#217 撮影監督/フォトグラファー トシ・オオタ、画家/イラストレーター 及川キーダ
キーホルダーサイズにエキシビジョンのデータ一式を素早く保存し安全に持ち運べます
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(バッファロー提供)
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Creator's Profile
トシ・オオタ Toshi.OTA(撮影監督/フォトグラファー)
及川キーダ Keeda Oikawa(画家/イラストレーター)
Interview
絵でもない、写真でもない新しいコラボレーションアートを創っています
——今回の@Professional Usersは撮影監督のトシ・オオタさんと画家の及川キーダさん。おふたりがそろそろ最新のコラボ作品を発表するということで彼らのファンでもある僕としては是非またお話を聞きたいということでこのインタビューでは2回目となる彼らに登場していただきました。まずはトシさんから今までの撮影監督としての活動の経歴を教えてください。
T:ジャズ・ミュージシャンのアート・ブレーキーと彼のバックバンドのジャズメッセンジャーズを一緒に船に乗せて、彼らが船上で代表曲「モーニン」を演奏しながらハドソン川を渡りマンハッタンにやってくるというシチュエーションの某企業CMと広告でしたが、1988年秋のN.Y.ロケでそれは今でも思い出に残っていますね。当時のCMは35mmフィルムで撮っていましたが、私は記録映画をやっていましたので35mmキャメラも扱えたんですね。フィルムのプロ機材を扱うには特殊な技能が必要だったので、過去の撮影技術の経験が役立ち、撮影部として様々なポジションで仕事が出来たんだと思います。その後90年代後半からデジタルキャメラでの撮影が始まり、時代と共にビデオやハイビジョンでの撮影に移行していきました。
——いい話が聞けました。僕にとってトシさんは時代にインパクトと個性を与えている人物を撮影し続けた人です。今でも色あせないその作品たちは永遠に未来に記録されていくのでしょうね。ではキーダさんにいきましょう。今までの経歴を教えてください。
K:はい、東京芸術大学の油画科に行きました。制作の自由度は高かったですが、日本でのアートがまだまだ限られた人たちが楽しむ世界のように感じ、当時の私はそのクローズした世界から飛び出したいと思っていました。アートに興味のない人にも自分の作品を見てもらいたいという意識がすごくありましたね。そしてカフェやレストランでの展示をスタートさせました。それから一般の人たちがおもしろい、見たことがないような作品作りを意識し始めました。イラストレーターを始めたのも、最初はファッション誌にモデルで撮影に行ってたことがあり、エディターに作品を見せたらイラストレーションのお仕事をいただいたことがきっかけです。そして、”ELLE”、”VOGUE”、”GQ”等にイラストを提供するようになっていきます。同時に、様々なジャンルの人たちとの共作が始まります。音楽、ファッション、ダンサーたちなどなど。そこからライブペインティングを始めました。LAVAさんとも何度か共演しましたね!
K:絵画作品の設置も含め、公共施設の壁面、ホテル、レストラン、オフィス、全国のスターバックスや、バンダイ本社ビルのエントランス部分など色々描いています。海外でも描いていますよ。カンボジア現地のボランティアチームが創設した小学校の校舎や、プノンペンにある人気の胡椒屋さん「クラタペッパー」の本店や支店等の壁画とか。インスタ映えする絵を描いて欲しいという依頼も多かった時期もあり、壁に蝶々や大きな羽を描いてみんながそこの前で写真を撮れるように工夫してペイントしたり。様々な仕事をしていますが、今でも、子供の時に人前で描いた時に大人が興味を持ってくれたり、喜んでくれたことがベースにあり、私の絵によって誰かが希望を持てたり、元気になったり、ちょっとした発想の転換ができたり、ということも作品のテーマにしています。使う色や作風がカラフルだったりするものが多いのは、それらのテーマが根本にあるからかもしれません。絵は出会いのきっかけでもあるので、さらに多くの機会を増やしてアイデアを考え、未来に向けて描いていきたいです。
K:トシさんは映画も撮っていて写真もやっていたので彼のクリエイティブにとても興味がありました。ふたりでミーティングを重ねトシさんの写真に私が絵を描いていくというスタイルにしようとなり、タイトルを ”Mixed” にしました。ある夜私とトシさんとふたりの友人の4人で飲んでいて、そのふたりがハーフだったんです。ギリシャと日本のハーフの女性とドイツと日本のハーフの男性。私たちのコラボレーションの話になった時に彼らが「Mixedと言えば僕たち?」と言ったんです。僕たちをモチーフにすればいいんじゃないかと。そこからハーフの人たちをモデルとしてトシさんが撮影して、そこから私は彼らのヒストリーを聞き、その話やエピソードからインスピレーションを得て絵を描いていきます。これはトシさんが手掛けていたドキュメンタリー映画からの影響もありました。
2人のコラボ作品(1)「Mixed」
T:その後現在ふたりでやっているシリーズにつながります。それが ”LE PITTORESQUE AU JAPON”「絵のように美しい日本」という作品です。このタイトルにある「絵のように」というのは絵でもなく写真でもない、ということにかかっています。様々な国の人に和のテイストを取り入れてもらいます。例えば着物を着てもらったり、舞踏ダンサーや、日本の文化を愛している外国人をモデルに撮影して、そこにキーダが絵を描いて重ねていきひとつの作品にします。これは前回の”Mixed”のような映像作品ではなく平面作品です。スタートしたのが2002年、”Mixed"シリーズのすぐあとです。これは自分たちの考える「”現代の”和洋折衷」を表現したかったというのが根本にあります。日本の紹介でもなく外国向けでもなく、そういうオリエンタリズムではなく自分たち流の”MIX”の世界です。このル・ピトレスク・オ・ジャポン作品展示は海外でも多くやっていて今現在でヨーロッパ、アメリカ、アジアを含め10か国で開催致しました。現在、次のエキシビジョンに向けて制作中です。みなさんにはどこかで新しいToshi.OTA+Keeda Oikawaの作品をお見せできると思います。
2人のコラボ作品(2)
「LE PITTORESQUE AU JAPON (ル・ピトレスク・オ・ジャポン)」
2人のコラボ作品(3)
「LE PITTORESQUE AU JAPON (ル・ピトレスク・オ・ジャポン)」
エキシビジョン直前までギリギリ制作している私たちにとって、転送速度が速いこのSSDがクリエイティブの時間を確保してくれるのはありがたいです
K:メインのパソコンはMacBook Proでソフトはフォトショップ、イラストレーターがメインです。Adobeのグラフィック系ですね。使用用途はコラージュとしての作品を制作する時はデジタルの写真をまずはパソコンに取り込み、絵はデジタルでは描かずにアナログで描きその後スキャンしてミックスさせます。スキャンしてからデジタル処理させる場合もあります。なのでパソコンは制作するための大切なツールでもあります。
——では最近バッファローの提供で導入した外付けSSD「SSD-SCT2.0U3-BA」について聞かせてください。
K:まずは私は作った作品を外付けハードディスクなりUSBメモリーに入れて、そのデータ化したものを作品として完成させるためにプリントをします。この工程はネットでオンラインで印刷に出すこともできるんですが、やはり印刷の担当の方と直接打ち合わせをして、紙の質や紙の種類等をリアルで決めないといけないと思っています。そこが作家にとっては最後の工程なので手は抜けません。なので毎回外付けハードディスクやUSBメモリーに入れて印刷の打ち合わせに行き、データをそこで実際にプリントしてもらい作品がどんな感じに印刷できるかをチェックします。額装にする場合も同じで、やはりその作品データを直接持っていってその担当の人と作品を見ながら直接話した方がより完成度の高い作品ができます。なので私にとっては毎回ルーティーンで行うこの大切なデータの持ち運びという工程をより快適なものにするためにバッファローの外付けSSD「SSD-SCT2.0U3-BA」が役立ちます。
完成度の高い作品づくりには欠かせない外付けSSD
こちらがキーダさんが最近バッファローの提供で導入した外付けSSD「SSD-SCT2.0U3-BA」です。作品を印刷する紙の種類や質にこだわるためには元データを使って印刷担当の人と直接打ち合わせをする必要があります。そうなると大容量のデータをスムーズに安全に持ち運べることが重要。そんなときにはこのSSDが大活躍します。
キーダさんご愛用の外付けSSDの詳細はこちら。
——使ってみてどうですか?
K:まずは選んだ最大の理由が高速転送の部分です。わたしのひとつの作品でもちゃんと印刷をすることを考えるとデータ自体が結構重くなります。それがひとつの展示だと何枚もの作品数になるので、一気にそれを持ち運ぶことを考えるとまずはコピーが速くないと時間がもったいないんです。なのでこの高速転送という言葉にまず魅かれました。導入してみてすぐに作品をパソコンから転送してみましたが以前のものよりも全然速いです。びっくりしました。数分で終わりました。
万が一の落下から大切なデータを守る
T:私はキーダがこのSSDを使っていて本当にいいと言っていたので、これから使おうと思っていますがまずはこの2TBという大容量ですからこの中に作品を入れてイベントに持って行こうと思っています。昔だと下手するとVHS、あとはディスクに焼いてCDRやDVDで持っていっていました。一般的なギャラリーだと映像を持っていく際はUSBメモリーがスタンダードになっています。そういう場合でもこのSSDだとUSBメモリーのように使用できますし、Mac用のType-Cの変換もついているので、どちらにせよとても便利ですよね。
K:あとはやっぱりこのコンパクトなサイズ感。私はただでさえ荷物が多いのでこのキーホルダーサイズは助かります。それにUSBメモリーでもここまでの大容量はないですからね。この2TBの容量だと平面作品であればひとつのエキシビジョンの作品は丸ごと入ります。そしてそれを簡単に持ち運べるわけですからね。以前は外付けハードディスクもUSBメモリーもよくわからないまま使っていました。なにが本当はいいんだろうって。クラウドも並行して使っていましたし、古いOSで保存したものが見られなくなったりと、苦手とはいえ色んなことを私も勉強しないとと思っていました。でもまずは保存用と持ち運び用にはこのSSDで決まりです。何度もいいますがコピーが速いのがまずは最大の理由。私は作品10枚とかのレベルではなく100枚単位でコピーすることが常なので、やはりそれが一気に速くコピー出来ちゃうだけでも本当に助かっています。あとケーブルがついてないのも煩わしくなくていいですよね。見た目は大事です。シンプルでいかにも「つけてます!」という感じがないんです。スマートで大容量、これですね。以前の外付けハードディスクはケーブルも必要でしたし電源も必要。それに大きくて見栄えが悪かったです。そしてデータが壊れるリスクも怖い。バックアップ的な観点からもスピーディーにバックアップを取れることが安心です。これはもっと簡単に持ち運べて壊れないんですから、良いですね。
——どうもありがとうございます。映画がスルッと3本入ってしまうんですから。それも高速転送で。素晴らしい時代です。新しいお二人の作品もたくさん作ってこのSSDに入れて世界中で展示をしてください。みんな待っていますよ。今日はどうもありがとうございました。
作業中のキーダさん
アトリエでパソコン作業をするキーダさん。ここは自宅兼、アトリエなんですが茶室もあって昭和ムード満載の居心地のよいアトリエでしたね。美しいお庭もあってかなりいい感じ。自然とアートに包まれたまさにToshi.OTA+Keeda Oikawaらしい素敵なアトリエでした。そしてMacBookにはしっかりSSD、挿さっています。
久しぶりに会ったお二人と盛り上がりました
お二人とはかなり前からの知り合いで、このバッファローのインタビューが始まった初期の頃に登場してもらっていました。以前から大活躍していたトシさんとキーダさんですが、そこからさらにパワーアップしていて、僕は彼らから学ぶことが今でも本当に多いです。そしてこれから始まるToshi.OTA+Keeda Oikawaの新作発表がとても楽しみであり、僕も活動の場を増やしたので、またトシさんにもキーダさんにもそこでライブペインティングや展示をしてもらいたいと考えています。実はインタビューも6時間ぐらい行ってしまい、彼らには時間をとらせてしまいましたが、こんなゆっくり会えたのも久しぶりだったのでとっても嬉しかったです。また一緒にアート&ミュージック、発信しましょう!
Creator's Favorite Foods
トシ・オオタと及川キーダの好きな料理“この一品!”
「SUNDAY LUNCH 」(ジャークチキン・プレート and 日替わりプレート・塩麹ポークソテー)
キーダさん曰く、「ここは私たちのアトリエ近くのレストランSUNDAYです。自転車でよく来ます。夜は地下にダンスフロアがあり、DJイベントもやっていて、横浜のローカル・ラウンジ風な場所。国道沿いにあって素晴らしいサウンドシステムで音も出せる。もちろん、店主Miwaさんが心を込めて作る食事もお酒も最高に美味しいですよ〜。まるでブルックリンにあるかのようなお洒落で個性的なお店でお勧めです!!」
Interviewer Profile
LAVA
作曲家、DJ、サウンドプロデューサー
90年後半からロンドンでDJのキャリアをスタート。その後3枚のオリジナルアルバムを世界中でリリースさせる。1枚目の”Aile Alegria”はドイツのフロアチャートで4位を記録。2019年6月には待望の新作”Som do Verde”を自身のレーベル”Mundo Novo“よりリリースさせる。
音楽をまるでインテリアのように展開するそのサウンドスタイルで、選曲家としても不動の地位を築き上げ、各方面からのオファーは絶えない。今後も音楽を通して世界中へのコミュニケーション、リレーションを積極的に行っていく。
今回登場した商品
SSD-SCTU3Aシリーズ