市内小・中学校33校に「すぐに・確実につながる」通信環境を。1,020台の無線LANアクセスポイントを一斉導入した千葉県八千代市教育委員会の無線LAN導入事例

千葉県八千代市教育委員会様

 2018年、公立小・中学校33校に教育ICTを一斉導入した八千代市。児童・生徒用のタブレットPCをはじめ、電子黒板や書画カメラなど必要な設備を一挙に導入。近隣にマンション群や鉄道高架のある学校もあるため電波干渉などの懸念もあった無線LAN環境は、干渉波自動回避機能搭載で電波ノイズに強いバッファローの無線LANアクセスポイント「WAPM-1266R」の採用で、すぐに確実につながり児童・生徒の集中力を妨げることなくICTを授業に積極的に活用できる、高速で安定したネットワーク構築に成功。「子どもたちの可能性を引き出し伸ばす」教育方針を牽引するために、教育ICTを効果的に活用しています。

概要

新学習指導要領で求められる環境整備

教育ICTで、学習における時間と場所の制約を取り払う

無線LAN環境は教育ICTへの第一歩

 2020年度から新学習指導要領が順次施行されるに伴い、「教育のICT化に向けた環境整備5か年計画(2018~2022年度)」を国が策定。教育現場においては「3クラスに1クラス分程度の学習者用端末」、「授業を担任する教師一人一台の指導者用端末」、「大型提示装置・実物投影機の100%整備」、「超高速インターネット及び無線LANの100%整備」など、幅広い範囲で高水準の環境整備が求められています。特にネットワークインフラとなる無線LAN環境は、教育ICTを実現するための第一歩となることから、多くの学校で導入が進められています。

「子どもたちの可能性を引き伸ばす教育」をめざして

 千葉県北西部に位置する八千代市では、東葉高速鉄道沿線を中心に宅地開発が行われ、年少人口も増加傾向にあります。「子どもたちの良さや可能性を引き伸ばす教育」を教育方針に掲げ、学習における時間と場所の制約を取り払うべく、教育ICT化を積極的に推進。公立小・中学校33校に学習用端末として約5,000台のタブレットPC、教室には電子黒板や書画カメラを一斉導入。それらを支える強固なネットワークインフラとして1,020台の「WAPM-1266R」による無線LAN環境を構築しました。
 授業でタブレットPCや授業支援ソフトをいつでも活用できるように「すぐ・確実につながる」ネットワーク環境を追求し、通信の遅延により発生する資料閲覧の順番待ちのような「授業中、思考を停止せざるを得ない時間」を削減するような活用を進めています。

八千代市教育委員会

北側半分には下総台地の自然が広がり、南側半分には豊かな森と森野景観に配慮した市街地が形成されている千葉県八千代市。市の教育方針は「子どもたちの良さや可能性を引き出し伸ばす教育」と「教育を核とした持続可能な地域社会の構築」。特に英語教育に力を入れ、小学校1年生からの「言語活動科」なども採り入れています。併せて、学習における時間と場所の制約を取り払うため、教育ICTの整備を強力に進めています。

所在地

〒276-0045
千葉県八千代市大和田138-2

目標・課題

サーバーの不具合をきっかけに一挙に進めた教育ICT化

学習意欲を高めるためには、安定した通信環境が不可欠

サーバーの入れ替えと教育ICT化を同時進行しコスト圧縮

 八千代市が教育ICT化を進めることになったきっかけは、八千代市教育センターのサーバーが温度上昇でダウンし、データ消失のリスクから機器更新を迫られたことでした。また、同時期に「新学習指導要領」が推進されており、情報活用能力を新たに「学習の基盤となる資質・能力」と位置付け、各学校に環境整備を求めるその内容に、現在の環境では対応できないことが判明。『いずれやらねばならないことなら』と、サーバーの入れ替えと同時に教育ICT化も一気に進める、この大規模な環境整備がスタートしました。

秒単位のタイムラグがICTを使わなくなる原因になりうる

八千代市教育センター 主任指導主事の黒飛雅樹氏

 八千代市教育センター 主任指導主事の黒飛雅樹氏(以下、黒飛氏)は「スケールメリットを活かして費用を抑えながら、教育ICTでなければできないことを追求しました。目標は『主体的・対話的で深い学び』の実現。そのためにまず安定した通信インフラの構築が重要と考えたのです。」と語ります。
 「最も重視したのは、『すぐに・確実につながる』こと。教育現場では、たとえ秒単位のタイムラグでも児童・生徒の集中力が途切れてしまい、教員がICTを使わなくなる原因にも。学習意欲を引き出すためにも、安定した無線LAN環境が必要不可欠でした。」(黒飛氏)

解決策

合計1,020台の無線LANアクセスポイントを最適配置

「すぐに・確実につながる」を重視した教育ICT環境

導入商品

11ac/n/a & 11n/g/b
DFS障害回避機能搭載
法人向け無線LANアクセスポイント

PoEスマートスイッチ
24ポート
ハイパワーモデル

集中管理ソフトウェア

電波干渉の懸念は「DFS障害回避」「干渉波自動回避」が払拭

 安定した無線LAN環境構築のために選ばれたのは、バッファローの「WAPM-1266R」でした。2.4GHz帯と5GHz帯が同時通信でき、端末40台による安定した動画再生に対応。黒飛氏は「こうした性能が、カタログ値だけでなく、文教での採用事例など導入事例として実証されている点を評価しました。」と語ります。導入台数は公立小・中学校33校に合計1,020台。タブレットPCの同時利用は4クラス中1クラス程度と想定し、「WAPM-1266R」1台につき普通教室2教室をカバーするよう廊下設置に。その他、特別教室やICTルーム、職員室、体育館に設置しました。学校によって立地も校舎の形状も異なるため、欠かせないのが事前調査です。黒飛氏は「近隣に航空管制を持つ施設や鉄道高架のある学校もあり、電波干渉などの懸念がありましたがバッファローによる実地調査で『DFS障害回避機能』や『干渉波自動回避機能』を搭載する『WAPM-1266R』であればそれらの懸念を解消できることがわかりました。また体育館には5~6台の無線LANアクセスポイントを設置する想定でしたが、調査の結果、『WAPM-1266R』であれば3台でも十分な電波強度が得られることもわかりました。」と語ります。

「1人1台コンピューター」を見据えた機器選定

「すぐに・確実につながる」ことを重視したと語る黒飛氏

 学習用端末には、Windowsタブレットを採用。中学校11校のICTルームに13.3型モデルを各40台、小・中学校33校へ4クラスにつき1クラス分の台数として10.1型モデルを約4,500台導入しました。授業でのインターネット活用や授業支援ソフトの利用のほか、無線LAN環境は授業と校務の双方での活用を想定しており、通信速度や安定性を重視したと言います。「例えば、1人1台学習用端末と、高速大容量の通信ネットワークを一体的に整備することを目指した『GIGAスクール構想』では、『端末1台あたり2.5Mbpsの動画再生』を使用帯域の目安として掲げていますが、この水準を満たすとともに、将来的な『児童生徒1人1台コンピューター』を見据えたネットワーク拡張も視野に入れています。」(黒飛氏)。

八千代市の教育ネットワーク概念図。無線LANアクセスポイント「WAPM-1266R」への通信および電源供給は、ハイパワーモデルのPoEスマートスイッチ「BS-GS2024P/HP」を使用。「BS-GS2024P/HP」1台で21台の「WAPM-1266R」へ給電可能。33校の機器すべてを集中管理ソフトウェア「WLS-ADT」で遠隔監視

効果

教育ICT化で今までできなかった新しい授業が可能に

Web会議もさまざまな場面で大活躍

特に大きな効果を生んだのは「大きく映し出すこと」

 無線LAN環境や学習用端末が整備されたことで、授業の風景は一変。「授業ではインターネットを活用するほか、授業支援ソフトを使って単一画面に複数の児童・生徒が同時に書き込んだり、その内容を電子黒板に映したり、タブレットのカメラで体の動きの動画を比較したり,Web会議で2校の植物の生育を比較したり、今までできなかった新しい授業が可能になりました。」(黒飛氏)。実例として黒飛氏は「体育館で書き初め大会をしたときは、作品をその場でタブレットPCのカメラで撮って、無線LAN経由でプロジェクターへ投影しました。すると作品の近くに児童・生徒を集めなくても全員が作品を細かく確認できるため、学習効果が大きく違ってくるのです。」と、その効果を語ります。
 また黒飛氏は「すぐ・確実につながる」ことの重要性について「45~50分の授業の中、通信の不具合によってたとえ数秒でも授業が中断してしまえば児童・生徒の思考が途切れます。そのためすぐ・確実につながる無線LANでなければ、教員はICTを利用しなくなります。現在の無線LAN環境はオンプレミスのコンテンツ同様にオンラインコンテンツも途切れることなく流れてくる。これが以前の環境から様変わりしたところでしょうね。」と話します。

安定した無線LANによってWeb会議が活用可能に

 また、Web会議も特徴的な効果を挙げているそうです。「例えば、33校の児童・生徒が一堂に会するイベントでは、事前準備で市民会館などに集まる必要がありましたが、それがWeb会議で済ませられるようになったことで、効率的になりました。ほかにも『子どもサミット』という各校の児童・生徒代表が集まって地域課題を話し合うイベントがあるのですが、こちらもWeb会議を使うことで、休み時間に地区ごとに事前に話し合うなど、活動の質を高める効果が生まれています。」(黒飛氏)それもすべてすぐに、確実につながるからこそだと黒飛氏は繰り返します。「すべての教科で必要な時にICTを活用する。その機会を保障してくれるのが、安定した通信環境。安定してつながれば、先生方もアイデアを持参して積極的にICTを活用するようになるんです。そこに『WAPM-1266R』が貢献してくれています。」
 八千代市では「子どもたちの良さや可能性を引き伸ばす教育」や「教育を核とした持続可能な地域社会の構築」を目指しています。今回の学校内外を安定してつなげる教育ICT環境が、その実現に向けて原動力となってくれることでしょう。

廊下に設置された無線LANアクセスポイント「WAPM-1266R」。2教室につき1台設置されている。

体育館には3台ほどの「 WAPM-1266R 」が設置されている。電波強度が高く、想定より半分の台数で済んだと言います。


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