「aams」導入による見守り強化・介護記録用のタブレットの利便性向上を目的に、法人向けWi-Fiアクセスポイントで施設全域に安定したWi-Fi環境を構築
社会福祉法人 善興会 様

福岡県および宮崎県で介護・福祉事業を展開する社会福祉法人 善興会。かねて現場のDX化推進を計画していた同法人は、運営施設のうち特別養護老人ホーム 第三善興園(以下、第三善興園)・特別養護老人ホーム 花の王善興園(以下、花の王善興園)を対象に、それぞれ補助金(※1・2)を活用してネットワーク整備を実施。両施設における全館Wi-Fi構築に伴い、株式会社バイオシルバーの見守り支援介護ロボット「aams」やネットワークカメラを活用して見守り環境を強化し、また介護記録ソフトの運用に必要なタブレットの利便性が向上、業務効率化・職員の負担軽減を実現しました。
※1「令和5年度福岡県介護ロボット導入支援事業費補助金」
※2「令和5年度福岡県ICT導入支援事業費補助金」
取材協力:
日本電話工業株式会社/株式会社バイオシルバー
導入先プロフィール(2024年7月現在)

お客様インタビュー

善興会 DX推進チーム
第三善興園
介護職員
藤津 亮さん(左)
善興会 DX推進チーム
リーダー
第三善興園 生活相談員
髙嵜 恵輔さん(中央)
善興会 DX推進チーム
花の王善興園
ケアマネジャー
平野 香織さん(右)
入所者の離着床・睡眠状態をモニターで確認できるようになり訪室回数を削減。タブレット利用での介護記録の入力が、全館で可能に。大幅な効率化へ
概要
現場のDX化に向けたWi-Fi整備
見守り強化・入力作業の効率化
2施設を対象に全館Wi-Fi環境を構築
社会福祉法人 善興会では、以前から業務効率化を目的とした現場のDX化推進を計画。その一環として、同法人が運営する第三善興園では見守り支援介護ロボット「aams」およびネットワークカメラの導入による入所者の見守り環境の強化を実施。花の王善興園では介護記録ソフトおよびタブレットの有効活用を図るため、各施設においてWi-Fi整備を行いました。
業務効率化に伴い、手厚いケアが可能に
「aams」とカメラを併用した見守り環境によって入所者の状態を画面で視覚的に把握できるようになり、訪室回数を削減。また介護記録ソフトのタブレット入力がどこでも可能に。業務効率化に伴い入所者と接する時間が増え、より質の高いサービス提供に注力できる環境が整いました。
目標・課題
夜間の見守り環境を強化したい
タブレットの利便性を高めたい
10分に1度のペースでセンサーが反応
第三善興園 生活相談員でDX推進チームのリーダーを務める髙嵜 恵輔さんは「以前使用していた感圧式センサーはわずかな寝返りにも反応し、多い時には10分に1度のペースで通知が鳴ったこともあるなど不要な訪室が多発していました。」と話します。建物の端から端までの距離が約100mある中、一晩で20~30往復することもありました。
ステーション周辺に限定されたWi-Fi環境
花の王善興園 ケアマネージャー 平野 香織さんは「Wi-Fi利用は事務所やステーション周辺に限られていました。そのため離れた場所では介護記録のタブレット入力ができないほか、まれに通信不良が起こり入力データの反映に時間がかかることも。介護記録をスムーズに入力できない状況を早く改善してほしかった。」と話します。
解決策
2施設で全館Wi-Fi環境を構築
相互動作確認済みの機器を選定
施設全域で「aams」などがつながる環境に
2施設ともに「WAPM-AX4R」を用いて全館Wi-Fi環境を構築。第三善興園では、入所者の離着床や心拍・呼吸・体動・睡眠の状態などを離れた場所から確認できる「aams」およびネットワークカメラが安定して接続できる環境に、また花の王善興園では介護記録ソフトの入力作業に用いるタブレットが居室や廊下でも使える環境になりました。
相互動作確認済みかつ豊富な導入実績を評価
今回提案した「WAPM-AX4R」は「aams」と相互動作確認が取れており、安定した通信が可能です。株式会社バイオシルバー博多営業所 所長 佐々木 世介さんは「その他の介護福祉施設においても豊富な導入実績があること、また最低5年以上の運用を見越していたので通信の安定性やスピードも考慮しWi-Fi 6(11ax)だったことも評価しました。」と話します。
効果
夜間帯の見守り環境を強化
場所を選ばずタブレット利用可能に
入所者の状態を数値・モニターで把握できる
第三善興園 介護職員の藤津 亮さんは「『aams』とカメラの併用により遠隔からでも入所者の様子を視覚的に確認でき、不要な訪室の削減や緊急性の有無の判断が可能になりました。見守り環境の強化は職員の負担軽減や夜間帯の事故防止にもつながっています。」と話します。
より手厚い介護サービスの提供が可能に

「WAPM-AX4R」を天井に設置し施設内全域の通信をカバー
花の王善興園では施設内のどこからでも、介護記録ソフトのタブレット入力が可能に。入力のための移動が不要になりました。介護に充てる時間を今までより増やすことができ、職員たちのストレス軽減にもなりました。

「WAPM-AX4R」を導入し、見守り支援介護ロボット「aams」やネットワークカメラ、タブレットが施設内のどこでもつながるWi-Fi環境を構築。導入したWi-Fi機器は「キキNavi」を活用して保守・管理。販売店の日本電話工業株式会社が遠隔で死活監視を行っている。花の王善興園も同様の構成でネットワークを構築している。