院内全域のWi-Fi環境を整備しコロナ禍の患者面会をビデオ通話でオンライン化。法人向け無線LANアクセスポイントで病室と面会室をつなぎ接触を回避

医療法人蔦の会 たなか病院 様

福岡県久留米市の医療法人蔦の会 たなか病院(以下、たなか病院)は、精神科と内科の専門病院です。「和」を診療理念として掲げる同院は、ノーマライゼーションを志向し、患者が安らげる環境作りに力を注いでいます。新型コロナウイルス感染症の流行により入院患者の面会が実施困難となった2021年、たなか病院は無線LANネットワークを刷新し、タブレット端末による面会システムを導入。感染予防を徹底しつつ、家族と面会できる環境を整えました。職員会議もオンライン化し、メリハリのある運営で業務負荷の軽減につなげています。

取材協力:

株式会社アイティーインペル

導入先プロフィール(2023年2月現在)

導入先

医療法人蔦の会 たなか病院

所在地

〒839-0821
福岡県久留米市太郎原町1267

お客様インタビュー

医療法人蔦の会
たなか病院
副院長
松本 善郎氏

院内全域で安定してつながるWi-Fi環境を法人向け機器により整備。コロナ禍の医療体制で患者と家族が自由に面会できる環境を確保

概要

面会の手段を院内Wi-Fiで確保

タブレット活用で業務の負荷も軽減

Wi-Fi導入でタブレット面会を実現

たなか病院は、新型コロナウイルス感染症の流行を受け、面会のオンライン化を決断。Wi-Fi接続で院内の各病室と面会室をビデオ通話でつなぐ環境を整備し、感染予防を徹底しながら患者と家族が話す貴重な機会を維持しました。

情報伝達を効率化し、職場の魅力を向上

タブレット端末は各フロアのナースステーションに設置し、職員会議も各フロアからオンラインで開催。会議室に集まるための移動の手間を減らしたほか、時間制限を設けて効率的な議事運営が実現しました。Wi-Fiは大学病院から来る医師にも開放し、利便性を高めています。

目標・課題

感染を広げず面会手段も維持したい

職員の負荷軽減と派遣医の要望対応

面会と感染予防の両立が困難

コロナ禍で中断を余儀なくされた入院患者への面会。医療法人蔦の会 たなか病院 副院長 松本善郎氏(以下、松本氏)は、「精神医療上の意義があり、患者の家族からも面会の早期の再開を希望する声も寄せられていましたが、感染予防対策が課題となっていました」と話します。

新しい働き方へ対応したい

家庭向け機器による限られたWi-Fi環境を設置していた従来の環境では、通信エリアは狭く不安定だったため、新しい働き方への対応も困難でした。対面での会議は感染対策が難しく、フロアをまたぐ移動はスタッフの負担に。また、大学病院からの派遣医師からは、Wi-Fi接続環境を望む声がありました。

解決策

法人向けWi-Fi機器で安定した通信を

VLAN機能によりセキュリティを確保

安定した通信を重視し、法人向け機器を選択

たなか病院から相談を受けた株式会社アイティーインペルは、院内の病室と面会室をビデオ通話でつなぐオンライン面会システムを提案しました。安定した通信が可能な、バッファローの法人向け無線LANアクセスポイント「WAPM-1266R」を選定。院内全域でWi-Fi網を整備することにより、モバイル回線を必要とせず、通信費用の負担の軽減を実現しました。

VLAN機能を活用し情報管理を厳格化

Wi-Fiの環境整備にあたり、セキュリティの観点から通信網を仮想的に分岐できる法人向けスイッチも導入。スイッチのVLAN機能を活用し、機微な情報を扱う医療用の通信網と、面会やオンライン会議のための通信網を分岐。情報管理を厳格化しながら、患者と家族の面会や、派遣医師のためのWi-Fi通信も提供できる体制を整えました。

効果

コロナ禍に即した医療体制への転換

会議の効率化による職員負荷の軽減

コロナ禍でも「面会の自由」を確保

コロナ禍で中断していた面会は、院内全域へのWi-Fiの整備によりオンラインでの実施が可能に。病室にタブレット端末を設置して、来院した家族と会話ができるようにしました。「面会の自由」を保証しつつ、感染予防にも配慮した新たな形式の面会が、コロナ禍での精神医療を支えています。

メリハリのあるオンライン会議で生産性向上

本館4フロア、リハビリ棟の2フロアに11台の「WAPM-1266R」を配置した

今まで会議室で行っていた会議は、執務室からオンラインで参加する形式になりました。松本氏は「情報伝達が非常に効率的になりました。コロナ禍が収束しても、オンライン会議は活用し続けます」と話します。

本館とリハビリ棟、全館でWi-Fiを整備。各フロアに法人向け無線LANアクセスポイント「WAPM-1266R」を設置した。Wi-Fiネットワークを仮想的に分岐するスイッチのVLAN機能を活用し、院内会議や職員の情報共有用と面会用ネットワークに分岐しセキュアな環境を整えた。


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