〈テラステーション〉の信頼性なら全社の遠隔バックアップをまかせても安心ですね。

国土防災技術株式会社 様

写真右上より、技術本部 技術部 システム管理グループ グループ長・今野幸喜様、同 主任・山本美樹様。

災害防止を事業とする国土防災技術株式会社様に当社の〈テラステーション〉が導入されました。業務上万全な災害対策をたてていらっしゃる国土防災技術株式会社様においても〈テラステーション〉の高信頼性が評価されています。

概要

災害防止を事業とされているだけに自社の災害対策も重要。

災害時においても平時と同様の機動力が求められる。

災害を想定した事業計画を策定。

社名に「国土防災技術」とありますが、どのようなことをされているのでしょうか?

主に地すべりや崩壊および土石流など、斜面災害防止事業に特化した会社として、昭和41年に創業しています。「地すべり等防止法」、「急傾斜地崩壊防止法」、「土砂災害防止法」という法令があり、地すべりや崩壊等による被害を除却・軽減する一環として、現地での調査・解析・設計・対策が行われています。この対応が主な業務となっています。固い会社名ですが、設立当初から完全な民間企業です

事業内容を教えてください

地震や大雨などで地すべりや崩壊および土石流が起きる、あるいはその危険性が発生します。その対策のためにはまず調査が必要になります。併せて調査解析に基づいた設計を行い対策工事も必要です。これを担当するのが当社です。発注者は国および地方公共団体であり入札という手順はあるものの、スピーディに現場に駆けつけ、状況を把握し、必要な手段を講じます。調査から得られた技術的な成果は,発注者の了解を得て地すべり学会をはじめ各種学会で研究発表を行い、学会誌への論文投稿や専門図書の執筆も行っています。

国土保全のためのコンサルティングや地震応答解析をはじめ各種シミュレーション、すべり面のせん断強度などの土質岩石試験、現地性の種子を利用し環境に配慮した緑化工法、校庭の芝緑化対策、外来植生を排除できる特殊な道路法面緑化工法、景観対策などの研究もしております。このように斜面災害だけではなく「土と水と緑」に関する技術開発など環境保全等の事業にも注力しています。

今回大規模な災害対策に着手されていますが、その背景は?

まず、自らが災害対策をしなければいけないということです。災害があったときに、その調査を速やかに開始して、必要な対策を打たなければなりません。その当社が、災害にあって、業務をまっとうできないようでは話になりません。会社のあり方まで疑われます。想定される災害に対して、当社は平時と同じレベルの機動力を発揮できなければならないのです。

国土防災技術株式会社

東京都港区虎ノ門に本社を置き、全国に支社・支店を展開されている国土防災技術株式会社様は、斜面災害防止事業に特化した地質調査会社で、調査・計画・設計から工事・施工管理に至るまで一連のトータル業務を実施しています。

本社

東京都港区虎ノ門3丁目18番5号

FAX

03-3432-3787

目的・課題

バックアップに関する規定が特になかった。

重要なデータはMOにバックアップしていたが緊急時の対応が困難だった。

全社的なバックアップを考える必要があった。

従来はどのようにおこなっていらっしゃったのでしょうか?

NASには、顧客データや技術情報・個人の業務用データが入っており、極めて重要度が高いものです。災害などによりこれらのデータが失われると、業務の継続はできなくなってしまいます。

しかし、以前は現場まかせで、バックアップに関する規定も特に設けておりませんでした。特に重要なデータはMOに退避させていただけでした。これでは、いざというときに対応が困難でした。

具体的にはどのような対策を考えられましたか?

そこで、全社的な「業務継続計画」においてたてられた1つの対策が、各地の支社支店内に設置されているNASの遠隔バックアップでした。

解決策

全国の拠点を網羅する遠隔バックアップ網の構築。

浦和技術本部をハブに高速インターネットVPNでデータ転送。

拠点にタワー型を計34台、浦和技術本部にラックマウント型33台を導入。

導入商品

〈テラステーション プロ〉
管理者・RAID5機能搭載NAS

〈テラステーション プロ〉
管理者・RAID5機能搭載NAS
ラックマウントタイプ

遠隔バックアップ網の概要をお聞かせください。

まず、それまで支社支店で使用していたNASをすべて〈テラステーション〉に置き換えました。支社支店はタワー型のTS-H3.0TGL/R5です。これが34台。また、遠隔バックアップ先となるさいたま市浦和の技術本部にはラックマウントタイプのTS-RH3.0TGL/R5を33台導入しました。技術本部では3台のラックで収納しています。

これらをインターネットVPNで接続しています。時期的に浦和の技術本部でギガクラスの回線を利用できるようになりました。これなら、全国のNASをバックアップできるだろうと考えました。

すべて浦和の技術本部へバックアップしているのでしょうか。

支社支店のNASデータはすべてバックアップしています。ただ、東京虎ノ門本社に1台、浦和に4台、計5台の〈テラステーション〉があります。虎ノ門と浦和では距離が近すぎることもあって、ディザスタリカバリとしてのリスクが大きすぎますし、浦和のバックアップが行えません。そこで虎ノ門本社の1台と浦和の4台に限っては、神戸の関西支社にも分散バックアップしています。関東地域全体が災害となっても、関西支社にはデータが残ることになります。

効果

限られた予算内で高信頼性を確保できた。

複数の〈テラステーション〉をまとめて扱えるDFS機能が活躍。

操作がわかりやすく、ほとんどの操作が数ステップですむので扱いやすい。

67台の〈テラステーション〉にいちいちアクセスしなくてもメールで通知されるので便利。

遠隔バックアップ網の構築に〈テラステーション〉を選ばれた理由は?

第一に信頼性、次にコストパフォーマンスと機能性です。

大切なデータの保管庫に、信頼性を確保できなければ意味がありません。それまで〈テラステーション〉を2年ほど使用していたのですが、操作性も優れていますし、トラブルもまったくありません。これだけの信頼性があれば、今回の遠隔バックアップには十分と判断しました。

コストパフォーマンスと機能性について詳しく教えてください

ストレージは、上を見ていったらきりがありません。さらにはデータセンターに一切預けるという選択肢もあります。私達にはそれほどの予算は許されていません。限られた予算の中で最大限の高信頼性のシステムを構築する。これができるのは〈テラステーション〉以外にありませんでした。

また、特に便利な機能は、複数の〈テラステーション〉のデータをまとめて表示できる「分散ファイルシステム(DFS)」です。例えば関東支社内に7台の〈テラステーション〉がありますが、すべてを関東支社に置いているわけではありません。関東支社管内の支店に配置しているものも含めて7台です。しかし、DFSを利用することで、7台を1つのNASのように使うことができます。1回のログインで支社や各支店のデータを確認できるのです。これは大変便利で、〈テラステーション〉を選んだ理由の1つがDFSです。

他に導入に当たって工夫した点はございますか?

支社支店の担当者が設置や操作で迷わないように、マニュアルを作成して配布しました。「UPSおよびTeraStationの取り付けマニュアル」と「TeraStation運用マニュアル」です。業者が設置設定に行くわけではありませんので、現場でもわかるように図説しています。

使い始めてみて効果のほどはいかがでしょうか?

操作がわかりやすいですね。ほとんどの操作がほんの数ステップで完了するので助かっています。なじみのない言葉もすぐにヘルプ画面で確認できますし、バッファローに電話するとすぐに教えてくれます。当初はかなり電話で質問していました。
また、アクセス権がしっかりしていて、セキュリティーに関しても安心です。使い始めて知った便利な機能も多くあります。

まず、ごみ箱機能。前使っていたNASにはない機能で、重宝しています。うっかり捨ててしまって、後悔することが多かったものですから。
メール通知機能も便利です。バックアップ報告やハードディスクの利用状況がメールで連絡が来ます。導入した67台分全てをこちらからアクセスして調べる必要がありませんので、運用が楽になりました。

ファンの音が小さいのもいいですね。オフィスに置いてもまったく気なりません。サーバルームのないオフィスでも安心して導入できます。 バッファローの担当者のレスポンスが早いのにも満足しています。バッファローは製品もいいですが、会社もいいですね。私達はバッファローのファンになってしまいました。

残っている課題はありますでしょうか。

特にありません。商品に用意されている機能は使い倒しているほど利用させていただいております。ただ、気を付けているのは、ハードディスクは消耗品であるということでしょうか。定期的にメンテナンスを繰り返し、信頼性を維持していかねばならないと考えています。まだまだバッファローにはお世話になると思いますので、よろしくお願いします。


取材後記

お忙しい中、取材にご対応いただき、誠にありがとうございました。〈テラステーション〉はディザスタリカバリーにも利用されていますが、これほど高度なレベルの事例は見たことがありません。会社の方針とはいえ、感嘆いたしました。天災でシステムが壊れるのはしょうがないにしても、何も手を打たず業務を継続できないとなると、これは人災です。国土防災技術株式会社様の遠隔バックアップ網の構築は、多くの企業の模範になると思われます。


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