新たな公共施設「生涯学習センター きらん」に 公衆Wi-Fiサービスを導入。施設利用者やイベント参加者の利便性を向上
北海道室蘭市様
北海道室蘭市では、平成30年12月に新たな公共施設「生涯学習センター きらん」をオープン。市民参加のワークショップで提出された意見・要望を反映し、館内の全ての施設で公衆Wi-Fiが利用できる環境を構築しました。東室蘭駅の自由通路「わたれーる」、道の駅「みたら室蘭」、室蘭港フェリーターミナルに設置された既存の公衆Wi-Fiと共通のネットワークとすることで、市民が再登録することなく利用できるよう配慮。新たな施設の魅力を高め、市民向けサービスの向上を図っています。
概要
明治時代の開拓以降、重化学工業・港湾都市として発展
ICTを活用した市民サービス
自然環境や工場夜景などの観光資源を活かし、市の魅力をアピール
北海道胆振地方の南端、太平洋と内浦湾の境に位置する室蘭市は、明治時代の開拓以降、東北・北海道を代表する重化学工業都市として、また独特の地形を活かした港湾都市として発展してきました。約14kmにわたり断崖絶壁が続く絵鞆半島や、街を一面に覆い尽くす海霧、近海のイルカ・クジラウォッチングなどの観光資源にも恵まれており、近年は工場夜景を楽しめるスポットとして人気を集めています。一時は廃止されたフェリー航路も、2018年に「シルバーフェリー」として復活。宿泊型の撮影イベントを開催するなど、北海道を訪れる観光客に向けた魅力向上に力を入れています。
オープンデータ、公衆Wi-Fiをいち早く実施
室蘭市では、国及び北海道の各種IT施策に基づき、行政の情報化を推進してきました。その一環として、市内の公共施設に、市民が自由に利用できる共用パソコンを設置。図書館情報システム、公共施設の予約システム、議会中継、オープンデータライブラリ、生活情報メールの配信等、インターネットサービスを充実による市民サービスの向上を図ってきました。さらにスマートフォンの普及に伴い、東室蘭駅の自由通路「わたれーる」に公衆Wi-Fiを設置。道の駅「みたら室蘭」、室蘭港フェリーターミナル、地球岬展望台にも順次公衆Wi-Fiを設置し、試験運用を実施しています。
室蘭市企画財政部 ICT推進課
室蘭市の業務システムから地域情報、情報教育に至るまで、市の情報業務を一手に担っている企画財政部 ICT推進課。ここでご紹介している公衆Wi-Fiの運営管理の他、近年特に力を入れているのがオープンデータに関する取り組み。市が保有している様々なデータのうち、個人情報など公開できないものを除くデータを、2次利用可能な形で一般公開。市民協働のまちづくり促進、産学官民連携、市民サービス向上等を目指している。中でも航空写真を含むGIS(地理空間情報システム)データの公開は、全国の市町村で初の試みとして注目されている。その他、「“まち”をもっと良くするアイデアワークショップ」や「宮蘭航路フェリーハッカソン」など市民参加型のユニークなイベントを数多く開催し、市の活性化や市民サービスの改善、市民交流を図っている。
目標・課題
「生涯学習センター きらん」に公衆Wi-Fiを設置
「まちづくり協議会」で提出された市民の意見や要望を反映
解決策
既存の公衆Wi-Fiと同様のFREESPOTを採用
導入商品
各施設の想定利用人数に合わせて3種類の無線LANアクセスポイントを配置
『FREESPOT』は、メール認証・SNS認証に対応しており、市民の皆さんに手軽に安心してご利用いただけます。すでに多くの市民に認知されていますので、これを導入することで、既存の利用者が登録し直す必要がなく、他の公衆Wi-Fiとシームレスに利用できるようにしました。」(室蘭市 ICT推進課 ICT推進係 主事 川口陽海氏 以下、川口氏)「きらん」の公衆Wi-Fi設備を手掛けたのは室蘭市に本社を置くOA機器販売店のオフィスマシン販売株式会社。担当したCS課 課長 斎藤準氏と法人営業1課係長 熊澤大樹氏は「『FS-M1266』をゲートウェイとして、各施設に無線LANアクセスポイントを設置することで、全館でWi-Fiを利用できる環境を構築しました。あらかじめ施設の想定利用人数を確認し、人数に合わせて『WAPM-2133TR』『WAPM-1750D』『WAPM-1266R』の3機種を配置。当社での公衆Wi-Fi導入は今回が初めての事でした。複数の機種を導入することで設定に手間取るのではないかと心配しましたが、管理ソフトウェア『WLS-ADT』による一括設定・管理のおかげで、無事納期に間に合わせることができました。」と話します。
効果
1か月に延べ36,000人ほどが来館
イベントにもWi-Fiを有効活用
親子連れや学生など多くの来館者がWi-Fiを利用
新たな施設にも公衆Wi-Fi導入を検討