生産性向上と通信安定化を目的に、Wi-Fi環境をリニューアル。広大な工場エリアとオフィスエリアの各用途に則した快適な通信環境を実現

株式会社コクヨ工業滋賀 様

コクヨ株式会社の生産子会社として、Campusシリーズで知られるノートやルーズリーフなどの紙製品を製造する株式会社コクヨ工業滋賀。琵琶湖の環境保全を目的に「ReEDEN(リエデン)プロジェクトを発足させ、葦(ヨシ)を原材料とした自社オリジナルブランドも手がけています。国内最大級のノート工場では製造のほとんどがオートメーション化され、ネットワーク経由で生産設備の管理を行っています。既存のWi-Fi設備では通信が不安定になっていたことから、設備を全面的にリニューアル。オフィスエリアでは大規模なオンライン会議でも通信速度が低下することがない快適なWi-Fi環境を実現しました。

取材協力:

株式会社ハイパー

導入先プロフィール(2023年2月現在)

法人名

株式会社コクヨ工業滋賀

所在地

〒529-1203 
滋賀県愛知郡愛荘町上蚊野312

お客様インタビュー

株式会社コクヨ工業滋賀
技術グループ 課長代理
大西 尭久氏(左)

株式会社コクヨ工業滋賀
技術グループ
グリープリーダー 次長
丹羽 薫氏(中央)

株式会社コクヨ工業滋賀
技術グループ 主任
織田 努氏(右)

生産設備管理のため、無線LAN機器設置数を増やし通信範囲を拡大。将来に向けての新たな改善計画の構想にも積極的に活用

概要

工場・事務棟のWi-Fi環境を一新

さらなる業務改善への貢献に期待

既存のWi-Fi環境を見直して新たな整備を

コクヨ工業滋賀ではパソコンからネットワーク経由でPLC(Programmable Logic Controller)と呼ばれる制御装置にて生産設備を管理。接続不良や速度低下の課題を抱えていた既存のWi-Fi環境の強化を図り、無線LAN機器を増設しました。

ネットワークインフラ整備でさらなる発展を

高速で安定したWi-Fiを構築したことで、オンライン会議やリモートワークが快適に。20人規模の会議も難なく対応が可能になり、業務効率が向上。今後さらなる業務改善や作業品質確保のための取り組みでも活用が期待されています。

目標・課題

少数精鋭で生産性向上を目指す

多台数接続に強いWi-Fi整備が急務

高速・安定したWi-Fiが工場エリア全域に必要

工場では少人数で製造工程がスムーズに進むようPLCで生産設備の動作制御をしています。生産性向上のために稼働状況に応じながらプログラムを随時変更しており、最適化のためには設備を目視で確認しながらの指示が必須。以前はWi-Fiが利用できない場所が幾つかあり、オペレーターがその都度PLCを有線でつないでいました。

急増するオンライン会議の接続に課題

コロナ禍によりオンライン会議が急増し、多台数接続による負荷が高まって通信速度が低下する問題が頻発。株式会社コクヨ工業滋賀 技術グループ 課長代理 大西 尭久氏は「10人ほど参加したい会議でも代表者2~3人が接続し、他の者は周りで聞いているだけの状態でした。」と振り返ります。

解決策

広域に安定したWi-Fi環境を構築

Wi-Fi 6(11ax)対応機器を導入

費用対効果に優れた無線LANアクセスポイント

工場全域のWi-Fi整備に、安定通信に対応した「WAPM-1266R」を選定。バッファローのWi-Fi機器は専用Wi-Fiコントローラー不要で設定・管理可能なためコストパフォーマンスに優れています。32台を導入し、工場内の他設備と干渉が少なく高速通信が可能な5GHz帯でWi-Fiを構築しました。

SSIDごとにRADIUSサーバー指定可能

事務所と会議室、食堂にはWi-Fi 6(11ax)対応の「WAPM-AX8R」を設置し、マルチギガ対応スイッチ「BS-MS2016P」と2.5GbEで接続。株式会社コクヨ工業滋賀 技術グループ 主任 織田 努氏は「コクヨ本社からの出張者と弊社のパソコンでは所属ドメインが違うため利用者認証のRADIUSサーバーが別なのですが、『WAPM-AX8R』と『WAPM-1266R』はSSIDごとに認証経路を指定できることも決め手でした。」と話します。

効果

生産設備の遅延回避で生産性向上

新たな改善計画の構想にも期待

ネットワーク経由の設備管理がスムーズに

工場ではPLCへのアクセスがスムーズになったことで、生産設備の遅延なき稼働が実現し生産性が向上。事務棟では多台数同時接続でも安定通信が可能になったことで、20人規模のリモート会議も快適になりました。

将来へ向けての積極的な活用を模索

天井高5mの工場上部に設置された「WAPM-1266R」

大西氏は「持ち運び容易なタブレットで手順書を閲覧するなど、安定した作業品質確保につながる取り組みで積極的に活用したい。工場と事務棟の広範囲で快適なWi-Fiが構築できたことで、制約なく自由な発想で業務改善計画を立てられるようになりました。」と話してくれました。

工場にはWI-Fi 5(11ac)2×2対応の「WAPM-1266R」を導入。公道を挟んだ倉庫はリピーター機能(WDS)で接続し、監視カメラの撮影をリアルタイム送信。事務棟にはWi-Fi 6(11ax)対応の「WAPM-AX8R」を導入。スイッチ間はリンクアグリケーションで通信容量と耐障害性を向上した。


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