【How to】コスト削減4つのヒント ~ネットワーク構築編~

はじめに ~ネットワーク構築の成功のカギは?~

重要なのはトータルのコスト"TCO"の削減

DX推進やデジタル化などのIT需要の高まりに対し、経営層・情報システム部門で重要な課題になっているのが「TCO(Total Cost of Ownership)」の削減です。
TCOとは、ITシステムの導入、維持・管理などにかかる総費用のことを指します。TCOを削減することは、企業経営の安定化やコストカットに大きく貢献します。

コストは下がったが効率が落ちる、これまでなかった手間が増えるなど、本末転倒にならないようにすることが大切で、目の前の「初期費用」だけではなく、導入後の「ランニングコスト」やトラブル時の「修理費・復旧費」など、見えづらいコストも含めトータルで考慮する必要があります。

この特集では、ネットワーク構築の場面における、コスト削減の4つのヒントを紹介します。

①Wi-Fiで「配線コスト」を削減

有線LANのみとWi-Fi導入の比較

有線LANは配線の整理が煩雑になりがちで、接続する端末の分だけケーブルを用意する必要が出てきます。数が増えれば増えるだけ、管理や整理の手間が増えてしまい、機器配置がフレキシブルに行えず、調整に工数がかかる課題が出てきます。

一方Wi-Fiは、オフィスのレイアウト変更などの配線コストがほとんどかからず、ケーブル調達コストも削減できます。フリーアドレス導入など働き方改革にもつながります。

高速で安定性の高いWi-Fi

Wi-Fiは技術進化によって新規格が登場してきています。
2019年には高速で多台数環境でもパフォーマンスを維持できる「Wi-Fi 6」がリリースされ、2022年には干渉が少ない6GHz帯での通信が可能な「Wi-Fi 6E」が利用可能になりました。

②適切な台数を見える化し「機器・工事コスト」を削減

Wi-Fiアクセスポイントの設置台数

多すぎず少なすぎない”適切な台数”がポイント

Wi-Fi環境を構築する際、Wi-Fiアクセスポイントの適切な台数・設置位置が、機器・工事コストに大きく影響します。

設置台数が多すぎると、機器コストがかさむ上に、Wi-Fi機器同士での電波干渉が発生し、かえって悪化することがあります。廊下に設置して1台で2部屋カバーするなど、必要最低限の台数でWi-Fiが必要な範囲をカバーできる適した位置に設置することで、Wi-Fi機器同士での電波干渉を抑えつつ、機器コストダウンにもつながります。

逆に、設置台数が少なすぎると、台数が足りず電波が届かない場所ができてしまった場合、増設のための余計な設置工事のコストがかかり本末転倒です。

【バッファローの提案】 現地調査で”適切な台数・設置位置”を見える化

電波は目で見えない上に、壁や柱など環境によってパフォーマンスが変わるため、机上で算出するのは難易度が高く、導入前の現地調査が非常に有効です。
Wi-Fi機器の適切な台数・設置位置を見える化すると、適切なネットワーク工事費用も見えてきます。設置先の環境によって工事内容の費用も変わってくるため、現地調査することで見積の金額に根拠も出ます。

PoE(Power over Ethernet)で電源工事費を削減

電源コンセントの場所にとらわれない自由な設置の実現

Wi-Fiアクセスポイントは、天井や壁面のできるだけ高い場所に設置することで、机の上のモニターや人によって電波が遮られるのを防ぎ、より遠くまで電波が届きやすくなります。
LANケーブルで給電できるPoE対応のWi-Fiアクセスポイントを使えば、対応した給電機器(PoEスイッチやPoEインジェクター)と接続することによって、電源のある場所にとらわれない自由な設置が実現。電源を引き回すための工事も不要になり、設置費用も削減できます。

③拠点間ネットワークの「回線敷設・通信コスト」を削減

敷地内建屋間をWi-Fiでつなぐ

離れた建屋にネットワークを敷きたい場合、建物間をWi-Fiでつなぐことでネットワーク化できます。ケーブル敷設工事にかかる費用に比べて、屋外Wi-Fiは低コストで実現でき、複数の建物を1つのネットワークでまとめることで回線コストの削減にもなります。

本社と支店の拠点間ネットワーク

本社と支店など地理的に離れた拠点間でのセキュアな通信を構築する際に使われる「VPN(Virtual Private Network)」は、インターネット上に仮想の専用線を構築し、プライベートネットワークを作る技術です。なかでも「インターネットVPN」は低コストかつ短期間で導入することができる点が特長です。

専用線 IP-VPN、
広域イーサネット
インターネットVPN
回線利用 拠点間を直接接続   閉域網 インターネット回線
コスト 非常に高い 高い 安い
通信品質 非常に安定 安定 回線の影響あり
セキュリティー 非常に高い 高い やや高い
拡張性・柔軟性 低い やや高い 高い

④管理・保守の「ランニングコスト」を削減

リモート管理サービス

機器導入などの初期費用を安く抑えたとしても、システムの維持管理に手間がかかってしまうものだと、管理・運用の人件費が大きく膨らんでしまいます。管理工数削減のツールを導入しても、ランニングコストがかかるものだと利用料金によっては、TCOが想定よりも過大になってしまうことがあります。
そこでバッファローの無料リモート管理サービス「キキNavi」がコスト削減に貢献します。

保守サービス

不具合や故障などのトラブル対応の費用、システムダウンが原因で生じる業務上の損失、ビジネス機会の喪失も見えにくいコストとして考えられます。システムの新規導入を検討する際、初期費用に意識が向きがちですが、これらの見えにくいコストも十分に意識しなければTCO削減にはつながりません。
将来性まで考えて、未来の機会損失を防ぎ、ダウンタイムを減らすことが会社の利益につながります。

さいごに ~適正コストでネットワーク構築を成功させる一番の近道とは~

コスト削減のヒントを紹介してきましたが、お客様の環境・使用用途によって適切なネットワーク構成は千差万別です。そのため、適切なコストでネットワーク構築を成功させる一番の近道は、”ネットワークのプロに適切な機器選定や設計を相談すること”です。
お悩みの方はぜひバッファローへご相談ください。
お客様のご要望をヒアリングさせていただき、適切な機器構成を提案いたします。
ご相談は無料です。
そのほかにも、カタログを送ってほしい、導入前に評価機を借りたい、施工設置もお願いしたいなど、是非お気軽にご相談ください。

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