新型コロナ対策のためネットワーク環境を整備し、全棟で快適に「オンライン面会」できるWi-Fi環境を構築。「キキNavi」利用で訪問せずとも機器メンテナンス可能に
特別養護老人ホーム サンピア松栄荘様

特別養護老人ホーム サンピア松栄荘は、新型コロナウィルス感染防止のため入居者と家族の面会を中止し、タブレットを使った「オンライン面会」を開始。既存設備では利用可能な場所が制限されるため、より快適なWi-Fi環境を求めて全棟の設備強化に着手しました。DFS障害回避機能を搭載するバッファローの法人向け無線LANアクセスポイント「WAPM-1266R」や干渉波自動回避機能搭載で電波障害に強い「WAPS-1266」を導入して全棟で快適なWi-Fi環境を実現。リモート管理サービス「キキNavi」対応機器で構成することで、保守管理のリモート化も実現しました。
取材協力
株式会社トキワ
概要
新型コロナウィルス感染症対策として「オンライン面会」を実施
入居者が居室からオンライン面会できるようWi-Fi環境を強化
新型コロナ感染症対策として「オンライン面会」実施
面会のプライバシー等をWi-Fiで守る快適環境へ
新型コロナ対策として開始した当初のオンライン面会は、職員の業務用Wi-Fiが利用可能なロビーへ入居者が移動して実施していました。しかし、面会時のプライバシーの保護や介護が必要な入居者の負担を考えると居室で実施した方が良いことや、ネットワーク機器やケーブル等の移動が必要になるなど職員の業務負担も大きいことから、ネットワーク機器更新の決定に時間はかかりませんでした。そこで通信障害に強いWi-Fi環境を導入して全棟の各居室で快適にオンライン面会が実施できる環境を実現、業務改善にも成功しています。また、販売店からの提案によってリモート管理に対応した機器を導入することでメンテナンスの利便性も高めました。
目標・課題
各居室から途切れず、高速でつながるWi-Fi環境が必須
面会のオンライン化とともに、保守目的の来場も抑え安全性を考慮
プライバシーの問題等でWi-Fi環境の強化が必要

「人を守り、安心して任せられる施設だと感じていただきたい」と語る谷津氏
2011年の東日本大震災後に完成したサンピア松栄荘。その際にネットワーク環境が整備され、職員室やロビーに業務用のWi-Fiが導入されていましたが、2020年のコロナ禍で感染防止の観点からオンライン面会を実施すると、いくつかの問題が判明しました。特別養護老人ホーム サンピア松栄荘の谷津駿氏(以下、谷津氏)によると、オンライン面会は当初、人が集まる共有スペースで既設のWi-Fi設備を利用して実施していたそうです。このやり方では人目が気になったり話が周囲に聞こえたりするなどプライバシーの問題がありました。そのため、各居室で利用できるWi-Fi環境があれば居室でオンライン面会ができ快適になるため、Wi-Fi設備の増強を株式会社トキワに相談しました。
メンテナンスのための訪問回数を減らすことにも配慮
相談を受けた株式会社トキワ(以下、トキワ) の吉原昭洋氏(以下、吉原氏)は、『オンライン面会でご家族が会える時間を作りたい』という谷津氏の意向を汲みとり、要望を満たすWi-Fi環境を構築するとともに「保守目的の訪問回数を抑えることも考慮し、導入機器を選定した」といいます。
特別養護老人ホーム サンピア松栄荘
茨城県常陸太田市の森林と田園とに囲まれた自然が豊かな地にある特別養護老人ホーム サンピア松栄荘は、1980年に定員50名、短期入所8ベッドでスタートし、現在は、定員は長期86名、短期10名の96名の全5棟からなる施設となっており、100名前後の職員が在籍しています。他地域に「デイサービスセンター金砂郷」「ケアハウス サンピア」等といった施設があり、在宅ケアもサポートしています。入居者ができるだけ自立して生活できるようにサポートし、質の高いサービスを提供して、社会に貢献する地域に根づいたアットホームな施設を目指しています。
解決策
DFS障害回避機能などで安定して接続するバッファロー製品を採用
リモート管理サービス「キキNavi」を使い保守作業員の訪問回数を削減
導入商品
隅々にまで安定した電波が届き、途切れない点を重視

性能だけではなく、メンテナンス性の高さを考慮し、
バッファローの法人向け商品を選定した」と語る吉原氏
新型コロナ対策にも役立つリモート管理サービス

サンピア松栄荘の構成イメージ図。無線LANアクセスポイントとL2スイッチを「キキNavi」対応商品で構成したことで、トキワはサンピア松栄荘のネットワーク全体をリモートで保守対応できる。
効果
入居者、ご家族、職員が快適に活用できるWi-Fi環境の構築
社会に貢献するアットホームな雰囲気づくりのツールとして活用
入居者など皆が笑顔になれるWi-Fi環境を構築
2020年7月、サンピア松栄荘は全棟のWi-Fi環境整備工事を施行し、運用を開始。入居者は居室からオンライン面会ができるようになりました。オンライン面会は「LINE」アプリのビデオ通話機能を活用し、事前予約の上接続するかたちで運用されています。これは、ご自身ではタブレット等を操作できない入居者の方が多いためです。運用面では職員がタブレットを一つ持っていくだけになったため負担は軽減しています。
アットホーム雰囲気で皆に貢献できる共有ツールへ
現在の70、80代はスマホの操作が苦手な方が多いようですが、いずれスマホを普通に使い、オンライン面会だけでなく、家族とクラウドサービス等を活用して写真や動画を見る入居者が増えることが予測されます。また、実際の面会が可能になったら来訪されたご家族とオンラインサービスを楽しめるなど可能性も広がりました。そのため、Wi-Fiをどこでも使える利便性の高い環境となったことを施設の魅力のひとつとしてアピールしていく狙いもあるといいます。

個室スペースには、DFS障害回避機能などを搭載し安定した通信を実現する「WAPM-1266R」を採用

個室で利用可能になった「オンライン面会」は、ご入居者にもご家族にも好評