長期的な株主価値の最大化に向けて

2025年4月1日更新

1.これまでの当社の取組み等

 当社は、従前より、長期的な株主価値の最大化を図るべく、以下施策を実施してまいりました。

当社は、2003年に純粋持株会社体制へ移行し、経営理念であるメルコバリューと「森の経営」を実践し、経営基盤の強化と事業分野の拡大を図ってまいりました。具体的には、食品分野「シマダヤ株式会社の完全子会社化」やダイレクトマーケティング事業への進出等です。また、2022年11月には金融事業廃止を決議するなど、同時に事業の再整理を行ってまいりました。

当社は、過去から株主還元を重視してまいりました。具体的には、2017年3月期から2023年3月期までの7期の間、配当と自己株式取得により総還元性向80%を目標とする資本政策の基本方針を策定・実施してまいりました。また自己株式取得に関しては、株主還元の他、ROE向上にも寄与したと考えております。

株主・投資家の皆様との対話に関しては、2021年4月にIR部を設置し、同年6月にはIR担当役員を外部から招聘するなど取組みを強化してまいりました。また、株主・投資家の皆様に当社の事業内容等への理解をより一層深めていただくため、決算説明資料等に加え、2022年1月より、シェアードリサーチ社による当社の調査レポートをホームページに掲載し、情報開示の充実化にも努めてまいりました。

2.これまでの問題点

 前述のとおり、純粋持株会社体制は、経営基盤の強化という観点からは、意味のある体制でしたが、事業分野の範囲が広すぎることによる様々な問題点も顕在化してまいりました。

傘下事業会社の重要な意思決定はホールディングスの事前承認が必要であり、結果として、経営責任の所在が不明確であることや迅速な意思決定に支障をきたすことも出てまいりました。

 純粋持株会社であることにより、一部の取締役に広範囲な業務と負担が集中することや、傘下事業会社の経営陣においては資本市場に対する意識が薄いといった状況も存在しました。

 また、以前より、傘下事業会社ごとに経営計画等を策定し実施してまいりましたが、ホールディングスとしての経営計画は事業分野が広いこと等により策定が困難でありました。上場会社である当社の経営計画の公表がないことに対し、株主・投資家の皆様からは、業績は理解したが、今後どういった方針で経営を行うのか、その進捗状況の把握はどうするのか等々といった、ご指摘もありました。

3.今後の方針

 こうした問題点を解消し、長期的な株主価値の最大化を目指すためには、現在の純粋持株会社という形態ではなく、各事業が独立して経営することが最重要であり、必要なことと考えております。2023年1月に「当社連結子会社 シマダヤ株式会社の株式分配型スピンオフの準備開始及び上場準備の開始に関するお知らせ」で公表しましたとおり、シマダヤ株式会社のスピンオフ上場を始めとする組織再編の実施が必要と判断いたしました。

この組織再編等のために、まずは2023年上期に以下の施策を実施いたしました。
監査等委員会設置会社への移行(2023年6月26日)
東証スタンダード市場への移行(2023年10月20日)

組織再編は以下のとおり3つのSTEPで実施いたしました。
親会社の(株)マキスが(株)メルコグループに社名変更 (2023年7月1日)
シマダヤ(株)のスピンオフ・上場 (2024年10月1日)
(株)メルコホールディングスが(株)バッファローを吸収合併し、(株)バッファローに社名変更

 このような組織再編を通して、傘下事業会社ごとにおける経営資源の整理と再配分を行い、それぞれに成長戦略を明確化し、最適な資本政策を実施いたします。
 この度、2025年4月1日をもって、この組織再編の3STEPが、すべて完了いたしました。
 今後は新体制下において長期的な株主価値を最大化すべく、鋭意邁進してまいります。事業計画等においては適切なタイミングで必要に応じ公表してまいります。