#198 最新ポータブルSSDを愛用するDJたち (前編)

前編:PCでのDJプレイにSSDが欠かせない理由とは

第198回の@Professional UsersはSSDスペシャル!LAVAが現在計画している空間音楽プロデュースプロジェクト「Manitoga」にスポットを当ててこれからのDJのあり方、空間音楽プロデュースとは?そしてそこで必要となるであろうバッファローのポータブルSSD、SSD-PH1.0U3-BCについてLAVAのプロデュース店舗で活躍する3人のDJをLAVAの自宅にお呼びしてたっぷりと話を聞いたスペシャルバージョンとしてみなさまには前半、後半に分けてお届けします。
店舗での音楽の重要性、プロDJとしての未来、そして何故その現場でSSDが活躍するのか?熱い選曲家たちの音楽&機材トークをお楽しみください!

“Manitoga”プロジェクト

これからスタートさせる空間音楽音楽プロデュースのプロジェクト「Manitoga」。そこで必要となってくるのが僕のプランに賛同してくれるDJと機材。そのどちらも絡めて企画した今回のインタビューは僕にとっても刺激的であり、未来の見える大切な時間となりました。良質な空間を生み出す音楽とそれを支え鳴らす機材の両立がいかに大事であるかを改めて彼らDJの話から再確認しました。そしてこの瞬間から長きに渡ってアプローチし、アクションを起こしていくプロジェクトの話がこの@Professional Usersにて公開できたことも嬉しく思います。

左2人目から、 DJ/サウンドプロデューサーのYuu Udagawa、 DJ/ディレクターのMakoto Takizawa、DJ/サウンドプロデューサーそして飲食店も経営しているDJ Neot(ネオ)。彼ら3人が「Manitoga」のメンバーです。

Interview

最初はDJと会社員の兼業で寝ないで会社に行く日々、DJ専業になって12時間ぶっ通しプレイなど随分鍛えられました。(DJ Neot)

——さあ、今回は初の3人のゲストクリエイターをお呼びしてのSSDスペシャルです。全員僕のプロデュース店舗でもプレイし、様々な現場でも活躍している最強のDJたちです。まずは多くのクラブでレジデンツDJ を務めてきたDJ Neotです。

DJ Neot(以下N):よろしくお願いします。楽しみにしていました!

——そしてカフェ、ラウンジ、レストランでのDJでは圧倒的な人気を誇るMakoto Takizawaです。

Makoto Takizawa(以下M):SSDに関しても色々自分なりに試してきました。よろしくお願いします。

——最後は紅一点、DJだけでなく現在は施設のBGM、環境音等の制作も手がけるYuu Udagawaです。

Yuu Udagawa(以下Y):今回は呼んでいただきありがとうございます。どうぞよろしくお願いします!

——3人に関してはプレイする音楽はバラバラですが、全員今回僕がスタートさせる”Manitoga”への参加もお願いしていて、さらにこれからのDJの現場でピックアップしたいバッファローのポータブルSSD、SSD-PH1.0U3-BCを3人全員が使いたかったということもあり声をかけました。

Y:最初受け取った時に本当にこれがSSDで1TBもあるの?とびっくりしました!こんな小さくて。すでにいろんな現場で使っています!

——Yuuありがとう。簡単にその空間音楽プロジェクト「Manitoga」について僕から説明しておきます。DJという名称についてはそれに変わるものを現在考えていますが、そのDJ、選曲家を現場スタッフの一員と考えることでDJの社会的地位を確立させ、ゆくゆくはレストラン内におけるソムリエの立ち位置と同等としていきたいと考えています。要はDJを大切な「仕事」として発信していこう、そして現場に集う人々の心を音楽でより豊かにしていこう、これがManitogaの基本コンセプトです。なので僕が集めたいDJは一般の人が想像するクラブで人を踊らせるDJというよりは、空間にフィットした音楽の提供を店舗内でライブで行う空間音楽プロデューサーに近いものです。そして音楽と店舗を融合させることで新たな雇用を生み出してくと共に、兼ねてから僕が掲げていた次世代へのリレーションという意味も含めDJの育成にも力を入れていこうと思っています。

M:LAVAさんらしい発想ですよね。これからが楽しみですし空間が音楽で心地よくなったりかっこよくなることを嫌がる人はいないと思います。

——Makotoも空間音楽プロデューサー的な発想で活動してきたDJのひとりだね。詳しい話はまた後で聞かせてください。ではまずはDJ Neotから話を聞いていきましょう。NeotがDJになっていった経緯をまずは教えてください。

N:シンプルに女の子にモテるかなと(笑)。僕が大学生の時はサーフィン、ダンス、そしてDJが人気でした。まず泳げないからサーフィンはだめ、ダンスはやってみたんですが下手すぎて断念。

Y:やってみたんですね(笑)。

N:一応(笑)。それで音楽はもともと好きでしたしヒップホップも好きだったのでラッパーではなくDJになろうと決意したんです。

プレイ中のDJ Neot

これまで「Dash G」や「砂漠の薔薇」等、メジャーな箱でのレジデンツDJを任されてきたDJ Neot。その大胆かつ緻密なプレイに多くのクラブラバーズが熱狂してきました。ブリブリと分厚く鳴らす4つ打ちを中心としたダンスミュージックワールドを是非ともみなさまも体感あれ!

——最初にプレイした時のことは覚えてる?

N:はい、本厚木にある「DAZZ」というブラックミュージック専門のクラブで、店長に選曲よりも「お客さん何人呼べるんだ?」とかなりのプレッシャーを与えられました(笑)。

——わかるな、その話。僕はロンドンから始めたけど東京に帰ってきてからの最初のDJは下北沢のビルの屋上にあるビニールテントのお店で、それだけでも怪しいんだけど店長はDJやる前になんか頼めって食事とお酒をわんさか出され7000円ぐらい払わされた。お客兼DJ(笑)。

N:LAVAさんも僕もスタートは「客」がテーマでしたね(笑)。その後横浜の「Bridge」というクラブでさらにヒップホップDJを極めていきました。大学を卒業してからもDJは続けましたが会社にも就職しました。その頃から東京でのDJも増えていき西麻布の「香(コウ)」でイベントでのDJも多くやりました。現場から寝ないで会社に行く、という日々ですね。

——NeotはDJの事務所にも入ってるよね?

N:はい、会社は1年半で辞めてDJやイベントプロデューサーが所属する事務所に入りましたが、ひとりで12時間プレイしなければいけないBARでの仕事もあり結構ハードでしたね。

——12時間、それはきつい。その時は何歳?

N:28歳です。でもその流れで浜松町にある大きなクラブ「Dash G」でレジデンツDJとして活動できるようになりました。この頃からかける音楽もヒップホップからトランスやハウス、ポップスに変わっていきました。

——それはどうして?

N:お店からのリクエストで単純にそのジャンルの音楽が世間では流行っていたからです。当時の僕はトランスはあまり詳しくなかったのですがすぐにプレイしなくてはならない状況で。Dash Gはお客さんも毎晩1000人ぐらい入る箱です。ある晩すさまじく盛り上がっている時に先輩から繋がれプレイしたらお客さんみんな帰っちゃいました。僕自体トランスが得意じゃないからお客さんにも当然ウケないんです。先輩にめちゃくちゃ怒られましたね。かける音楽は決まっていたのでそれについていけないと絶対怒られます。僕がDJとして最も鍛えられた時期でした。

——そういう時代だよね。お客さん重視。だからどの箱も人気があったんだけどね。その後僕も何度かプレイした「砂漠の薔薇」でレジデンツのDJをスタートだね?

N:はい、銀座の人気店でした。クラブというよりDJのいるレストランバー、でもダンスフロアもあります。その手のお店が流行っていた時期でした。その頃から自分の音楽の思考も変わりブラックミュージックから4つ打ち、ハウスやテクノが中心になりました。砂漠の薔薇も5年前に閉店し、現在はLAVAさんプロデュースの丸の内P.C.M.でレギュラーDJをしながら自身の居酒屋をオープンさせて忙しく活動しております。

——NeotにとってDJの魅力とは?

N:もともと人を楽しませたいと思ってDJを始めたのでみなさんに僕の音楽で喜んでもらえるのはなによりも嬉しいことです。大学生の時から気持ち的にはなにも変わっていません。まだまだ続けていきます。

PC DJの一番の敵はパソコンのフリーズ。曲を保存するSSDはデータ転送も速くパソコンへの負荷が最小限になるので、まさに最強のアイテムです。(DJ Neot)

——ではNeotのDJプレイ時の使用機材を教えてください。

N:MacBook Pro本体に音楽を入れて持っていき、DJ用のソフトウェアはTRAKTORを使用しています。お店にCDJがある場合はCDJをコントローラーにして、ない場合はTRAKTORと同メーカーのInstrumental Controllerを持参します。レコードでのプレイからPCに移行したのはやはり圧倒的に持ち運びが楽で便利だからです。曲の量を持っていくことにも持ち運びに最適です。

——ManitogaではDJブースを店舗側に用意してもらうのではなく、最低限のスペースさえ現場で用意してもらえればそこに対応できるようなオリジナルのブースをこちらから持ち込むプランでいます。なのでブースは人ひとりが入れるスペースで機材も極力小さいサイズのものをセレクトしています。PC、DJコントローラー、そして今回推奨しているバッファローのポータブルSSD、SSD-PH1.0U3-BCも大事な機材のひとつです。今回は3人のDJたちにこのSSDを事前に現場で使用してもらい感想をもらおうと思います。まずNeotは使ってみてどうだった?

N:もともとSSDは以前から使ってみたかったんです。噂では相当速いと。まずSSD自体がめちゃくちゃ小さいので持ち運びが本当に楽でした。僕はパソコンにオリジナルの音楽を入れて各店舗にDJに行きますが、このSSDを使うようになってからはここに音楽をコピーして極力PCの方は軽くしておこうと決めました。PC DJの最大のリスクはフリーズしてしまったら音楽も止まってしまうということです。音楽が止まってしまったらもう現場ではアウトです。パソコンが重いと「フリーズしてしまったら」という恐怖感は常に僕らにつきまといます。でもその負担と恐怖を減らすためのアイテムとしてはこのSSDは最強のものでしょう。1TBと十分な容量もありますし、パソコンからのコピーも高速にデータ転送できるのでめちゃくちゃ速かったです。これでコントロールする側のパソコンの容量は最小限にできるのでフリーズのリスクもかなり減りますね。

——このSSDは衝撃と振動に強いというのも売りの部分です。そこはNeotは使ってみてどうだった?

N:僕は特にベース音の強い、そしてロウが中心の振動のあるダンスミュージックをプレイします。なのでDJブースも揺れまくっています。一度その振動で持ち込んでいたハードディスクが落下してしまい結局クラッシュしました。何が起こるかわからないDJブースですから衝撃、振動に強いというのは大きな安心感があります。

万が一の落下から大切なデータを守る。

——さっき少し触れたコピー速度のことをもう少し詳しく聞かせてください。

N:みなさんそうだと思いますが僕も買った曲のバックアップは必ずとるようにしています。このSSDにしてからはここにバックアップをとるようにしていますが、ハウスの曲で8分のwavファイルが70MBありましたが数秒でコピーできました。その速度に最初驚きました。ハウスやテクノは10分ぐらいある長い曲が多いです。クラブでプレイする際にロングミックスができるので長いものが好まれるし多いのですが、長い分1曲のデータは重いですしコピーにも時間がかかります。そしてそれだけで本体のハードディスクも容量がいっぱいになってしまいます。でもエレクトロハウスをかけるようなクラブでのプレイ時は大きな音でプレイする分、細かい音質まで重要になるのでできるだけオリジナルのwavファイルで持ってきたいんです。コピーが速いのでMP3のような軽いデータもいいんですが、MP3だとオリジナルの低音の再現はやはりできません。ダンスミュージックは低音が命ですからね。でもこのSSDがあると長い曲のwavデータのコピーがあっと言う間に終わります。これで現場にたくさんのwavトラックを持って行けます。これは本当に助かります。パソコン内蔵のハードディスクで1TBあるものもありますが値段が高いんです。なので本体のパソコンはもう軽くしておいて、このSSDに全部入れておくことに決めました。何度も言いますがwavのデータをプレイ時にたくさん持っていけるのはDJとして本当に嬉しいことです。

ポータブルSSD、SSD-PH1.0U3-BC

オリジナルの低音を重視するDJにとっては容量の大きいオリジナルwavファイルをあっと言う間にコピーできること。そしてたくさんのwavファイルを持ち運びできる大容量。さらに振動の多いDJブース内でも衝撃と振動に強いことも重要です。これらの条件を満たすのはまさにこのSSDです。

——ここにいるDJは全員Macを使っているけど、このSSDにはMac対応のType-Cのケーブルが付属されています。

N:このSSDはMacの新しいものでもType-Cではないものでもどちらもいけるんです。なのでMac DJは100%カバーできます。これは便利ですしとてもクリエイティブな香りがします。

WindowsとMacの両方をカバー。

——SSD自体のデザインはどう?

N:ブラックでクールでかっこいいですが色が派手なものも欲しいですね。DJブース内で目立つやつ。ブースは暗いし多くのDJが行き来するので、このSSDがDJマストアイテムになっていったら他のDJのを持って帰っちゃいそうです(笑)。絶対間違えないド派手なSSDがあれば嬉しいです。

——光るやつとか。

N:そうです!

DJ機材とポータブルSSD

DJ Neotの自宅でのDJ機材の写真です。DJコントローラーがNative instrumentsのTraktor Kontrol s2で、ヘッドホンがSONY MDR-CD900ST、DJソフトがNative instrumentsのTraktor Pro 03です。そしてばっちりバッファローのポータブルSSD、SSD-PH1.0U3-BCが活躍しております!

DJ Neotさんご愛用のポータブルSSDの詳細はこちら。

静かで衝撃に強く、コンパクトで大容量を実現するSSD/ソリッドステートドライブの総合情報はこちら。

次回は、Makoto TakizawaとYuu Udagawa、2人のDJから詳しく話を聞きます。SSD-PH1.0U3-BCの実力検証やさまざまな場面での裏話など興味深いテーマも取り上げますので是非お楽しみに!

Creator's Profile

DJ Neot(ネオ) (Tetsuro Mikami)

DJ、サウンドプロデューサー、飲食店経営
1998年から横浜(神奈川)を中心にDJ活動を開始。2005年には竹芝にあるBay Side 最大級のClub「DASH-G」でResident DJに抜擢。PLAY STYLEをBLACK中心から現在のHOUSE中心のSTYLEへと広げ、六本木FERIAをはじめ様々なClubイベント に出演し、またInter FM(Radio Show)内のDJ Mixなどを担当。2007年からは銀座「砂漠の薔薇(Desert Rose)」のSound Director兼Resident DJとして活躍。Rasmas Faberとは2年連続競演し、Stephane Pompougnacなどメジャーアーティストと共演。 2011年からは六本木に出来た「Ristorazione LE G.A」のSound Producerに抜擢。Tech House、Deep House、Minimal 、Electro Houseを中心にLatin、Jazz、R&Bなど幅広くPLAY。 2012年以降は海外でのDJも多い。

2012.8 Cafe del mar Tarifa at Spain
2012.9 G.H Mumm Presents F-1 Official After Party at Singapore
2012.10 Marilyn Monroe’s Party at Korea
2013.3 The Yost( Guest DJ Sidney Samson) at L.A
2013.4 Elevater Lounge at L.A
2013.8 Cafe del mar Tarifa at Spain

またREMIXER&Creatorとしてもワークスタイルを広げており、アニメソングのRemixを皮切りに、2013年12月には Beatportより「DJ G3&Neot」名義で「Summer Rain」「Nu Disco」をSpainの24Beats Recordingからリリース。 また三味線演奏者「伊藤圭介」氏とのユニット「EDO BOYS」として現在楽曲制作中。
三味線とDance Musicの融合、新しい音の楽しさを追求中。

Interviewer Profile

LAVA

作曲家、DJ、サウンドプロデューサー

90年後半からロンドンでDJのキャリアをスタート。その後3枚のオリジナルアルバムを世界中でリリースさせる。1枚目の”Aile Alegria”はドイツのフロアチャートで4位を記録。2019年6月には待望の新作”Som do Verde”を自身のレーベル”Mundo Novo“よりリリースさせる。
音楽をまるでインテリアのように展開するそのサウンドスタイルで、選曲家としても不動の地位を築き上げ、各方面からのオファーは絶えない。今後も音楽を通して世界中へのコミュニケーション、リレーションを積極的に行っていく。

今回登場した商品

SSD-PHU3-Cシリーズ

本商品は、USB 3.1(Gen1)よりも高速な転送規格USB 3.2(Gen2)に対応したポータブルSSDです。内蔵SSDにはSSD本来の転送速度が発揮されるNVMe SSDを採用。USB3.2(Gen2)接続時では従来品(SSD-PMU3Aシリーズ)と比べて約2.3倍以上高速な約1,000MB/s※のリード速度を実現しました。Type-Cケーブル1本でUSB Type-C端子を搭載するSurface GoやMacBookに接続できるほか、USB Type-A端子搭載のパソコンと接続するためのUSB Type-C to Aケーブルも付属。多くのパソコンで使用できます。また米軍納入品の選定に用いられる米国MIL規格「MIL-STD-810G 516.6 Procedure IV」に準拠しており、万が一の落下による衝撃から保存されたデータを守ります。添付のWindows用ソフト「データ消去ユーティリティー」で、ドライブ内のデータを消去することができ、本体を廃棄する際など、保存した情報の復元・漏洩を未然に防止します。

2021年5月、バッファロー調べ。あくまで特定のテスト環境で得られた結果であり、必ずしも全ての動作環境で同様の結果が得られることを保証するものではありません。詳細は商品ページをご確認ください。