病院内で高まるWi-Fiニーズに対応するため、無線LANアクセスポイントとPoEスマートスイッチで複数ネットワークの提供が可能なWi-Fi環境を構築

長崎県病院企業団 長崎県上対馬病院様

日本有数の離島面積を誇る長崎県・対馬。その中核的医療機関として地域医療を支える長崎県病院企業団 長崎県上対馬病院(以下、長崎県上対馬病院)は、2009年の組織変更を機に病院内にWi-Fi環境を構築しました。以来、約12年間にわたって同じWi-Fi機器を使用していましたが、製品寿命による今後の故障リスクを鑑み、電子カルテの更新タイミングにあわせてWi-Fi機器のリプレースを実施。また、病院におけるWi-Fi需要の増加に対応するため電子カルテ用・業務用・職員用・患者用のWi-Fi環境を構築しました。

取材協力

株式会社ソフトエージェンシー

導入先プロフィール(2022年2月現在)

施設名

長崎県病院企業団 長崎県上対馬病院

所在地

〒817-1701
長崎県対馬市上対馬町比田勝630

お客様インタビュー

長崎県病院企業団 長崎県上対馬病院
総務係 望月 敏男氏

広範囲での安定通信が可能なWi-Fi機器を用いて院内ネットワークを再構築。職員用・患者用Wi-Fiを新たに提供して業務効率化と利便性向上を実現

概要

Wi-Fi機器を新機種に入れ替え

職員用・患者用Wi-Fiを解放

複数のネットワーク提供が可能なWi-Fi環境を構築

電子カルテをはじめとする医療系システムの導入や患者へのインターネット環境の提供など、病院におけるWi-Fi需要は年々高まっています。長崎県上対馬病院でもそうした需要に対応するため、電子カルテの更新に伴いWi-Fi環境の整備に着手。Wi-Fi機器のリプレースとともに、新たに職員用・患者用のWi-Fi環境を構築しました。

職員用・患者用Wi-Fiの解放により利便性が向上

それまで電子カルテ用と業務用に限定されていたWi-Fiを職員用・患者用にも解放。それにより、スムーズなオンライン会議・セミナー参加が可能になったほか、患者の利便性も向上。タブレットによる病床のモニタリングなど、コロナ禍を見据えた院内環境整備にもWi-Fiが活用されています。

目標・課題

同じWi-Fi機器を12年間使用

オンライン会議の際に手間が発生

病院でのWi-Fi需要増加に対応したい

同院では2009年に院内ネットワークを構築して以来約12年間にわたって同じWi-Fi機器を使用していたため、製品寿命による故障リスクを懸念していました。また、当時は電子カルテ用Wi-Fiと業務用Wi-Fiに限定されており、昨今、病院でのWi-Fi需要が高まっていることから患者用Wi-Fiの重要性も認識していました。

オンライン会議参加にはパソコンの持ち運びが必要

業務用Wi-Fiの切り分けも課題のひとつでした。NAS・インターネット双方に接続可能な環境だったため、当時はセキュリティーの観点から一部職員に利用を限定。コロナ禍の影響で会議・研修のオンライン化が進む中、会議のたびにIPアドレスを割り当てたパソコンを持ち運び、セッティングする手間が発生していました。

解決策

安定・高速通信可能な機器選定

病院の職員が管理しやすい機器仕様

限られた予算内で安定してつながるWi-Fi環境を構築

機器選定にあたっては複数メーカー製品を比較検討。その結果、保守期間が長く、安定性と高速通信にも優れた費用対効果の高い「WAPM-1266R」が採用されました。DFS障害回避機能も搭載しており、近くに空港など航空レーダーを持つ施設がある対馬でも安定したWi-Fi環境の構築が可能です。

病院の職員が管理しやすい機器仕様もポイントに

院内全域での安定通信を実現するために「WAPM-1266R」を採用。

天候不良などで販売店が駆けつけられない場合も考慮し、Web設定画面での直感的な操作性をはじめ、病院の職員にとっての管理のしやすさも選定ポイントとなりました。また、一部のWi-Fi機器はPoE給電にて電源を確保。電源取得場所から離れていても新たな電源工事が不要のため、工事費用の圧縮につながります。

効果

患者の利便性が大幅向上

業務効率化・コスト削減効果も

患者用Wi-Fiの提供で診察待ち時間のストレスを解消

長崎県病院企業団 長崎県上対馬病院 総務係 望月 敏男氏は「患者様用Wi-Fiの解放により、入院患者様の余暇充実や外来患者様の診察待ち時間の有効活用など、利便性が向上しました。病院内は携帯電波がほとんど入らないこともあり、ご家族との連絡手段としての利用も含め『便利になった』との声をいただいています。」と話します。

業務効率化への貢献に加え、コロナ禍の対策にも活用

PoE給電可能なスマートスイッチ「BS-GS2016P」を導入

職員用Wi-Fiに関しては、会議前のセッティングが必要なくなり場所・時間を問わずオンライン会議やセミナーへの参加が可能に。会議やセミナーの為に、片道3時間以上かかっていた移動負担も解消されました。また、それに伴い交通費も約90%削減。タブレットによる病床モニタリングなど、コロナ禍対策に向けた院内環境の整備にもWi-Fiを活用しています。

もともとは電子カルテ用と業務用に限定されていたWi-Fi環境を整備。コンセントが近い場所のWAPM-1266RにはACアダプター(別売オプション)にて給電し、その他の場所はBS-GS2016PからPoE給電することで最適な場所に設置。


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