「Wi-Fi 7」とは? 飛躍的進化を遂げた新時代の通信



「Wi-Fi 7」とは?

最大通信速度や接続の安定性が向上

Wi-Fi 7 は、Wi-Fi 6(6E) をベースに、通信効率や遅延が改善された新時代の無線規格です。IEEE(Institute of Electrical and Electronics Engineers、米国電気電子学会)では IEEE802.11be という規格で策定が進められており、Wi-Fi Alliance からは 7番目の規格として案内されています。従来の規格に比べ、最大通信速度や接続の安定性が向上し、進化するWi-Fiの利用シーンの要求に応えられるようになりました。

「Wi-Fi 7」は、「wifi7」や「WiFi7」などのように表現されることもありますが、正式な記述は「Wi-Fi 7」です。「Wi-Fi」は、「ワイファイ」と読みます。


今までのWi-Fiとの違い

最大通信速度は Wi-Fi 6(6E)の約3.7倍

最大通信速度で比較すると、Wi-Fi 7(36Gbps)は、Wi-Fi 6(6E) (9.6Gbps)の約3.7倍です。

Wi-Fi 7 の数字はMLO利用時(2.4GHz 4ストリーム+5GHz 8ストリーム+6GHz 8ストリーム)の理論値です。速度に関しては、理論上の最大値であり実際の転送速度を示すものではありません。


「MLO」や「320MHz幅通信」などの目玉機能を実現

Wi-Fi 7 は、Wi-Fi 6(6E) に比べ、変調方式、最大ストリーム数、最大帯域幅の改善が図られ、最大通信速度が最大36Gbpsまで増加します。また、MLO(Multi-Link Operation)といった新機能により、通信遅延や安定性が改善する見込みです。

Wi-Fi 6 Wi-Fi 6E Wi-Fi 7
規格名 IEEE802.11ax IEEE802.11be
規格リリース年 2019年 2020年
※ 日本で利用可能となった年は2022年
2024年
周波数 2.4GHz帯
5GHz帯
6GHz帯 2.4GHz帯
5GHz帯
6GHz帯
最大通信速度 3.5Gbps 9.6Gbps 36Gbps
変調方式 1024QAM 4096QAM
最大ストリーム数 8x8 8x8
最大帯域幅 160MHz幅 320MHz幅
その他
主要機能
・OFDMA
・MU-MIMO(アップロード/ダウンロード)
・TWT
MLO
(Multi-Link Operation)


進化した機能

すべてのWi-Fi 7対応機器がすべてのWi-Fi 7機能に対応するわけではありません。

それぞれの機能を端末で利用するためには、Wi-Fiルーターだけでなく、端末もそれぞれの機能に対応している必要があります。

画像はイメージです。

MLO(Multi-Link Operation)

通信速度の向上と通信の安定化

※ ルーター画像はイメージです。

MLOを利用することで、2.4GHz/5GHz/6GHzのうちから、複数の周波数帯を同時利用できるようになりました。これにより、通信容量が拡大し通信速度が向上するほか、干渉波を受けても影響のない通信帯域を利用し、遅延が起きにくくなるなど通信の安定化が期待できます。

本説明は、MLOの同時モード(MLMR:Multi-Link Multi-Radio)についてのものです。

320MHz幅通信

最大帯域幅が2倍に拡張し、通信速度も2倍に

※ ルーター画像はイメージです。

無線通信で一度に利用できる帯域幅が、160MHz幅から320MHz幅に拡張されます。これにより、従来に比べて2倍の通信速度が実現できます。

320MHz幅の通信は、6GHz帯のみ利用可能です。

4096QAM

電気信号の変換効率が向上し、近距離での通信がより高速に

変調方式の改善により、通信効率が向上します。一度に表現できる情報量が、1024QAM(10bit)→ 4096QAM(12bit)に増加し、これにより通信速度が1.2倍に増加します。近距離通信時に有効な機能です。

Multi-RU(Multi-Resource Unit)

周波数の割り当てを最適化、利用効率が向上

Multi-RUは、無線通信における1ユーザーあたりの周波数割り当てを、さらに細かい単位で実現できるようにするものです。従来は1ユーザーに1つのRU​(Resource Unit)​​​​までの割り当てでしたが、Wi-Fi 7では、1ユーザーに複数のRUを割り当てることができるようになりました。周波数の利用効率が向上します。

パンクチャリング

干渉波が発生しても影響を最小限にし、通信効率が改善

Multi-RU により、パンクチャリング(穴あけ)も利用可能です。利用中のチャンネルに干渉波が発生した場合、従来は分断されたチャンネルのうち一部分しか利用できませんでしたが、Multi-RU を利用すれば、干渉波の部分を、穴を空けるように避け、分断されたチャンネルでもチャンネルの複数部分を同時利用できます。


「Wi-Fi 7」の活用シーン

安定した接続が求められる高密度環境に対応

UHD動画の視聴

4Kや8KなどのUHD(Ultra-High Definition)動画視聴において、ネットワーク環境が貧弱である場合、動画のスキップや長いバッファ時間が発生したり、低品質での再生になってしまいます。快適に動画を視聴するために、Wi-Fi環境の向上は必須です。

VR/ARなどのXR技術利用

VR(Virtual Reality、仮想現実)/AR(Augmented Reality、拡張現実)などのXR(Cross Realyti/Exteded Reality、クロスリアリティ)技術により、現実の物理空間と仮想空間を融合した体験が得られます。没入感を得るために、高効率のデータ伝送や、遅延を起こさない安定した接続環境が必要になります。

ハイブリッドワーク

テレワーク/オフィスワークを組み合わせたハイブリッドワークの働き方が広がっています。オンライン会議では、待機時間や音声のひずみが生じることは望ましくありません。家庭内のWi-Fiデバイスと同時利用しても影響が生じないようにする必要があります。高密度環境でも安定して通信できる環境を整備しましょう。


よくある質問

従来の規格と互換性はありますか?

はい。同じ周波数帯が利用できる場合は、互換性があり、通信速度が遅い方の無線規格で通信が可能です。異なる周波数帯を利用する場合は、互換性がないため、通信できません。

屋外で利用することはできますか?

2.4GHz帯と、W56に分類される5GHz帯は、屋外で利用することが可能です。W52とW53に分類される5GHz帯と、6GHz帯は、屋外で利用することはできません。

電波の飛距離は伸びますか?

電波法により出力の上限が定められているため、最長の飛距離は伸びません。しかし、干渉や遅延に強くなる技術を利用していることから、電波の範囲内であれば、接続しやすい環境になり、従来はつながりにくかった場所もつながりやすくなって、飛距離が伸びたように感じることがあるかもしれません。


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本音の家電ガイド『家電批評』にて実施されたルーター比較企画において、WXR18000BE10Pは1位を獲得しました。
6GHz帯の下りの通信速度で評価をいただいています。

家電批評 上半期BEST BUY 2024 Wi-Fi 7ルーター部門で1位を獲得

株式会社晋遊舎 発行『家電批評2024年7月号』の記事を一部編集。


関連情報

Wi-Fi 7 より以前の規格について詳しくは、以下をご覧ください。


本特集の情報は、2024年1月時点のものです。