タブレットを使った品質チェックシートのクラウド化など新しい検品体制構築に向け、屋外対応モデルの無線LANアクセスポイントを用いてWi-Fi環境を整備

北海産業株式会社 様

土木・建築現場で使用する建設機械の総合レンタル事業を営む北海産業株式会社(以下、北海産業)。北海道苫小牧市を拠点に23営業所で事業を展開する同社は、サービス品質および顧客満足度向上を目的にそれまで紙のチェックシートで行っていた検品体制を一新。貸出前の品質チェックシートをクラウド化し、タブレットでのチェック作業に移行しました。それに伴い、検品作業場所となる屋外の機材置き場でのタブレット使用に対応するためバッファローの屋外向け無線LANアクセスポイントを用いて新たにWi-Fi環境を構築。現在5営業所のWi-Fi環境整備が完了しており、残りの18営業所についても順次施工を予定しています。

取材協力:

リコージャパン株式会社

導入先プロフィール(2022年11月現在)

法人名

北海産業株式会社

所在地

〒059-1366
北海道苫小牧市あけぼの町2丁目2番1号

お客様インタビュー

北海産業株式会社
専務取締役
恵木 寛治氏(左)

北海産業株式会社
情報システム管理課
木村 友哉氏(右)

貸出前の品質チェックシートのクラウド化により、検品精度が大幅にアップ。作業時のミス・トラブルがなくなり、より高品質なサービス提供が可能に

概要

検品作業効率化に向けWi-Fi整備

どこでも誰でも正確な検品が可能に

屋外でのタブレット検品を目的にWi-Fi構築

北海道全域を事業エリアに建設機械の総合レンタル事業を展開している北海産業。同社は、レンタル車両・機器引き取り後の検品作業において、それまで紙ベースだった品質チェックシートをクラウド化。屋外の機材置き場でのチェック作業にタブレットを利用できるように屋外Wi-Fi環境を構築しました。

検品作業の精度向上でミス・トラブルが減少

貸出前点検者と検品作業者が違う場合でも正確な検品作業が可能になり、顧客との認識相違や修理費トラブルがなくなりました。また、今回のWi-Fi整備は将来的な拡張性にも期待が寄せられており、商品情報のデータ化やウェアラブルカメラを用いた車両・機器の状態の遠隔確認など業務のICT化に向けた全社的な動きも加速しています。

目標・課題

紙ベースで車両・機器情報を管理

品質チェックシートのクラウド化

傷の見落としや顧客との認識相違が度々発生

以前はレンタル車両・機器の傷の有無、破損箇所、稼働時間などをチェックシートに手書きで記入し、紙ベースで情報を管理していました。車両・機器の使用前後を画像で比較することができなかったため、検品作業時に傷を見落とすことや、顧客との認識の違いから修理費を請求してもうやむやになってしまう事例などが見られました。

検品体制を一新し作業精度を向上させたい

北海産業株式会社 専務取締役 恵木 寛治氏(以下、恵木氏)は、「特に貸出前と検品時の作業者が違う場合に傷の見落としが目立ちました。検品精度が低いと顧客満足度の低下や修理費の自社負担といったデメリットが生じます。状況を改善するには貸出前の品質チェックシートのクラウド化と、それに伴う検品時のタブレット使用による商品情報の写真確認が必要だと考えました。」と話します。

解決策

屋外や寒冷地に対応した機器を導入

敷地内工場との拠点間通信

屋外対応モデルのWi-Fi機器を選定

レンタル車両・機器の検品作業を行う機材置き場には屋根がないため、屋外利用可能なWi-Fi機器が前提条件でした。そこで直射日光下でも設置できる「WAPM-1266WDPRA」を導入。動作保証温度が-30~55℃と冬の北海道の屋外利用にも対応可能な点も選定ポイントになりました。

拠点間通信により敷地内併設工場と接続

機材置き場側壁面にポールを立てて「WAPM-1266WDPRA」を設置

同社は本社敷地内に新工場の建設も予定していました。当初は地中配管による本社からの有線LAN引き込みも検討しましたが費用面での負担を懸念。その問題をリピーター機能(WDS)による拠点間通信で解決しました。

効果

検品作業時のミスを未然防止

Wi-Fi整備を機にICT化を加速

タブレットひとつで検品と機械管理が可能に

貸出前の品質チェックシートのクラウド化により、タブレットひとつで検品作業が可能に。北海産業株式会社 情報システム管理課 木村 友哉氏は「タブレットのカメラ機能を使って写真を登録すれば、貸出前後の車両・機器を写真で比較できます。返却後に傷や損傷があった場合の違いが明確にわかるようになり認識相違によるトラブルがなくなりました。」と話します。

全営業所のWi-Fi整備により業務のICT化を推進

恵木氏は「車両・機器の情報共有が容易になり、誰でも正確な検品作業が可能です。現在、1日平均20台の検品作業が発生しますが、全台同時作業も可能な通信環境にも満足しています。今回整備したWi-Fi環境を活用し、今後は車両・機器情報のデータ化やウェアラブルカメラを用いた傷・破損状況の遠隔確認など業務のICT化推進も構想しています。」と話してくれました。

寒冷地対応かつ直射日光下でも設置可能な無線LANアクセスポイント「WAPM-1266WDPRA」を本社屋外に設置。同じく敷地内併設の整備工場および新工場(苫小牧整備センター)とはリピーター機能(WDS)による拠点間通信で接続している。


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