Wi-Fi中継機に 待望の「Wi-Fi 6」対応モデルが登場!

スリムな筐体に凝縮されたバッファローのこだわり。
テストを繰り返し実現した「スペックに現れない使いやすさ」。

― まずは、「Wi-Fi中継機」がどのようなものかご説明いただけますか。

二井:住宅は壁や家具といった電波を妨害する遮蔽物がさまざまあり電波法上、なかなか一台のWi-Fiルーターで家じゅうのいたるところに電波をいきわたらせることは困難です。Wi-Fi中継機は、Wi-Fiルーターから受け取った電波を増幅しスマートフォン等の機器に届けるという、文字通り「電波を中継」する機能を持った製品です。
太田:スマートフォンが一般化した現代では、リビングはもちろん、書斎、寝室、トイレといったさまざまな場所でネットワークに接続します。また、コロナ禍によるリモートワークでビデオ会議のために静かな場所を探してネットに接続するといったニーズも生まれています。Wi-Fi中継機のニーズは今まで以上に高まっているんですよ。

― 「Wi-Fi 6」とは、どのような規格なのでしょうか。

太田:もっとも大きな特長は、やはり通信速度が速くなるということですね。これまでの規格「Wi-Fi 5」と比較して、スループットが最大1.4倍(理論値)にもなります。大容量通信においてもストレスなくデータの授受ができることは大きなメリットですね。次に、従来に比べて、接続するデバイスの省エネにつながるという利点があります。「Wi-Fi 6」には、「TWT(Target Wake Time)」という技術が採用されており、スマートフォンなど機器側が対応していれば、データ通信タイミングを調整し機器のバッテリー消費を抑えることが可能です。最後に、複数の機器との同時接続機能が強化されたことも大きな変化です。「Wi-Fi 6」には、「直交周波数分割多元接続(OFDMA)」という技術が採用されており、複数の機器をアンテナ数に制限を受けることなく接続することが可能です。近年ではスマートフォンやパソコン、ゲーム機だけでなく、テレビやエアコンといったスマート家電やIoT機器が増えています。「Wi-Fi 6」対応機器であればそれらに同時通信が可能です。

―「WEX-1800AX4」「WEX-1800AX4EA」の特長はどのようなものでしょうか?

二井:今回、「Wi-Fi 6」対応のWi-Fi中継機をリリースできたことで、ルーターと中継機で構成されるWi-Fiネットワークすべてを「Wi-Fi 6」に対応させることができるようになります。また、今回アンテナは内蔵と外付けの2タイプをご用意しています。PC周辺機器について知識があり、電波の向きまで調整したい方にはアンテナを動かすことのできる外付け型を。微調整まではしない、できる限りコンパクトな筐体がいいという方にはアンテナを内部に格納する内蔵型を推奨しています。どちらのタイプも、バッファローが無償提供するAirStation専用アプリ「StationRadar」に対応しています。また、親機・中継機・子機それぞれの通信状態が一目でわかり、電波環境の確認ができる「中継機設置ガイド機能」で最適な設置場所を視覚的に見つけられます。
※ 2024年1月以降はAirStationアプリをお使いください

―開発が始まった経緯を教えてください。

太田:2020年、「Wi-Fi 6」に対応したWi-Fiルーターの新機種を発表しました。一方で、家じゅうの電波を「Wi-Fi 6」に対応させるためには上流から下流まですべての機器を「Wi-Fi 6」に対応させなくてはなりません。そのため、中継機も「Wi-Fi 6」に対応したものを開発する必要が出てきたんです。
二井:コロナ禍でリモートワークが増えて、電波強度が弱いことに課題を感じるお客様が多くなったことも開発の後押しになりましたね。あるお客様の場合、静かな環境をもとめてお風呂場でリモート会議に参加したこともあるとか。まさしく家じゅうすみずみまで強い電波が求められているというわけです。

―開発にあたり、苦労した点やこだわった点はどのようなものですか?

太田:コロナ禍の中で海外ベンダとの開発・デバッグ作業には苦労しましたね。以前は現地に行ったり、逆にエンジニアを日本に呼んで指示をすることもできましたが、今ではすべてがリモート。もどかしいと感じることもありましたが、世界的な困難の中、国境を越えて協力し合って生まれた今回の「WEX-1800AX4」「WEX-1800AX4EA」は思い入れもひとしおです。
二井:ハード面では、とにかくコンパクト化、スリム化にこだわりぬきましたね。日本の住宅事情に照らすと、Wi-Fi中継機が設置されることの多い廊下に置いた場合にコンパクトさが求められます。筐体を小さくすれば、当然内部に収められる部品同士の間隔は小さくなり、排熱の問題が出てきます。何パターンものヒートシンクをテストし、価格と性能が絶妙にバランスの取れるものを見つけ出しました。 内蔵アンテナについても、限られた筐体サイズの中で最適な位置を見つけ出すために何度もテストを繰り返しています。スペック上の数値を追い求めるだけでなく、お客様が使用される環境で最高のパフォーマンスが出せるようにチューニングする。このこだわりがバッファローのDNAです。そのDNAはしっかりと受け継がれていると自負しています。

【商品紹介】Wi-Fi 6対応中継機

リモートワーク、ゲーム、SNS。
ネットワークにつながるあらゆるシーンを快適に。

従来の1.4倍(理論値)の速度、同時に複数台の機器と接続可能、そして接続機器に無駄な電力を使わせない。これまでの無線LANに感じていた不満を一挙に解消する新規格「Wi-Fi 6」。家じゅうのあらゆる場所に電波を届ける「Wi-Fi 6」対応の中継機がついに登場。