンタレストだけでなく私は様々なサイトからイメージ作りのために画像を保存しています。それは実はもの凄い数なんです。パソコンだけでは保存しきれないのでストックするものが必要と思い以前から外付けのハードディスクを使っていましたがここは最近評判の良いSSDにしてみようと思い今回バッファローさんの提供を受けて「SSD-PH1.0U3-BA」を導入したんです。まず今使っているのがWindowsのノートパソコンなんですが、現在もう一台MacBook Proを購入しようと思っているんです。このSSDはType-CのインターフェースでMacにも同時に対応できます。なのでこれからWindowsとMacの2台を持つ私にとっては最適なシステムを持ったSSDなんです。
ハードディスクからSSDに乗り換えました
こちらが中田さんが最近導入したバッファローのポータブルSSD、「SSD-PH1.0U3-BA」です。パソコンだけで保存しきれないデータをしっかりストックしています。
Win/Mac両対応のType-Cインターフェース
現在中田さんが使用しているパソコンはWindowsのDELLですが、MacBook Proも購入するという中田さん。Type-CのインターフェースでMacにも同時に対応できるので今後のことを考えてこのSSDを選んだとのこと。
それと私は5W1Hの活動で外に出て仕事をしていることがとても多いんです。ほぼ毎日ですね。例えばワークショップでも東京以外の場所にもたくさん行きますのでこのノートパソコンは必ず持っていきます。移動が多いので空いた時間に資料をこのSSDに入れておけばさっと簡単に取り出してパソコンで作業ができます。仕事がこれだけではかどります。軽いので邪魔にもならないですしね。今までの外付けハードディスクは正直大きくて重くて。でもこのSSDを手にしてしまったら今までのはなんだったんだろうと。比べものにならないほど小さくて軽いです。移動や出張が多い人には本当にお勧めです。簡単に言えば大容量を運べるUSBって感じですね。私はクライアントも多いので毎回何十件もの案件を抱えています。なのでデータを手元に置いていつでも作業ができる環境はとても助かります。そしてなんと言ってもこのSSDは耐衝撃と耐振動付きの優れものです。
コンパクトで持ち運びに便利。
万が一の落下から大切なデータを守る。
ワークショップの時はたくさんの香料の瓶がテーブルに並びます。それは全部で400種類ぐらいになるんです。それを移動させたり色々細かく使って香りを生み出します。その際にテーブルにはパソコンも置いてあるので当然このSSDもささった状態であります。以前のハードディスクだと正直邪魔だとずっと思っていました。でもスティック型のこのSSDだとパソコンとほぼ一体化していますし、ましてや落としたり瓶をぶつけてしまっても耐衝撃と耐振動ですから安心して仕事ができます。ワークショップの最中にクライアントから連絡があることも多いのですが、このSSDがあれば資料の再提出等すぐに対応ができます。それもささっと。
——スピードに関してはどうですか?
USB3.1で超高速転送が売りだと聞いてこれにしたというのもあります。私はフレグランスのパッケージのラフデザインを先方に送る作業が結構多いんです。データが重いのでコピーにも転送にも時間がかかり今までは「まだですか?」なんで連絡がしょっちゅうでした。細かいやりとりなのでデータはオリジナルデータで送り合いますからやはり重いので時間がかかるんです。でもこのSSD、確かに速いです。保存もコピーも以前と比べものにはならないですね。作業してコピー、作業してコピーの方が色々と後回しにしないでいいので時間に余裕ができるようになるんですよね。クライアントへの対応を含め、たくさんのことがスムーズになってとっても嬉しいです。
次世代のNVMe SSDを採用。
——女性としてこのブラックのデザインはどうですか?
実は私、男性のようにシャープなものが大好きなんです。普段はデコラティブで派手なものも扱っていますが本当はシンプルで機能的なデザインが好きです。好きな色もブラックとシルバー。これはブラック、そしてシャープで無駄のないデザイン。まさに私向きのSSDなんです。あとこれがあったらいいなっていう提案を最後にしてもいいですか?私は香りをパソコン上で届けられたらと常々思っているんです。例えばこのSSDに香りをデータ化したものを保存しておきそれを画像データのように人に送れるようにするんです。今は宅配便でひとつひとつ梱包して送ります。年間だけでも送料に100万円以上かかってます。なのでこれは私の夢ですがバッファローさんと香りを送れるポータブルSSDを一緒に開発できたら本当に素晴らしい。バッファローさん、是非お願いします!
——もしかしたらそれは夢ではないかもしれませんよ。音楽のように香りもデータ化して簡単に送れればより人々の生活が豊かになれそうですね。パソコンからいい香りがしてくる。最高かも。ますますの中田さんの大活躍を楽しみにしています。今日はどうもありがとうございました。
作業中の中田さん
インタビューの最後で提案してくれた「香りのデータ化」、是非実現するといいですね。そこに僕の音楽もつけたいな。ますます未来が楽しみにです!
中田さんご愛用のポータブルSSDの詳細はこちら。
Creator's Favorite Foods
中田 真由美の好きな料理“この一品!” 「ビストロ・ソングラムの料理」
中田さん曰く、「虎ノ門にある大好きなビストロです。仕事でよくヨーロッパに買い付けに行っていましたがここのビストロはフランスの大衆ビストロにいるような味もさることながら雰囲気も味わうことができる大好きな場所です。毎日夜ご飯を楽しみに仕事をしていますので、ここのご飯は私のお気に入りの場所です。ワインも調香と似ているような。毎晩の晩酌は私の生きる活力です。」
Interviewer Profile
LAVA
作曲家、DJ、サウンドプロデューサー
90年後半からロンドンでDJのキャリアをスタート。その後3枚のオリジナルアルバムを世界中でリリースさせる。1枚目の”Aile Alegria”はドイツのフロアチャートで4位を記録。2019年6月には待望の新作”Som do Verde”を自身のレーベル”Mundo Novo“よりリリースさせる。
音楽をまるでインテリアのように展開するそのサウンドスタイルで、選曲家としても不動の地位を築き上げ、各方面からのオファーは絶えない。今後も音楽を通して世界中へのコミュニケーション、リレーションを積極的に行っていく。
今回登場した商品
SSD-PHU3-Aシリーズ
本商品は、USB 3.1(Gen1)よりも高速な転送規格USB 3.1(Gen2)に対応したポータブルSSDです。内蔵SSDにはSSD本来の転送速度が発揮されるNVMe SSDを採用。USB3.1(Gen2)接続時では従来品(SSD-PMU3Aシリーズ)と比べて約2.3倍以上高速な約1,000MB/s※のリード速度を実現しました。Type-Cケーブル1本でUSB Type-C端子を搭載するSurface GoやMacBookに接続できるほか、USB Type-A端子搭載のパソコンと接続するためのUSB Type-C to Aケーブルも付属。多くのパソコンで使用できます。また米軍納入品の選定に用いられる米国MIL規格「MIL-STD-810G 516.6 Procedure IV」に準拠しており、万が一の落下による衝撃から保存されたデータを守ります。
2019年3月、バッファロー調べ。あくまで特定のテスト環境で得られた結果であり、必ずしも全ての動作環境で同様の結果が得られることを保証するものではありません。詳細は商品ページをご確認ください。