2025.9.22
SSDが起動しないときにやるべきこと、やってはいけないこと
SSD(Solid State Drive)は主にデータを保存するための外付けドライブとして、またPCの内蔵ドライブとして利用されていますが、予期しない障害や経年劣化などによって突然起動しなくなることがあります。外付けSSD(ポータブルSSD)が起動しないと、PCにつないでも画面に表示されず、保存されているデータにアクセスできなくなります。またPC内蔵のSSDが起動しないと、PCを起動できなくなります。そんなトラブルが発生したらどのように対処すればよいのでしょうか? このページではSSDが起動しなくなったときの正しい対処法を、やってはいけないこととあわせて紹介しています。
1. 外付けSSD、ポータブルSSDが起動しないときの対処法

外付けSSD(ポータブルSSD)をPCに接続しても起動せず、SSDのアイコンが画面に表示されない場合、内蔵されているSSDに障害が発生している可能性がありますが、それ以外にもさまざまな原因が考えられます。以下を参考に一つずつ試して原因を特定し、解決を図りましょう。
1-1. ケーブルを挿し直す
SSDが起動できないときに意外に多いのがケーブルの接続不良です。まずは接続ケーブルがSSDとPCにしっかりと挿し込まれているかを確認しましょう。USB端子にゴミなどが入り込み、正しく挿し込めていない可能性もありますので、一度ケーブルを抜いて、端子の中を確認してから挿し直すことをおすすめします。USBハブ経由で接続している場合は、ハブを経由せずに直接PCに接続してみてください。
ケーブルが原因ではない場合は、何度も挿し直すことでSSDの状態が悪化する可能性があります。一度試して改善しなかったらこの作業は中断し、ほかの対処法を試しましょう。
1-2. ほかの周辺機器を取り外す
SSD以外にUSBメモリーや外付けHDDなどが接続されている場合は、それらの機器が原因でSSDが正しく認識されず、起動できなくなっている可能性があります。ほかの機器をすべてPCから取り外して、SSDだけを接続してみましょう。
1-3. PCを再起動する
PCの一時的なエラーが原因でSSDが正しく認識されず、起動しないことがあります。その場合はPCを再起動することでSSDが正常に認識され、起動できる可能性がありますので一度お試しください。再起動しても解決しない場合は、何度も再起動は行わずに他の対処法をお試しください。
1-4. SSDのドライバーを再インストールする
Windows Update後にSSDが起動しなくなった場合は、アップデートの影響でSSDのドライバーが認識されなくなっている可能性があります。それ以外の場合でも、何らかの理由でドライバーが破損し、SSDが認識されなくなることがあります。以下のページを参考に、SSDに対応したデバイスドライバーの確認および再インストールをお試しください。
AMD 製CPU 「Ryzen」搭載PCで外付けSSDが起動しない場合の対処法
一部のバッファロー製SSDやポータブルHDDにおいて、AMD製CPU「Ryzen」を搭載した一部PCに接続した際に認識・起動しない事例が確認されています。この問題は、PCにUSB転送モード切替ツールをダウンロードし、実行していただくことで解決します。Ryzen搭載PCでバッファロー製SSDが認識・起動しない場合は、以下のページで対象商品と対象OS/CPUをご確認いただき、該当する場合はツールのダウンロードおよび実行をお願いいたします。
上記の対処法を実施してもSSDが起動しない場合は、本体または内蔵されているSSDに障害が発生している可能性があります。自力で解決しようとして市販のデータ復旧ソフトを使ったり、本体からSSDを取り出して分解したりすると、状態が悪化することがありますのでご注意ください。重要なデータが保存されている場合は一度データ復旧業者に相談されることをおすすめします。
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2. SSD搭載PCが起動しないときの対処法

SSD搭載PCが起動できない場合には内蔵されているSSDに障害が発生している可能性がありますが、それ以外にもさまざまな原因が考えられます。以下の対処法を一つずつ試して原因を特定し、解決を図りましょう。
2-1. そのまましばらく待つ
PC起動時にWindows Updateが実行されると、起動にかかる時間が通常よりも長くなり、更新内容によっては30分以上かかることもあります。この場合はOSのアップデートが完了すると正常に起動しますので、すぐに強制終了を行わずに様子を見ながら起動を待ちましょう。アップデート中に強制終了を行うと、次回の起動時にまた時間がかかるだけでなく、トラブルの原因になる可能性もありますのでご注意ください。
2-2. PCを再起動する
内蔵SSDに問題はない場合でも、何らかの理由で起動中にエラーが発生することがあります。PCの電源をオンにしてからしばらく待っても起動しないときは、一度電源ボタンを長押しして強制終了し、起動し直してみましょう。ただし何度も繰り返し強制終了〜起動を行うと、PCやSSDの状態が悪化する可能性がありますのでご注意ください。
2-3. 外部機器を取り外す
PCにUSBメモリーや外付けHDDが接続されている場合は、それらの機器が原因で内蔵SSDが起動ディスクとして認識されず、起動できなくなっている可能性があります。このようなときにはPCの電源ボタンを長押しして強制終了し、外部機器を取り外してから起動し直すことで、正常に起動する可能性がありますので、一度お試しください。
2-4. BIOSを再設定する
PCが起動する際には、最初にBIOS(バイオス)というファームウェアが起動し、起動ディスクの選択などを行います。何らかの理由でBIOS設定が変更されてしまうと、内蔵SSDが起動ディスクとして認識されず、起動できなくなります。2-1〜3を試しても起動できない場合は、以下のページを参考にBIOSを起動して起動ディスクの設定を確認し、必要に応じて再設定を行いましょう。
▶ Windows 10/Windows 11パソコンが起動しないときに考えられる原因と対処法
※BIOSの起動方法、設定方法はメーカーおよびPCによって異なります。お使いのPCの取扱説明書またはメーカーサイトのサポートページを参照してください。
2-5. 「スタートアップ修復」「システムの復元」「初期状態に戻す」を実行する
何らかの理由でWindows OSのシステムファイルが破損すると、SSD自体は正常であってもPCが起動できなくなります。Windows にはシステムを修復する様々な機能が搭載されていますので、これらを実行することでPCが起動できるようになる可能性があります。
- ・スタートアップ修復:
起動を妨げているシステムの問題を診断して自動的に修復します。 - ・システムの復元 :
Windows OSを正常に動作していた以前の状態に戻します。 - ・初期状態に戻す :
PCを工場出荷時またはクリーンインストール直後の状態に戻します。
「システムの復元」を実行すると保存されているデータの一部が消去されることがあります。「初期状態に戻す」を実行すると保存されているすべてのデータが消去されます。またSSDに障害が発生している場合、これらの機能を実行することで状態がより悪化する可能性がありますのでご注意ください。各機能の実行方法については、以下のページを参照してください。
▶ Windows 10/Windows 11パソコンが起動しないときに考えられる原因と対処法
上記の対処法を実施してもPCが起動しない場合は、PCまたは内蔵されているSSDに障害が発生している可能性があります。自力で解決しようと市販のデータ復旧ソフトを使ったり、PCからSSDを取り出して分解したりすると、状態が悪化することがありますのでご注意ください。重要なデータが保存されている場合は一度データ復旧業者に相談されることをおすすめします。
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3. SSDが起動しないときにやってはいけないこと
SSDに障害が発生しても多くの場合、内部のフラッシュメモリーチップ上にデータが残っています。このデータを特殊な方法で抽出することで、データの一部または全部を復旧できる可能性があります。重要なデータが保存されているSSDが起動しないときには、すぐにSSDやPCの使用を止めて、データ保全を最優先に対処することをおすすめします。
焦って自力で解決しようとすると、かえって状況が悪化し、データ復旧が難しくなる可能性があります。以下の行為はSSDの状態を悪化させる可能性がありますので、重要なデータが保存されている場合は絶対に行わないようにしてください。
× SSDのケーブルを何度も抜き差しする。
× PCを何度も再起動する。
× SSDやPCを叩くなどして衝撃を与える。
× 分解する。
× 市販の修復ソフトやデータ復旧ソフトを使う。
× フォーマットする。
× メーカー修理に出す。
4. 起動しないSSDのデータ復旧はバッファローにご相談を

起動しないSSDの診断やデータ復旧をしたい場合は、信頼できる業者に依頼されることをおすすめします。バッファローのデータ復旧サービスは診断・見積り無料、一律固定料金で安心してご利用いただけます。HDDのメーカーならではの高い技術力、万全のセキュリティー体制で対応させていただきます。