「No bootable device」の文字が出てパソコンが起動しない…。エラーの意味と対処法

パソコンを起動しようとしたら、黒い画面で止まってしまい、謎の英語の文字が…。昨日までは問題なく起動していたのに、いったい何がどうなったの!? 強制終了して起動し直してもやっぱり同じ。予定していた作業ができず、保存してあるデータも取り出せない。そんなことになったら、誰だって途方に暮れてしまいますよね。英語の文字にはどんな意味があるのでしょうか? こんなときにはどう対処するのが正解なのでしょうか?

目次

1.謎の文字はパソコンのエラーメッセージ

パソコンが起動しないときに表示される文字は、エラーが起きた理由を示すパソコンからのメッセージです。特によく見られるのは「No bootable device」というエラーメッセージ。日本語に訳すと「起動デバイスがありません」という意味です。Windowsのシステムファイルが保存されているHDDやSSDが見つからないために起動できない、ということを伝えようとしているのです。

パソコンの機種によって異なりますが、「No bootable device」の他に、以下のようなエラーメッセージもよく見られます。

・Boot Device Not Found
 起動デバイスが見つかりません。

・No Boot Device Found – Please restart system
 起動デバイスが見つかりません。再起動してください。

・no boot device is available
 起動デバイスが利用できません。

・Insert system disk in drive. Press any key when ready
 システムディスクをドライブに入れて、どれかのキーを押してください。

これらも同じく、Windowsのシステムファイルが見つからない状態です。HDDやSSD などの起動用ストレージが故障している場合と、ストレージは正常なのにWindowsのシステムファイルが壊れている場合の2パターンが考えられます。

2.対処方法

1.BIOSの設定変更

パソコンには、内部の基板(マザーボード)上の部品やキーボード、マウス、ストレージ、ドライブなどの管理・制御を行う「BIOS(バイオス)」というプログラムが搭載されています。パソコンが起動するときには、まずこのBIOSが起動し、それぞれの部品を認識します。その後、内蔵ストレージに保存されているWindowsやmacOSが起動し、パソコンの操作ができるようになります。パソコンの起動に時間がかかるのは、これらの工程を一つずつ順番に行っているからです。

BIOSは通常、内蔵ストレージからOSを起動するように設定されています。しかし、何かの理由でUSBメモリーやUSB外付けハードディスクなどから起動するように設定が変更されてしまうと、内蔵ストレージが起動デバイスだと認識されなくなってしまい、内蔵ストレージも、Windowsのシステムファイルも正常なのにパソコンが起動できなくなります。この場合はUSB機器を取り外せば解決します。
内蔵デバイスが複数搭載されている場合は、USB機器のように取り外しができませんので、一度BIOS設定を確認し、設定が間違っている場合は元に戻す必要があります。起動時にBIOS呼び出しキーを押してBIOSを起動し、設定を元に戻すことで起動できるようになることがあります。BIOS呼び出しキーと設定方法はメーカーや機種によって異なりますので、お使いのパソコンの取扱説明書またはメーカーサイトのサポートページを参照してください。

BIOS設定画面の一例


◎BIOSの設定変更で解決できない場合

BIOS設定画面で、内蔵HDD/SSDなどの内蔵ストレージが選べない場合は、ストレージが故障している可能性があります。パソコンに重要なデータが保存してあった場合は、修理の前にデータ復旧を行うことをおすすめします。


2.スタートアップ修復

Windowsパソコンが起動しないときに強制終了を何度か繰り返すと、自動的にスタートアップ修復が起動し、自己修復が行われます。自己修復できないときは、さらに「更新プログラムのアンインストール」「システムの復元」「初期状態に戻す」などの機能によって、正常に動作していた以前の状態に戻すことができます。HDDやSSD などの起動用ストレージが正常で、Windowsのシステムファイルが壊れている場合に有効です。
以前の状態に戻すということは、それ以降に保存したデータが削除されてしまうということです。また、復元に失敗した場合は、それ以前のデータも消失してしまう可能性があります。必要なデータがある場合はこの作業は行わずに、データ復旧業者にご相談されることをおすすめします。


◎更新プログラムのアンインストール

Windows 11/Windows 10では、定期的にWindows Updateによるシステムの更新が行われますが、パソコンの状態によっては更新後に起動できなくなることがあります。この場合、更新前の状態に戻すことで、また起動できるようになります。直前の状態に戻すため、失われるデータは最小限で済みます。

自動修復完了後の画面で「詳細オプション」をクリックします。
              ↓

「詳細オプション」をクリックします。
              ↓

「更新プログラムのアンインストール」をクリックします。
以降は画面の指示に従って進めてください。

◎システムの復元

Windows 11/Windows 10では、以前に保存しておいた復元ポイントを選んで、そのときの状態に戻す機能を搭載しています。復元ポイントの日付以降に保存したデータやインストールしたアプリなどは削除されます。復元ポイントは通常、自動で保存されるように設定されていますが、機能が無効になっている場合は保存されず、システムの復元を行うことはできません。

詳細オプションで「システムの復元」をクリックします。
以降は画面の指示に従って進めてください。

◎初期状態に戻す

上記の方法で解決しない場合は、パソコンを購入時の状態に戻すことも可能です。この作業を行うと、保存してあったデータやインストールしたアプリなどは、すべて削除されます。

トラブルシューティングで「このPCを初期状態に戻す」をクリックします。
以降は画面の指示に従って進めてください。
上記の方法で解決しない場合は、内蔵HDD/SSDなどのストレージが故障している可能性があります。パソコンに重要なデータが保存してあった場合は、修理の前にデータ復旧を行うことをおすすめします。


3.修理前にデータ復旧が必要な理由

パソコンの修理が必要な場合、多くの方がメーカーや修理業者に依頼されます。ここで一つ覚えておいていただきたいのは、パソコン修理の際には、内部のデータがすべて初期化され、購入時の状態に戻されてしまう場合があるということです。依頼される前に、サービスの適用範囲や注意事項を入念に確認し、リスクを理解した上で修理に出してください。
パソコンに重要なデータが保存してあった場合は、修理を依頼される前にデータ復旧業者にご相談いただき、データの安全を確保しておくことをおすすめします。パソコンの内蔵HDD/SSDなどのストレージが故障して認識されない状態でも、保存されているデータが残っていれば、取り出して復旧できる可能性があります。

4.データ復旧はバッファローへ

バッファローでは、外付けHDD、SSDなどの記憶メディアのほか、パソコンのデータ復旧サービスをご提供しています。記録メディアメーカーならではの高い技術と豊富なノウハウで、大切なデータの取り出し・復旧作業を実施します。

Web申し込みフォームからお申し込みいただいた後、トラブルが発生した機器を当社へお持ち込み、またはご送付いただきます。お預かり品の状態を診断し、お見積りをご提示した上で、復旧作業のご注文をいただきます。

復旧内容の詳細についてはこちらをご参照ください。

復旧料金

当社のデータ復旧サービスは、お客様に安心してご利用いただけるよう、3段階の障害レベルを設定し、一律固定料金制にてご注文を承っています。必ず事前にメディアの診断を行い、障害レベルとお見積りをご提示し、ご納得いただいてから作業を行います。診断・お見積りは無料で、お見積り後に作業を行わない場合もキャンセル料はいただきません。復旧用のメディアの代金も復旧料金に含まれており、作業後に追加料金が発生する心配がありません。

詳しい料金についてはこちらをご確認ください。

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