医師が診断などで使う検査結果や撮影画像の安全で安定した活用のためにPACS(医療用画像管理システム)で利用するNASをリプレース

医療法人 明輝会 明輝会クリニック 様

医療法人 明輝会 明輝会クリニック(以下、明輝会)は、CTなどの画像撮影装置からのデータや検査結果をPACS(医療用画像管理システム)と呼ばれるシステムで管理しています。それらのデータは、病院の大事な資産であると同時に、患者が病院の手を離れてからも5年間の保管が義務付けられています。同クリニックでは基本的にデータは消さずに保管するため、増え続けるデータ用に定期的なストレージのリプレースが必要。今回は、PACSで使われているWindowsサーバーとの運用実績があるバッファローの法人向けNAS「TS5420RN1204」をバックアップ用と併せて2台導入。データの安全性を高めました。

取材協力:

エクセル・クリエイツ株式会社

導入先プロフィール(2024年1月現在)

組織名

医療法人 明輝会 明輝会クリニック

所在地

〒892-0877
鹿児島県鹿児島市吉野3丁目2番5号

お客様インタビュー

医療法人 明輝会
システムエンジニア
二間瀬 剛氏

PACSで使われているWindowsサーバーでの運用実績があるNASの導入で1回の撮影でも膨大な容量になるCT検査の画像データを長期間保存する

概要

ストレージの定期的な刷新の必要性

容量・データ保全性能・速度を重視

定期的にNASをリプレースする

明輝会では、画像や検査結果を保存するNASを設置から7年間使用していました。そのリプレースが今回の目的です。その際に重要だったのは、今後7年の使用に耐えるだけの容量の確保と、耐久性、画像の表示速度といった点です。そこでPACSに使われているWindowsサーバーとの運用実績がある「TS5420RN1204」を導入しました。

データを長期間、安全に保存する必要

増え続ける画像データを長期間、安全に保管するために、今回は容量12TBのモデルを選定。より確実なデータ保全のため「TS5420RN1204」を2台導入。一台をバックアップ用に使用しています。RAID 6に対応したモデルなので、よりデータの保全性が向上。画像データの表示能力も十分で、リプレース要件に沿うものになりました。

目標・課題

データ保管の安全性と十分な容量

患者を待たせない画像の表示能力

長期間保持が必要な検査結果・画像データの保存

検査結果や画像データは、患者が病院の手を離れてから5年の保持が義務付けられています。明輝会ではデータを10年以上保管するため、データの保全性が最も重要視されました。また、通常のレントゲンに比べ、CT検査では断層撮影を行うため一度の検査で膨大な画像を扱うことになります。そのために十分な容量が必要です。

患者一人当たりの診察時間の遅延防止

今回導入するNASには主にCT検査で得られた画像を保存し、各医師が診断や患者への説明に利用します。その際、大量の画像を連続して表示するため、データの処理能力が低いと、それだけ一人の患者にかける時間が長くなってしまいます。大量のCT画像の表示能力はスムーズな診察業務の進行に必須なのです。

解決策

大容量と運用実績の多い機器を導入

処理能力やデータ保全性の向上

運用実績があり処理能力が高い機器を導入

明輝会では、PACSのサーバーはWindowsベースで動かしています。そこで同サーバー上での十分な運用実績があり、RAID 6への対応でデータ保全の面でも信頼性の高い「TS5420RN1204」を選定。ECCメモリーを8GB搭載していて処理能力が高いことも、大量の画像表示速度が重要になる今回の案件に適していました。

十分な容量とバックアップ体制で安全性確保

ストレージ容量は12TB。CT検査の画像は、枚数が多いだけでなく、今後、より高度な機械に入れ替えた場合、画像の解像度も向上し、画像サイズもその分大きくなります。これまでの運用実績や今後を考慮して大容量のものを導入しました。バックアップと併せて2台導入することでディスクトラブル時にもデータが守られるようにしています。

効果

患者を無駄に待たせない画像表示

リプレースによる機器の安定運用

画像表示の遅延がなくスムーズに診察が可能

今回はNASのリプレースのため、目に見える形での効果はさほど感じられませんが、患者に見せるための画像表示や診断について、「PACSのUIからの画像の表示が遅いということはありません」と医療法人 明輝会 システムエンジニア 二間瀬 剛氏(以下、二間瀬氏)は話します。

ハードウェアトラブルの無いシステム構築

PACSシステムのラックに2台の「TS5420RN1204」を設置

定期的なリプレースの重要性について、「私はシステムエンジニアという立場上、毎日、どこかからトラブルシュートに呼ばれるのですが、ハードウェアのトラブルはほぼ無いんです。」と二間瀬氏は話してくれました。

PACSはWindowsのサーバーソフトで動作。その検査結果・撮影画像用サーバーとして7年間運用されていたNASをリプレースする形で、同じラックに容量12TBの「TS5420RN1204」をバックアップ用と併せて2台設置している。CT検査などの画像データは、ここに保存され、医師のPCから必要に応じて呼び出す。


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