保育の質および保護者満足度向上を図るため保育園ICT化を推進。業務支援ツールの安定運用に向けて市内の保育園30園のWi-Fi環境を整備

長野県上田市 健康こども未来部 保育課 様

歴史を感じる街並みと山々に囲まれた美しい風景が特徴的な長野県上田市。同市内における保育施設の関連業務を担う長野県上田市 健康こども未来部 保育課は、保育園ICT化による保育の質および保護者満足度向上を図るため、「デジタル田園都市国家構想推進交付金」を活用して市内の保育園30園に株式会社コドモンが提供する保育・教育施設向け業務支援ツール「CoDMON」を導入しました。それに伴い、ツール運用を前提とした園内ネットワーク環境を整備。ツール運用に必要なタブレットの通信手段として各園の施設規模に応じたWi-Fi環境を構築するにあたりバッファロー製品が使用されました。

取材協力:

ソレキア株式会社

導入先プロフィール(2023年12月現在)

組織名

長野県上田市 健康こども未来部 保育課

所在地

〒386-0012
長野県上田市中央6-5-39 健康プラザうえだ内

お客様インタビュー

長野県上田市
健康こども未来部
保育課 保育担当係長
大木 伸司氏

業務支援ツール「CoDMON」を導入し、多くの園業務をデジタル化。
保護者はアプリで欠席連絡でき、保育記録作成の時間が約1/2になった職員も

概要

保育園ICT化による業務効率化

保育の質・保護者満足度を向上

市内の保育園30園のWi-Fi環境を構築

上田市は、園業務の効率化と保護者満足度向上を目的に市内の保育園30園をICT化。「デジタル田園都市国家構想推進交付金」を活用し、業務支援ツール「CoDMON」を導入するとともにタブレットが安定して使えるWi-Fi環境を構築。ネットワーク機器にバッファロー製品が使用されました。

園業務のデジタル化により職員負担を軽減

毎朝対応に追われていた電話での遅刻・欠席連絡のやりとりがなくなったほか、園業務のデジタル化により職員の負担も軽減。業務効率化に伴う効果として、保育の質および保護者満足度の向上が期待されています。

目標・課題

多い日には20件超えの連絡対応も

電話がつながりにくいという声

ほとんどの園業務を紙資料や手書きメモで対応

上田市内の保育園30園では、毎日の登降園管理や保育計画·記録の作成など、それまで多くの園業務を紙資料で対応していました。また、保護者との遅刻·欠席に関する連絡のやりとりも電話で行っており、多い日には20件を超える連絡対応に追われることもありました。

職員負担・保護者のストレスを解消したい

長野県上田市 健康こども未来部 保育課 保育担当係長 大木 伸司氏(以下、大木氏)は、「電話を受けた後も各担任が事務室まで移動し、遅刻・欠席のメモ書きを確認していました。保護者からも『電話がつながりにくい』という声が挙がっており、双方にとって改善が必要でした。」と話します。

解決策

施設規模に応じた機器選定

屋外設置が可能なWi-Fi機器使用

事前調査により適切な電波強度を確保

上田市は、業務支援ツール「CoDMON」およびツール運用に用いるタブレットを導入。それに伴い、全保育園を対象に各教室や登降園の受付場所などタブレット利用の可能性がある場所で電波調査を実施。2.4GHz帯もしくは5GHz帯でマイナス67dBm以上になるよう「WAPM-1266R」と「WAPS-1266」を施設規模に応じて配置し、電波強度を確保しました。

一部の園では屋外対応モデルを使用

また園舎の構造上、一部の保育園では園庭に直結する半屋外テラスでのタブレット利用を想定。雨風や園庭の砂埃などの影響が懸念される環境であることから、防護等級IP55に対応した高い防塵・防水性能を有しており、屋外環境での利用に適した「WAPM-1266WDPR」を半屋外テラスに設置しました。

効果

遅刻・欠席の連絡はアプリから

子どもと向き合う時間が増加

保育計画・記録の作成時間が約半分に

保護者はいつでも遅刻・欠席に関する連絡をスマホの「CoDMON」アプリから行えるようになり、園の職員も朝の連絡対応が減ったことで負担が軽減しました。また、登降園管理など、多くの業務をデジタル化。保育計画・記録の作成時間が約1/2になった職員もいるなど園業務効率化を実現しました。

より質の高い保育サービス提供につなげたい

QRコードを読み取るだけで登降園管理が可能に

大木氏は「保育園で大事なのは、子どもと向き合う時間。ICT化を含む業務効率化により子どもと向き合う時間が増えたことは大きな効果。保育士の時間的、精神的余裕が生まれることで、より質の高い保育につなげたい。」と話します。

タブレット利用の可能性がある場所において2.4GHz帯もしくは5GHz帯でマイナス67dBm以上になるよう、各園の施設規模や環境に応じて「WAPM-1266R」「WAPS-1266」を配置。雨風が懸念される場所には屋外環境に適した「WAPM-1266WDPR」を設置している。


その他の導入事例