鉄骨加工の現場に耐環境性能を備えたWi-Fi機器で通信環境を整備し、 生産管理システムの運用を可能にして、関連業務の大幅な効率化を実現。

KINOSHITA Fe26 木下工業株式会社 様

1947年の創業時から建設物には欠かせない鉄骨一筋に、加工製造から建設現場での組み立てまでを行うKINOSHITA Fe26 木下工業株式会社(以下、木下工業)。新時代を見据えた会社づくり・業務改革を推進するため、2023年に新社屋・工場を拡大移転。県内屈指の広さを誇る新工場にWi-Fi環境を整備し、3D CADと連携した生産管理システムを導入。各工程の作業状況をスマートフォンから入力できるようにしました。見える化した進捗状況を社内全体でリアルタイムに共有できるようになり、次工程を担うセクションが早期に準備を始めることで作業効率が格段にアップしました。

取材協力:

日本通信特機株式会社

導入先プロフィール(2024年11月現在)

法人名

KINOSHITA Fe26 木下工業株式会社

所在地

〒919-0524
福井県坂井市坂井町東長田49-12-1

お客様インタビュー

KINOSHITA Fe26 木下工業株式会社
総務部
吉村 直樹氏

KINOSHITA Fe26 木下工業株式会社
管理部
白崎 敏美氏

鉄溶接による高温や粉塵の舞う工場に耐環境性のあるWi-Fi機器を設置し、3D CADと連携した生産管理システムで進捗状況をリアルタイムに見える化。

概要

粉塵が舞う工場内にWi-Fi環境を整備

ICTの活用で工程管理の負担軽減

工場での端末利用を目的にWi-Fiを構築

社会インフラを支える鉄骨を製造する木下工業は、創業75年の節目に新社屋・工場を拡大移転。旧工場では工程の進捗状況を紙の図面で確認していましたが、移転を機にスマホと連携した生産管理システム導入を決断。耐環境性を備えたWi-Fiアクセスポイントで工場内に通信環境を整備しました。

生産管理システムの導入で業務の効率化を実現

工場内に居ながら作業完了直後にスマホで結果の入力が可能に。3D CADと連携した生産管理システムにより、可視化された進捗状況をリアルタイムで社内全体に共有します。一連の業務進行が円滑になり効率的な生産に貢献しています。

目標・課題

移動による図面の受け渡しが負担

Wi-Fi機器には厳しい環境の工場

紙図面による工程管理で時間のロスが発生

以前は生産工程を紙の図面で管理しており、作業が完了した工程を確認し、次の担当者に渡していました。次の工程で必要になる材料の発注も、調達部署に紙の図面が届いてから行っていたため、時間を要していました。約1.5倍の広さになる新工場では移動の労力と時間がさらに負担となります。

高温や粉塵が舞う環境に耐える機器が必要

KINOSHITA Fe26 木下工業株式会社 管理部白崎 敏美氏(以下、白崎氏)は「本社・工場の移転を機に一連の業務効率化を目的に生産管理システムの導入を決断。溶接を行う工場内は夏には高温になり、粉塵が出る作業もあります。これに耐えられるWi-Fi機器が必要でした」と話します。

解決策

耐環境性を備えた機器でWi-Fiを整備

「キキNavi」でWi-Fi機器を一括監視

特殊な状況にも対応できるWi-Fi機器を選択

溶接で発生する火の粉が舞うことを避けるため、工場内では空調が使えず、真夏には高温になり、冬には積雪地域特有の厳しい寒さになります。そうした温度環境のほか、粉塵が舞う環境を考慮して「WAPM-1266WDPRA」を採用。全長170m幅80mの工場に27台を設置しました。

導入機器は販売店が遠隔より一括監視

夏には高温、冬には低温となり、粉塵が舞うこともある工場

事務所棟には「WAPM-AX8R」を導入。工場と本社の接続には光トランシーバーを採用して100m以上の距離を繋ぎました。Wi-Fiアクセスポイント、スマートスイッチは「キキNavi」を用いて販売店が遠隔監視を行い、障害発生時に対応が可能です。

効果

ICT活用で業務の効率化を実現

厳しい環境で1年以上問題なく稼働

スマホからシステムへ進捗状況を即時に入力

工場では1人1台スマホを持っています。各工程で加工完了の直後に3D CADと連携した管理システムに結果を入力。進捗状況をリアルタイムで見える化することが可能になりました。白崎氏は「社内の全員が即座に進捗を確認でき、材料発注や搬出準備など次のステップに素早く移行することで関連業務の効率が大幅に上がりました」と話します。

厳しい環境で1年以上機器トラブルゼロ

KINOSHITA Fe26 木下工業株式会社 総務部 吉村 直樹氏は「導入から1年を過ぎますが機器に不具合は起こっていません。リアルタイムに記録を入力できる特性を生かして、工数管理や費用対効果の見える化にも取り組みたいと考えています。今後は工場設備もIoT化が進み、Wi-Fiを利用する場面が増えてくるでしょう。それに対応できる環境が十分に整っています」と話してくれました。

約9000坪の敷地に、全長170m幅80mの工場と事務所棟が建つ。工場には「WAPM-1266WDPRA」を導入し、大型設備や鉄鋼による電波の遮断が起こった場合を考慮して多めに設置。事務所棟にはWi-Fi 6(11ax)対応の「WAPM-AX8R」を導入。


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