【かんたん解説】NASとは?外付けHDDとの違いは?


1.NAS(ナス)とは?
NAS(ナス)とはNetwork Attached Storage(ネットワーク・アタッチド・ストレージ)の略で、LANケーブルなどでネットワークに接続してデータ保存ができる記憶装置です。ほかには「ネットワークHDD」「ネットワークストレージ」といった呼び方を用いられることもあります。
2.NASと外付けHDDの違い
「NAS」も「外付けHDD」も、どちらもデータ保存ができるHDDとしては違いがありません。大きな違いとしては、HDDへの接続方法になります。NASはLANケーブルでネットワークに接続して使い、外付けHDDはUSBケーブルでPCに接続して使います。
NAS(ナス)を解説

上記の図のように外付けHDDは、基本的にPC(テレビなどの機器)と1対1でUSBケーブルを接続して使用します。そのため、直接接続している機器のデータしか保存することができないので、別の機器でデータを読み込んだり、ほかの人にデータを共有したいときには、USBケーブルを繋ぎ変える必要があります。これに対して、NASはネットワークに接続してデータを読み書きすることができます。そのためにHDDを繋ぎ変えたり移動することなく、ネットワークに接続された複数機器から同時にデータを利用することができるようになります。
3.外付けHDDと比べたNASのメリット・デメリット
NASの基本機能は「データの保存・格納」であり、外付けHDDと大きな違いはありません。こちらではNASのメリット・デメリットについて紹介いたします。
3-1.メリット
複数の端末で使用する際にケーブルを繋ぎ変える必要がない
複数人でデータを共有できる
フォルダごとにアクセスできるユーザーを決めることができるので、データを必要なユーザーだけに共有できる
WebAccess機能を使えば、宅外からでもアクセスできる
3-2.デメリット
基本的に常時電源ONの運用となるため、HDDの寿命の管理などに気を使う必要がある
4.NASは小さなコンピューター
NASは「データを保存する」という基本的な使い方であれば、一般的なHDDとほぼ同じですが、NAS内部にはCPU・OSなどを搭載しており、構造としては「小さなコンピューター」です。そのため、データを保存するだけでなく、保存したデータを管理・活用するための様々な機能を搭載することができるので、以下のようなことが可能になります。
4-1.テレビ録画

テレビやレコーダーとNASをルーター経由で接続すれば、NASにテレビ番組の録画データを保存することができます。録画した番組は、ネットワークに繋がっているスマートフォン・タブレット、パソコンからも録画番組を視聴可能になります。
テレビ・レコーダー・NASがDTCP-IP対応のDLNA機能に対応している必要があります。
4-2.ミラーリング・自動バックアップ

NASであれば、あらかじめ設定したタイミングでNASからほかのHDDやNASへ自動バックアップが可能です。複数のドライブを搭載したモデルでは、データの二重保存(ミラーリング)を設定することができます。
4-3.音楽サーバー

CDからのインポート、もしくは音楽配信サービスで購入した音楽データをNASに保存することでパソコン、スマートフォンからもアクセスすることが可能になり、ストレージも節約できます。
5.どのような場合にNASを選ぶべき?
NASも外付けHDDもそれぞれの良さがあり、どちらのタイプを選択するかは、利用シーンやニーズによって使い分けましょう。
NASと外付けHDDの比較

※1.パソコンなどと組み合わせて、設定することが可能。NASは本体だけで簡単に共有設定が可能です。