校舎の建て直し計画発足時からICT教育を前提に機器の設置数や場所を想定。 従来の2倍以上のWi-Fiアクセスポイントの配置で、ストレスのない環境を構築

鶴岡市教育委員会 様

鶴岡市教育委員会が管轄する鶴岡市立朝暘第五小学校は今年150周年を迎える、歴史ある児童数373名の小学校です。令和6年に完成した新校舎は鉄筋コンクリートの外観と地場産材の内装を組み合わせたモダンで温かみのある建築物で、学童保育所も併設。体育館は地域開放を行い、屋上にはヘリポートも設置。地域住民の拠点のひとつにもなっています。教育委員会の設計担当者とICT担当者が設計初期段階の令和3年から協議しながら設計を進めることで、教諭と生徒全員のタブレットやPCが、校内のどこからでもストレスなくWi-Fiに接続できる、鶴岡市のスタンダードとなるICT対応校舎を作り上げました。

取材協力:

キューブワン情報株式会社

導入先プロフィール(2025年2月現在)

施設名

鶴岡市教育委員会
鶴岡市立朝暘第五小学校

所在地

〒997-0022
山形県鶴岡市切添町15番4号

お客様インタビュー

鶴岡市立 朝暘第五小学校
校長
岡部 貞二氏(左)

ICT担当教諭
佐藤 慶氏(中左)

鶴岡市教育委員会 学校教育課
課長補佐(兼)ICT推進主査
三浦 昇氏(中右)

ICT推進係推進係主事
志田 大樹氏(右)

教室や廊下、体育館、グラウンドにもアクセスポイントを設置して、
校内のどこでもつながるストレスのないWi-Fi環境の構築を実現

概要

校舎の設計と並行してICT環境を設計

校内どこでもつながるWi-Fi環境が完成

ICT教育を前提とした校舎の新築計画

鶴岡市教育委員会では、鶴岡市立朝暘第五小学校を建て直すにあたり、以前より注力してきたICT教育をよりスムーズにストレスなく行えるよう、旧校舎で起きていた問題が解決できる機器の選定と設置計画に、新校舎の設計段階から取り組みました。

教室、体育館、グラウンドでもWi-Fiが使えるように

ほぼ全ての教室と体育館に「WAPM-AXETR」を設置。グラウンドには耐環境性能モデルの「WAPM-1266WDPRA」を設置し、校内ほぼ全ての場所でWi-Fi接続が可能になりました。Wi-Fiアクセスポイントは教育委員会で「WLS-ADT/LW」を利用した集中管理を行っています。

目標・課題

干渉やトラブルのない環境構築

あらゆる活動でWi-Fiを使いたい

授業や活動の妨げにならない環境が必要

「旧校舎時代にGIGAスクール構想がスタートし、児童1人1台のタブレットを使用したICT教育が始まりました。当時は後付けで機器を整備・設定したので、教室内に繋がらない場所ができたり、機器が干渉した接続トラブルもありました」と鶴岡市教育委員会 学校教育課 課長補佐(兼)ICT推進主査の三浦 昇氏(以下、三浦氏)は話します。

教室内にとどまらない教育活動をWi-Fiでサポート

小学生の教育活動は、ひとつの教室内にはとどまりません。理科室や音楽室、体育館での活動から、グラウンドでの植物の観察など、様々な場所での活動でストレスなく教師と児童がタブレットを使える環境を整備することが目標でした。

解決策

設計の初期段階からICT担当と協議

各教室1台のWi-Fiアクセスポイント

初期の設計段階から配線や壁の強度にも留意

機器の設置場所やケーブル敷設計画も建物の設計時から設計担当者と三浦氏で協議。アクセスポイントだけでなく、NAS、プロジェクター、電源などが適切な場所に設置できるように、構造や壁の設計と造作を行いました。同時に、トラブルのないネットワーク環境のため、教育委員会と販売店のキューブワン情報株式会社にて「WLS-ADT/LW」を利用して遠隔管理できるシステム設計もしています。

旧校舎の2倍以上のWi-Fiアクセスポイントを設置

2教室に1台程度だったWi-Fiアクセスポイントは、新校舎では各教室に1台程度と、大幅に増加。教室や廊下など、どこにいてもつながり、児童全員が一斉に動画を再生しても速度低下が起こらないWi-Fi環境を整備。アクセスポイントには長期の運用ができるように、6GHz対応の法人向けWi-Fiアクセスポイント「WAPM-AXETR」を選択しました。

効果

校内どこでもつながるWi-Fiを構築

どんな活動も妨げない環境が実現

限られた時間内でもストレスなく授業ができる

「機器トラブルが起きて授業が中断しても、児童の活動時間は限られていますし、集中力も途切れてしまいます。席順の関係でWi-Fiが使いにくい子がいるのもよくない。今回の新校舎では、そういったトラブルが一切なくなりました」と朝暘第五小学校 校長の岡部 貞二氏は話します。

環境が整うことで教育の幅が広がる

教室内のアクセスポイント。配線は壁の中に隠されている。

校内のどこでもストレスなくWi-Fiが使えるので、児童たちはタブレット学習を当たり前に行うことができます。児童専用NASへのファイル保管やフォルダの整理を行うことで、データ管理の基礎も自然に学べるようになりました。

近くにふたつの河川がある朝暘第五小では、万一水害が起きても速やかに復旧が行えるように、主要な配線や機器は2F以上に設置。グラウンドには雪の多い地域でも耐えられる、耐環境性能を備えた「WAPM-1266WDPRA」を設置して、野外での学習にもタブレットを使用できる。


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