中学校・高等学校に無線LANを全面導入。1人1台貸与のiPad、学習支援ICTプラットフォーム「Classi」などで学習効果と意欲向上を実現

目黒日本大学中学校・高等学校 様

目黒日本大学中学校・高等学校 総務課 課長補佐の伊藤裕氏(以下、伊藤氏)

目黒日本大学中学校・高等学校では、2017年度の入学生から、iPadの1人1台貸与とWi-Fi環境、そして学習支援クラウドサービス「Classi」を用いた学習をスタート。以降も順次環境整備を進め、現在では高等学校・中学校の全クラスでiPadを用いたICT教育が展開されています。2018年度に31台の「WAPM-1266R」を追加し、中学校・高等学校の全普通教室・特別教室を中心に計88台の無線LANアクセスポイントを設置し、1,000台以上のiPadが同時接続できる環境を構築。今後は校内イベントや学校説明会への活用に向けて、体育館の無線LAN環境をさらに拡充していく予定です。

概要

生徒の学習効果と意欲の向上のため、授業にタブレット端末導入は不可欠

2017年度の新入生から1人1台のiPadを貸与し、学習での活用をスタート。学習支援クラウドサービス「Classi」を導入

タブレット端末導入に向けて無線LAN環境の整備が必要に

目黒日本大学中学校・高等学校は、「しなやかな強さを持った自立できる人間を育てる」という教育理念の下、社会で活躍できる生徒を育成しています。そんな同校がICT教育への取り組みを加速させたのは、2015年のことでした。その背景について、目黒日本大学中学校・高等学校 総務課 課長補佐の伊藤裕氏(以下、伊藤氏)は次のように語ります。
「生徒の学習効果と意欲の向上、そして将来的に社会でデジタルツールに触れる機会が増えることを鑑みると、授業へのタブレット端末導入は必要不可欠と考えました。そして、その基盤となる無線LAN環境の整備も同時に求められたのです。」

「タブレット端末を導入するには無線LAN環境の整備が必要」と伊藤氏

2017年度の新入生からiPadの1人1台貸与を開始

2015年当時、同校では「まず教える側がデジタルツールの使い方をしっかり理解することが必要」と考え、教職員向けに1人1台のタブレットPCを支給。それまでWindows搭載のノートPCを採用していたため、Windowsタブレットを導入しました。そして2016年12月、2017年度の新入生が利用する普通教室で無線LAN環境の整備を実施し、生徒に対するiPadの1人1台貸与および学習での活用をスタート。Classi株式会社が提供する学習支援ICTプラットフォーム「Classi」の導入で、タイムリーな情報共有、生徒と教員の円滑なコミュニケーションも実現しました。

目黒日本大学中学校・高等学校

東京都目黒区にある目黒日本大学中学校・高等学校は、1903年に開設された高輪裁縫学校を起源とする歴史ある学校。2019年度からは日本大学準付属校となり、校名も目黒日本大学中学校・高等学校へと変更し、同時に中学入学生からの中高一貫コースをスタートする。「しなやかな強さを持った自立できる人間を育てる」という教育理念の下、社会で活躍できる生徒を育成している。近年ではICT教育にも注力しており、電子黒板や1人1台貸与されるiPadなどのデジタルツールの活用で、学習効果と意欲の向上を図っている。

所在地

〒153-0063 東京都目黒区目黒1-6-15

目標・課題

LTE通信の補完という意味でも重要な役割を果たす無線LAN環境

動画教材などでも高速かつ安定して同時接続できることがポイント

無線LAN環境の整備はLTE通信の補完にもつながる

通信環境整備において、無線LAN環境は、LTE通信を補完する点でも重要な役割を果たします。生徒に貸与するiPadは、学校だけでなく家庭でも予習・復習などに活用するため、当初からLTEモデルの採用を予定していました。しかし、LTE通信だけでは、毎月の定額データ量を超えた場合にキャリアによる速度制限がかかり学習に支障をきたす可能性が出てきます。そこで、学校内では無線LAN環境を用いることで、データ量を気にせず、安心してiPadでの学習が行えるようになるのです。

「高速かつ安定した接続状況を保てることが重要」と語る伊藤氏

また、学内で求められる無線LAN環境は、単純に“つながる”だけでは力不足です。「学習に用いるため、例えば、ネットワーク負荷が高い動画を途切れることなくスムーズに視聴できる、授業で複数の生徒が同時にネットワークへ接続できる、といった性能が求められました。」と伊藤氏は語ります。
 授業中に“つながらない”“アクセスが遅い”といった事態が発生した場合、カリキュラムの進行に支障をきたしますし、一部の生徒にアクセス不具合が生じれば、平等な学習機会が損なわれかねません。こうした点から、動画などネットワーク負荷の高い教材を使用しても生徒全員が高速かつ安定した接続状況を保てることが、極めて重要だったのです。

解決策

約2年間の稼働実績による信頼性の高さからバッファローの採用に

性能・機能面に加え、PoE/ACアダプター受電両対応もポイントに

導入商品

11ac/n/a & 11n/g/b同時使用
法人様向け無線LANアクセスポイント

実績と信頼性の高さが大きな後押しに

図書館に導入した旧製品の安定性が、バッファロー製品導入の決め手に

バッファロー製品を選んだ理由について、伊藤氏は次のように語ります。
「当校では2012年3月から図書館にバッファローの法人向け無線LANアクセスポイントを使用していました。生徒が自由に使える40台のノートPCを設置し、その通信用に導入したのですが、約2年間大きなトラブルは発生しませんでした。今回の無線LAN全面導入に際して他社製品の比較検討も行いましたが、こうした実績と信頼性の高さがバッファロー製品採用の後押しになりました。」
 こうして2017年度から、新入生に対して段階的にiPadの1人1台貸与と無線LAN環境の整備を実施。2019年度の新入生を迎えるにあたり、2018年12月に行った無線LAN環境の整備では、新たに31台の法人向け無線LANアクセスポイント「WAPM-1266R」を導入しました。

性能面に加えて受電方式の柔軟性もポイント

「WAPM-1266R」の選定理由としては、安定した通信を提供する「干渉波自動回避機能」を搭載することや、1台のアクセスポイントで最大40台のタブレットが同時に動画再生可能な通信性能、そして学習用・公務用などネットワークをVLANで複数に分岐しているため各セグメントにSSIDとパスワードを複数設定するために必要な「マルチSSID機能」を搭載することなどが挙げられます。
1本のLANケーブルでデータ信号と電力供給が行える「PoE」(Power over Ethernet)と、ACアダプターによる受電の両方に対応しているのもポイントでした。「2012年当時、図書館の無線LANアクセスポイントをPoEで稼働させていて、時折ネットワークに接続できなくなる現象が発生したのです。いま思えばLANケーブルの老朽化によるものだったのかもしれませんが、そんな時でもPoEとACアダプターによる受電の両方に対応しているバッファローの無線LANアクセスポイントなら、ACアダプター給電への切り替えで復旧させることが可能でした。このような背景もあってバッファロー製品を選んでおり、今回はPoEとACアダプター受電両対応の『WAPM-1266R』を採用しました。」と伊藤氏は語ります。

電子黒板を使った授業と、教室内に設置された無線LANアクセスポイント「WAPM-1266R」は、PoEだけでなくACアダプター受電にも対応

カバーを取り付けることで機器やケーブルの露出を極力避け、すっきりとした見た目に仕上げたという。

「WAPM-1266R」は、2つの有線LAN端子を備えています。各教室にはネットワーク対応のプロジェクターが設置されていますが、2つの有線LAN端子を持つ「WAPM-1266R」なら一方のLAN端子からプロジェクターへ接続できるスイッチングハブの役割も担います。そのため、個別にLANケーブルを敷設する必要がなくなり施工コストを抑えられます。

目黒日本大学中学校・高等学校のネットワーク構成図

効果

全校生徒分と教職員分合わせて1,000台以上もの機器の安定接続

校内イベントや学校説明会への活用に体育館の無線LAN環境を拡充予定

校内に計88台の無線LANアクセスポイントを設置

こうして同校では2017年度から2018年度にかけて、段階的にiPadの1人1台貸与と無線LAN環境の整備を実施。現在は中学校と高等学校の校内に88台の無線LANアクセスポイントを設置し、全校生徒と教職員を含めて全体で1,000台以上ものタブレットPCやiPadを、安定して接続できる環境が整いました。ネットワークは、VLANで生徒が使う授業用および、個人情報や学籍などの校務用に細分化。学内のサーバルームにネットワーク管理ソフトウェア「WLS-ADT」を導入し、一括管理しています。
 これにより、日頃の授業でも電子黒板やiPadが積極的に活用され、生徒が授業中に手書き入力した内容から、生徒ごとの学習記録や授業記録などまでサーバ上に集計できるようになりました。例えば、英語の小テストを実施しようという時には、生徒のiPadへの問題の一斉配信から答案の回収までを「Classi」でまとめて行えます。
 『学生目線での最適なプロモーション動画作成』『新製品のコンセプト立案』など、参画する一般企業から出題される課題に対してグループ単位で発表を行う「プレゼンテーション学習」にもiPadが活用されています。グループディスカッションを重ねながらアクティブ・ラーニングツール「Classi NOTE」でスライドを作成、発表の場として校内大会を開催するなど、この取り組みは生徒のプレゼンテーション能力向上だけでなく、デジタルツールの扱い方の習得にも役立っています。

生徒たちが書いたノートの内容も確認することが可能。教材の作成や共有、授業準備なども効率化できる

今後は体育館の無線LAN環境を拡充予定

体育館に2台設置されている無線LANアクセスポイント「WAPM-1266R」

今後同校では、校内イベントや学校説明会などへ活用できるよう、体育館の無線LAN環境をさらに拡充していく予定だといいます。伊藤氏によれば「体育館には2台の『WAPM-1266R』を設置していますが、半地下にありLTE通信がつながりにくい体育館の通信環境を補完するために設置したもので、まだ全校生徒が集まった時に同時接続できる十分なキャパシティを持っていません。そこで全校規模のイベント開催時でも、生徒全員がiPadで快適にネットワーク接続ができるよう、1,200台規模の同時接続に耐える無線LAN環境を構築する予定です。」とのこと。こうした無線LAN環境により、例えば、学校説明会で学生やその家族に対して実施するアンケートを手持ちのスマートフォンでQRコードからWebフォームへ誘導してアンケートに答えていただく「アンケートのペーパーレス化」といった活用方法が構想されています。

体育館で行われたプレゼンテーションの校内大会。今後は校内イベントや学校説明会への活用に向けて、体育館の無線LAN環境を拡充予定


取材後記

目黒日本大学中学校・高等学校が掲げる教育理念「しなやかな強さを持った自立できる人間を育てる」には、自分なりの価値観を持ちつつも、他者の価値観を尊重できる、「信念」と「思いやり」の両立という想いが込められています。今回の取材で、iPadが必須でない授業でも自主的に活用している生徒や、生き生きとプレゼンテーションする生徒たちの姿を見て、こうした想いがICT教育を通じて生徒たちにより強く伝わっているように感じました。


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