【How to】業務用Wi-Fiアクセスポイントの選び方のコツ

はじめに~失敗と成功を分ける「Wi-Fiの選び方」~

業務用Wi-Fi導入の成否のカギを握る「どのWi-Fi機器を選ぶか」問題。さまざまな用途や環境向けに細分化したラインナップから、“適切に”選ぶには予備知識が必須です。

このHow to記事では、初めて業務用Wi-Fi導入に関わる方や、数年ぶりのリプレースで現在のトレンドを確認したい方向けに、ネットワーク設計のプロが選定する際のチェックしているポイントを解説します。

重要な機種選定

機種選定に失敗すると、通信が途切れる・速度が遅い・不正アクセスを回避できないなど、仕事を妨げるトラブルが生じる恐れがあります。最悪の場合買い直しが必要かもしれません。毎日の業務で利用する通信インフラだからこそ、適切な機能・性能を有する製品の選定が必要不可欠です。

知っていますか?「業務用」と「家庭用」の違い

オフィスなど仕事場へのWi-Fi導入における成功ポイントの一つ目は 業務用を選ぶ
店頭でよく見かけるWi-Fi機器の大半は家庭用Wi-Fiルーターです。家庭用Wi-Fiルーターはあくまでご家庭での利用を念頭に設計されており、業務用としては不足を生ずることがあります。

業務用をオススメする4つの理由

1. 業務を止めない

保証期間が長くサポートも充実で安心

3. 情報漏洩リスク対策

セキュリティーレベルが高い

2. ストレスフリーな通信

多台数同時接続でも安定通信

4. 管理工数を削減

遠隔管理で機器管理者の負担を大きく軽減

家庭用と業務用はここが違う

業務用のコンセプトは「業務を止めない信頼性を最優先とした設計」です。

※1 標準保証3年間、Web上の5年保証登録により2年延長
※ Wi-Fi 6対応製品のうち、同一のアンテナ本数(2×2)のモデルを比較

業務用Wi-Fi機器開発者インタビュー

機能で大別される「Wi-Fiルーター」と「Wi-Fiアクセスポイント」

Wi-Fiの「親機」はまず「ルーター機能の有無」で大きく分かれます。
ネットワーク設計において、インターネット回線との接続に「ルーター」が必要になりますが、「ルーター」をWi-Fi機器と一体型の「Wi-Fiルーター」で準備するか、「ルーター」を「Wi-Fiアクセスポイント」と別製品で用意するかが、最初の分かれ目です。

SOHO・小規模の一室オフィスで、接続する端末が40台までの場合は、1台で手軽に完結する「業務用Wi-Fiルーター」がオススメ。
一室以上あり広範囲、または40台以上の端末が接続する場合は、規模に合わせた柔軟な構築ができる 「業務用Wi-Fiアクセスポイント 」を選び、機器構成を考えていきましょう。

Wi-Fiアクセスポイントの選び方はココに着目

Wi-Fiアクセスポイントは商品ラインナップが多く展開され、機種ごとに機能差もあります。そこで、機種選定の前に必ず押さえておきたい着眼点を6つ紹介します。

Wi-Fiには、通信速度やつながりやすさなど特性が異なる規格があります。
2019年には高速で多台数環境でもパフォーマンスを維持できる「Wi-Fi 6」、2020年には干渉が少ない6GHz帯での通信が可能な「Wi-Fi 6E」が登場しています。

6GHz帯の通信は、2022年9月の省令改正以降で利用できるようになりました。

同時に接続可能な端末台数にも違いがあります。
将来に端末が増える場合を想定し、無線端末最大接続台数に余裕を持たせた機器を選ぶのがオススメ です。

アクセスポイントには「屋内用モデル」と「屋外用モデル」があります 。

屋外や粉塵の舞う過酷な環境 への設置には防水・防塵設計の屋外用モデルを選びましょう。 腐食性ガスの漂う温泉地 や、 塩害の影響を受ける海沿いの施設にも耐腐食性能を持つ屋外用モデルがオススメです。

●屋内設置タイプ

業務用Wi-Fiアクセスポイントと言えば一般的に屋内用のものを指します。
バッファロー製の場合、共通仕様として壁掛け・天井設置が可能。また、電源コンセントが無い場所でも使えるPoE(LANケーブルでの電力供給)に対応し、設置柔軟性も確保しています。

●屋外設置タイプ
屋外や粉塵が舞う過酷な環境向けに防水 ・防塵設計としたモデル。中でも直射日光対応モデルは屋根のない場所への設置も可能です。長距離通信を得意とし建屋間通信にも対応します。

不正アクセスを防止する「認証」、Wi-Fi通信の盗聴・傍受を防ぐ「暗号化」は、機密情報を扱う企業ユーザーにはもはや必須と言っても過言ではありません。
その他、来客の際に制限付きで通信を提供する「ゲストポート機能 」、公衆Wi-Fiを運営できる「フリースポット認証」、公共スペースでの物理的ないたずらに備える「セキュリティーカバー」など、ユニークな特長を持つ機種もあります。

機器を導入してゴールではなく、導入後、安定したネットワークの維持も肝要。そのためにも管理 ・運用のしやすさも機器選びのポイントです。
「リモート管理」は現場へ出向くことなく遠隔で稼働状況の把握やメンテナンスを行うことができ、担当者の負荷を軽減します。
特に多台数・多拠点に機器を導入する際におすすめしたいのが「ゼロタッチ導入」。機器設定情報を自動反映する仕組みにより、一台ずつ設定作業する手間を省き、現場での設定が不要になります。

“ネットワークが止まる”=“業務が止まってしまう”ため、万一の故障時のダウンタイムを最大限減らせる機器を選ぶことが大切です。
サポート対応が手厚いベンダーを選ぶ、長期保証の機器を選ぶ、保守への加入を検討しましょう。

ユースケース別のおすすめ機種

ケース① SOHO・小規模オフィス

オススメ機器:「VR-U300W」「WAPS-AX4」
SOHO・小規模の一室 オフィスで、接続する端末が40 台までの場合は、1台で手軽に完結するWi-Fiルーター「VR-U300W」。一室以上ある、または既存でルーターがある場合は、Wi-Fiアクセスポイント「WAPS-AX4」がオススメです。

ケース② 中小規模オフィス

オススメ機器:「WAPM-AX4R」
端末40台からの同時接続でも快適に通信が可能、安定通信を実現するための各種機能や、法人用途に必要なセキュリティーを備えた中規模オフィスにぴったりなミドルレンジの Wi-Fiアクセスポイントです。

ケース③ 大規模オフィス

オススメ機器:「WAPM-AXETR」「WAPM-AX8R」
1台のアクセスポイントで60台~80台の多台数の端末をカバーできるハイエンドモデルがオススメ。高速通信を妨げない2.5Gbps対応有線LAN ポートを搭載しており、速度向上による業務効率UPも期待できます。

ケース④ 工場・倉庫

オススメ機器:「WAPM-1266WDPRA」
屋外や粉塵が舞う過酷な環境への設置には防水・防塵設計の屋外用モデルがオススメ。リピーター機能(WDS)を用いて通信を無線中継することで、敷設工事費の削減にも貢献。

ケース⑤ 小規模店舗・飲食店

オススメ機器:「FS-M1266」
飲食店や公共施設など不特定多数の人に公衆Wi-Fiを提供したい場合、フリースポット導入キット「FS-M1266」がオススメ。利用者の特定・利用記録の保存ができる認証機能で、悪質な利用者によるトラブルを回避し安心運用が可能です。

ケース⑥ 学校

オススメ機器:「WAPM-AXETR」
トライバンド対応で多台数接続時にも安定した通信環境を実現。「公平通信制御機能 」により、複数の端末が同時に動画再生してもバラツキを抑え、生徒の集中力を切らさず授業をスムーズに進められます。


【相談無料】機器選定はWi-Fiのプロに相談できます!

選び方のコツを紹介してきましたが、お客様の環境・使用用途によって適切なWi-Fi機器は千差万別。一人ですべての構成を適切に決めきるのは大変。
そのため、失敗しない機器選びの近道は、”ネットワークのプロに適切な機器選定や設計を相談すること”です。
お悩みの方はぜひバッファローへご相談ください。
お客様のご要望をヒアリングの上で、適切な機器構成をご提案いたします。
ご相談は無料。
そのほかにも、カタログを送ってほしい、導入前に評価機を借りたい、施工設置も依頼したいなど、ぜひお気軽にご相談ください。

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