インバウンド需要が拡大を続ける中、訪日観光客の誘致へとつながる 「魅力のある温泉地づくり」を目的に公衆Wi-Fi環境を構築

一般社団法人 那須塩原市観光局様

開湯1200年以上の歴史を誇り、名だたる文豪たちからも愛された栃木県の名湯・塩原温泉。その観光開発を担う「一般社団法人 那須塩原市観光局」は、昨今のインバウンド需要の拡大に伴う訪日観光客の誘致対策として公衆Wi-Fiの導入を決断。さまざまな公衆Wi-Fiサービスがある中、回線費用以外の毎月の維持費用がかからず、無料で運用できる「FREESPOT」を選択しました。また、施工にあたっては、セキュリティー面や導入費用、通信環境の安定性などを評価し、バッファローの公衆Wi-Fi導入キットと無線LANアクセスポイントを採用。観光庁の事業補助金を活用して、約2.6kmに及ぶ塩原温泉街道の全域をカバーする公衆Wi-Fi環境を構築しました。

取材協力

那須インフォネット株式会社

導入先プロフィール(2021年9月現在)

法人名

一般社団法人 那須塩原市観光局

所在地

〒329-2801
栃木県那須塩原市関谷448-4

お客様インタビュー

一般社団法人 那須塩原市観光局
営業部門リーダー・事業部門次長
小林 紀明氏(左)

一般社団法人 那須塩原市観光局
総務・経理部門リーダー
和氣 広美氏(右)

公衆Wi-Fiの利用で、観光情報の収集・発信が手間なく、簡単に。新たな魅力創出により、さらなる観光客の利便性・満足度向上を目指す

概要

インバウンド需要への対応

魅力のある温泉地づくりを推進

スムーズな観光情報の入手を目的に公衆Wi-Fiを導入

近年、国内人口は減少の一途を辿っています。そうした状況の中、一般社団法人 那須塩原市観光局(以下、那須塩原市観光局)はインバウンド需要への対策を重視。訪日観光客がスマートフォン等を使って容易に観光情報を入手できるよう、国の事業補助金を活用して塩原温泉街に公衆Wi-Fiを導入しました。

観光客の利便性・満足度向上をさらに追求

観光情報の入手以外にも公衆Wi-Fiを柔軟に活用。QR決済サービスや翻訳タブレットの導入、アプリやSNS等と連動したイベントの開催、観光客の誘致に向けたプロモーション活動など、より魅力的な温泉地づくりに向けた取り組みを構想しています。

目標・課題

国内観光市場への依存から脱却

情報収集における利便性の向上

国内人口の減少に伴い、新たな観光戦略へ舵取り

那須塩原市観光局 営業部門リーダー・事業部門次長 小林 紀明氏(以下、小林氏)は、「塩原温泉に訪れるお客様のうち、約9割は国内観光客でした」と話します。今後、国内人口のさらなる減少も予想されており、インバウンド需要への対策は急務でした。

塩原温泉街をカバーするWi-Fi環境の整備

対策案として挙がったのは「受け入れ体制の整備」と「滞在時間の延長」です。那須塩原市観光局 総務・経理部門リーダー 和氣 広美氏(以下、和氣氏)は、「Wi-Fiを利用できたのは一部の宿泊施設のみで、来訪者の情報収集や来訪者への情報提供はパンフレットなどの紙媒体に頼っていました。観光客の利便性を高めるためにもWi-Fi環境の整備が不可欠でした」と話します。

解決策

安全性の高い公衆Wi-Fiサービスを導入

温泉地で効果を発揮する機器を採用

国の事業補助金を活用して公衆Wi-Fiを導入

公衆Wi-Fi導入の相談を受けた那須インフォネット株式会社は、無料で運用できる「FREESPOT」を提案。公衆Wi-Fiサービスの導入機器には、大規模エリアのWi-Fi構築に対応し、認証機能によるセキュリティーを備えたバッファローの「FS-M1266」を採用。導入費用として、令和2年度観光振興事業費補助金「国際競争力の高いスノーリゾート形成促進事業」を活用しました。

耐環境性能に優れた屋外対応機器を選定

塩原温泉街の施設のほか、屋外での公衆Wi-Fi利用も考えられたことから、施工には屋外対応機器の無線LANアクセスポイントが最適と判断。1台あたりの費用が安く、耐腐食コーティングが温泉地での使用に適している点を評価してバッファロー製品を採用しました。直射日光を避けられない箇所には「WAPM-1266WDPRA」を設置し、そのほかの箇所には「WAPM-1266WDPR」を導入することでコストを抑えました。

効果

公衆Wi-Fiを活用した取り組みの推進

コロナ禍収束後の観光需要に期待

公衆Wi-Fiを起点に広がるサービス網

塩原温泉街全域で公衆Wi-Fiの利用が可能になり、観光情報の収集における利便性が大幅に向上しました。また、飲食店や宿泊施設でQR決済や翻訳タブレットを導入するなど、新たなサービスも推進。すでにキャッシュレス決済の導入率は約50%に達するなど、観光客の受け入れ体制は着々と整備が進んでいます。

一人でも多くの観光客に足を運んで欲しい

そのほかにも、アプリやSNS等と連動したイベントなど観光客の誘致に向けた情報発信が可能に。「例えば海外向けプロモーションもそうですし、ワーケーションも検討の余地があると思います。コロナ禍の収束と共に、多くの方が塩原温泉に来ていただけることを願っています」と今後の展望について小林氏と和氣氏は話してくれました。

利用者が快適に使えるインターネット環境の実現に向け、バッファローの公衆Wi-Fi導入キットを採用。屋外の過酷な環境に耐えられるよう、屋外対応の無線LANアクセスポイントには「WAPM-1266WDPRA」「WAPM-1266WDPR」を選定した。


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