様々なアーティストとのコラボではWebAccess機能で作品を共有してみんなで作り上げていきます
第218回目の@Professional Usersはバッグデザイナーの福地 明子さん。12年間続けたイラストレーターの仕事からアクセサリーやバッグのデザイナーとして生まれ変わった福地さん。”Le Petit Cadeau(ル・プチカドー) ” 、「ちょっとした贈り物」という名前のブランドを立ち上げ異素材の組み合わせを特徴としたバッグを生み出しいつからか口コミでどんどんと広がっていき、今では多くの「大人」のお客様に愛されるバッグブランドとして成長しました。実はLAVAのPCバッグも福地さんのものです。そんな福地さんがバッファローの提供を受けてネットワーク対応ハードディスク「LS720D0802」をクリエイティブの作業でご使用とのこと。早速LAVAが代々木上原にある福地さんのアトリエを訪れ話をお伺いしました。
プロクリエイターが選んだ商品(バッファロー提供)
パソコンはもちろんデジタル家電ともつながる。ネットワークをつないで複数の機器でデータ共有。
Creator’s Profile
フリーランスのイラストレーターを経て、バッグ・小物・アクセサリーや衣装のデザイン・制作に携わる。 各プロジェクトでの企画やデザインの仕事と並行して、ハンドメイドのバッグ作家として定期的に個展を開催し、一点物のオリジナル作品を発表。 衣装の仕事としては『高泉淳子 Jazz & Voice Reading Live Show -風味体感レストラン恋物語-や『Atsuko Takaizumi 35th anniversary -Performance in my page 芝居とジャズと登場人物-』、 舞台『ア・ラ・カルト』などがある。
Interview
質感や手触りの違うものを組み合わせることで生まれる素材感の面白さで一点ものを生み出し、唯一無二のものを求めるお客様の声に応えています
——福地さんがバッグデザイナーになっていった経緯を教えてください。
幼少の時から絵を描くこと、物を作ることは好きでした。学校では工作の授業も大好きでしたね。中学生の時に母がコンピューターミシンを買ったんです。でも母は買ったもののまったく使わずに放置していたので私がそのミシンでお人形を作ったりとおもちゃ代わりにして遊んでいました。ある雑誌にアロハシャツの作り方が載っていてそれを作っていたのが当時はイラストレーターだったコスチューム・アーティストののひびのこずえさん。そして見様見真似で私もアロハシャツを作ってみたんです。
——最初がアロハシャツっていうのがいいですね。そこから洋服作りに目覚めていったんですか?
はい、ミシンを使って自分の着る洋服を作っていきました。高校生の時にはスーツやドレスまで作れるようになっていましたね。そのあたりからどんどんと覚醒していき、大学を目指して普通に勉強をしていましたが手に職をつけたいと思い文化服装学院に行きました。でも行ったものの授業が面白くなく3ヶ月でやめちゃいました。
——早いですね(笑)。
ええ(笑)。そこからフリーターになりますが私の行き場所はもう洋服ではないと思っていましたので、この際やってみたいことは全部やってみようと思いグラフィックの会社、そして出版会社にも入って働きます。でもそうこうしているうちに体を壊してしまいしばらく外に出られなくなりました。21歳の時です。気にした出版社の同僚が私が絵を描けることを知っていてイラストの仕事をふってくれたんです。そこからいわゆる商業イラストレーターとして本や雑誌、パンフレットなどに描く挿絵専門のイラストレーターを12年間続けました。同時にイラストをやりながら自分のためにアクセサリーや小物も作っていたんです。それを見たショップの人や企業の方から作って欲しいという依頼が来るようになったんです。当時イラストはコンピューターで作る時代になってきて、だったら私は手で作るアクセサリーメイキングに力を入れようと思いオリジナル商品も作っていた青山にあったセレクトショップに入社して、働きながら勉強を始めることにしました。
——その後もう一社違うアクセサリー会社に入っていますね?
はい、そこは自社ブランドのアクセサリーの企画とデザインができるというので入りました。でも会社がその部門が軌道に乗るまでに我慢できずに閉鎖してしまいます。そこで雑貨のメーカーに入り文具をメインに企画の仕事をしました。でも通算で6年間サラリーマンをしながら勉強をできたのでそろそろフリーに戻ろうと42歳の時にフリーランスになります。
——まだバッグは出てきませんね。その後なにかきっかけがあったんですか?
あったんです。KISSA(キサ)という高田喜佐さんというデザイナーが手がける老舗の靴のブランドがあります。 KISSAはコム・デ・ギャルソンや山本寛斎のショーの靴も作っています。もう喜佐さんは残念ながら亡くなってしまったんですが、彼女の作った靴のアーカイブを制作する仕事が入ったんです。喜佐さんの靴をすべて倉庫から出して神戸のファッション美術館に寄贈することになり、3ヶ月の期間をかけ寄贈する靴の資料を私が作ることになりました。ずっと眠っていた靴をメンテナンスしたり3ヶ月間は多くの靴に囲まれて仕事をしていました。その仕事を終える頃に「やはり自分もなにかを作りたい!」って素直に思えたんです。靴の納品を見届けたその足でユザワヤへ向かいました。その時になにを作ろうかと思った瞬間頭に浮かんだのがバッグでした。
——おー、そこで来ましたか。
すぐさまミシンの前に座り大きなトートバッグを作り出したんです。サラリーマン時代はほとんどミシンを使っていなかったのでやり始めたら楽しくなってきて。勘を取り戻すのもあり毎日作り続けてしまったんです。なので同じようなトートバッグが山のように増えて(笑)。せっかくだからこれを売ってみようと思い友人が紹介してくれたワインバーで展示販売をしました。それが自分にとっては記念すべき一番最初のバッグの展示会でした。ユザワヤで思いたってからそこまで2ヶ月足らずでしたね。
——勢いがあります。それが何年前の話ですか?
11年前です。そこから年に2回、バッグの展示会を続けています。
——では福地さんのバッグについて聞かせてください。
ブランド名がフランス語で”Le Petit Cadeau(ル・プチカドー) ” 、「ちょっとした贈り物」という意味です。異素材を組み合わせるのがブランドの特徴です。質感や手触りの違うものを組み合わせるのが私は好きです。ただ綺麗なものよりもそこから崩れているものの方が好きですね。布と革のアンサンブルも特徴です。布だけでなく、革だけでなく、組み合わせることで生まれる素材感の面白さを前に出しています。
来てくださるお客様は基本大人の方が多いですね。このブランドはすべて手作りの一点ものなので、バブルも経験してブランドものもたくさん持っていて、その上でやはり他とは違うものを探しにくる方々が多いです。ほぼ口コミでお客様は増えています。持っていると周りの人がバッグを褒めてくれることが多いようで、人がまた人を連れてきてくれるパターン。ありがたいですね。
——舞台衣装も作っていますね?
友人の女優、高泉淳子さんのリクエストで舞台とライブの衣装を手掛けています。私自身が仕立てることはしませんが、全体のディレクションやドレスの装飾、小物などを作ったりします。あとは企画からデザインまで携わる仕事も続けていて、メーカーから依頼されて作るバッグや小物が中心です。声をかけてくれる方たちの仕事は必ずします。イラストは描いている時は自分が作っているという実感がありますが、印刷されると家族だったものが遠くに行ってしまったような寂しい感覚になります。今は手作りといのもあり、ある程度は顔の見えているお客様に届けているのでその方が単純に楽しいです。それとアーティストとのコラボもしています。私のバッグに絵を描いてもらったりブリキのお花を縫い付けたりテキスタイルのデザイナーとやったり。これもとても楽しいので続けていきたいですね。
このネットワークハードディスクにデータを入れておけば外には何も持って行く必要がありませんし、自分のiPhoneひとつでデータを共有できます
——実は僕のパソコンを入れているバッグは福地さんのデザインしたものです。かなり気に入っていて荷物がなくても肩から下げています(笑)。これからも新作を楽しみに待っていますね。ではパソコンの話をしましょう。お使いのパソコンとソフトを教えてください。
パソコンはMacBook ProでソフトはIllustrator。Illustratorはバッグの図面を作るのに使います。パターンは手書きでやりますが実寸の図面作りはパソコンで行い、それをそのまま工場に出します。なのでIllustratorは外注やメーカーとの仕事で使っています。ただ自身のブランドのデザインでもまずはパソコンで図面をひいて製作をしています。
——現在福地さんがバッファローの提供を受けて使用しているネットワーク対応ハードディスク「LS720D0802」について聞かせてください。
私自身様々なプロジェクトで仕事をしていて例えばアーティストとのコラボレーションの仕事でいうなら、私がまずベースを作って彼らが次に絵を描いたりなにかを加えたりするかの順でクリエイティブが進みます。その際にこのバッファローのネットワーク対応ハードディスク、LS720D0802を使ってWebAccessする設定にすれば参加するアーティストたちと共有ファイルを作ることができて、そこでデータのやりとりがみんなとできるんです。それがまずはいいなと思いこの機種を選びました。
福地さん愛用のネットワーク対応HDDの詳細はこちら。
LS720Dシリーズ
それにプラス、iPhoneからこのハードディスクへのアクセスが出先から可能なので共有フォルダや自分で保存したデータもすべて外から見たり人に見せることができるんです。なのでプレゼンする際にもそれらのデータがiPhoneに入っていなくてもハードディスクにアクセスすればその場でみなさんにプレゼン内容をiPhoneでお見せすることができます。特に持ち運びをするのが大変な容量の大きい動画などのデータはこのハードディスクに入れておいて外からアクセスをして見たり見せたりすることができるのでいいですよね。やはり今の時代はiPhoneひとつで色々できるのは私たちクリエイターにも便利ですし、なにかスタイリッシュな感じにも見えます。
外出先から自宅のネットワーク対応HDDにアクセス可能。
WebAccess機能
あとはデザイナーとしてハードディスクに保存したデータを守ることも重要です。一度データが入っているパソコンが壊れたのですがバックアップしていませんでした。なので実は初期の頃の図面が残っていないんです。手書きのパターンは残っていますがごくたまにその時のデザインが必要になることがあるんです。細かい位置とか当時のパソコンのデータだと書いてあったんですが手書のパターンには書き込んでいません。やはり細かいところを含め残しておかないといけません。バッグのオーダーをする際も過去のものを見せてこれに近いものをという風にお客様には選んでもらえた方が早いですし確実です。それには過去のバッグの写真やデザインが残っていた方がお客様とのやりとりがスムーズにいきます。なのでそれ以来データを守ることの重要性は誰よりも感じています。先ほど話したWebAccess機能とミラーリングという機能が気に入って導入したんですが、このハードディスクには2台のハードディスクが入っていてミラーリング機能で2台のうちのどちらかが壊れたら交換用のドライブを入れ換えることで壊れる前の状態に戻してくれるんです。私のようにデータ保存のことで失敗した人には魅力的かつかなり重要な機能ですよね。安心して使用できます。
データを自動で二重化し大切なデータを守る。
ミラーリング機能
またこのハードディスクには高性能なヘキサコアCPUが搭載されていてこれも便利です。複数の命令を同時に処理できるCPUのおかげで複数端末から同時にアクセスしても安心です。例えばこのアトリエにたくさんのアーティストたちが来て作業をすることが多いんですが、ひとりはパソコンでひとりはiPhone、そしてiPad。このメンバーが同時にこのハードディスクにアクセスすことができてデータを共有したり写真や自身の作ってきたデータを見せることができるんです。今までだと遅くなったり見られなくなったりしましたが、繋がるのがとても速くなっています。やはり今の時代は動作が高速であることは重要で、それによってスムーズな作業にもつながりますし、アイデアも出やすくなり時間も短縮されます。待っているとイライラしますからね。
高負荷時でも安定した動作。
高速ヘキサコアCPU
そして私みたいにすぐにパソコン内がデータでいっぱいになってしまった時にその都度外付けハードディスクなどにコピーするのではなく、これはネットワーク対応のハードディスクなのですぐさまパソコン内のデータをWi-Fiを使って素早く移せます。これは実はとっても便利で今までのような煩わしさがないんです。今のWi-Fiも昔と比べればとても速いので、ネットワーク系のハードディスクはさらに使い勝手の良いものになっていると思います。そして私はそこまでパソコンに詳しいわけではないんですが最初の設定が実はiPhoneでできます。もちろんパソコンからもできますがiPhoneからも簡単設定という機能で本当に簡単にセットアップできました。iPhone からできるのはなんか気分的にも楽ですし手軽でいいですよね。バッグのデザインをしている割には私は外にあまり荷物も持って行くのが好きではないんです。でもこのネットワークハードディスクにデータを入れておけば外には何も持って行く必要がありませんし、自分のiPhoneひとつでデータを共有できます。やはりそれが一番気に入っていますね。それに外に機器を持ちださないでいいのはその機器を落としたり壊したり失くしたりというリスクが全くなくなりますしね。そういう点でもこのハードディスクは今の時代にもフィットしていると思いますし、それにプラス、トラブルにも強いハードディスクの二重構造ですからスマートに、そして安心して使えるというありがたいハードディスクだと思います。あと余談ですが我が家の棚の下のスペースにまるで計算されたかのようにこのハードディスクがすっぽりはまったのもとっても嬉しかったです。
——どうもありがとうございます。時代に合っている感ってなにか僕もわかります。今のWi-Fi時代においてデータをスムーズに扱うにはもってこいの機器ですよね。クリエイターってそういうところの機能や見え方も気にしますしね。僕も福地さんのバッグユーザーのひとりとしてこのハードディスクを使ってさらにクリエイティブ性もアップしたかっこいいバッグの誕生を楽しみにしています。今日はどうもありがとうございました。
Creator’s Favorite Foods
福地 明子の好きな料理“この一品!” 「山せみの鴨せいろ」
福地さん曰く、「基本的にお蕎麦大好き。夜は蕎麦飲みをよくします。なので夜の方がよく来るんですが、とにかくこのアトリエ近くのお蕎麦屋さん”山せみ”のお蕎麦が本当に美味しく、一度食べたら必ず通いたくなるお店です。昼も夜も大満足できます。」
Interviewer
LAVA
作曲家、DJ、サウンドプロデューサー
90年後半からロンドンでDJのキャリアをスタート。その後3枚のオリジナルアルバムを世界中でリリースさせる。1枚目の”Aile Alegria”はドイツのフロアチャートで4位を記録。2019年6月には待望の新作”Som do Verde”を自身のレーベル”Mundo Novo“よりリリースさせる。音楽をまるでインテリアのように展開するそのサウンドスタイルで、選曲家としても不動の地位を築き上げ、各方面からのオファーは絶えない。今後も音楽を通して世界中へのコミュニケーション、リレーションを積極的に行っていく。
今回登場した商品
LS720Dシリーズ
IEEE 802.3bz規格の2.5GbE(2.5GBASE-T)およびIEEE802.3ab規格の1GbE(1000BASE-T)に対応。さらに6つの独立して動作するプロセッサコアを持ち、複数の命令を効率的に分担して処理できるヘキサコアCPUを搭載。パソコンのバックアップやスマホでの写真の閲覧、複数の端末からの同時アクセスなど、多くの機能を同時に処理する際にも高速で安定した動作を実現しています。そして家中で地上デジタル放送の録画番組を楽しめる、DTCP-IP機能に標準対応。レコーダーに録画された録画番組をNASへダビングし、ネットワークでつながった他の部屋のテレビなどで再生できます。また本商品は2ドライブを搭載しており、ミラーリング(RAID1)でデータを維持しながらドライブ交換が可能。より柔軟なメンテナンスが可能になり、写真や動画などの大切なデータをより安全に保管できます。